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今日は理科のS先生(30代男性)と差別や戦争責任についてお話しした。S先生は身近な心通う人には心寄せられるが、例えばアフリカで飢餓に苦しむ子どもには心が通わないのである意味何とも感じないということだった。そう聞いたルターの心には映画『セックスと嘘とビデオテープ』(主人公の女性がアフリカで飢餓に苦しむ子どもたちに心寄せているのに夫が理解してくれない)が思い浮かんだのと同時に「フランシーヌの場合」が思い浮かんだので、「私が子どもの頃、母がよく歌ってくれました」と言って「フランシーヌの場合はあまりにもお馬鹿さん」一節歌ってみせたあとで、フランスのフランシーヌさんはアフリカの子どもたちの飢餓に対して心を寄せすぎて自殺してしまったのですと説明した。すると、S先生は「お馬鹿さん」だと受け止めたようだったので、ヴェトナム戦争の時に焼身自殺したお坊さんのことを人間バーベキューと言い放ったマダム・ヌーのことを話し、お坊さんが抗議の焼身自殺するほど、当時のヴェトナムはひどい状況だったのであったこととマダム・ヌーの顛末をwikipediaで読んでみてくださいと話した。また、ルターはハンガーストライキ、署名活動、デモなど効果がなさそうだけれども、それらが発する「氣」は侮[あなど]れないのですと話した。S先生はハンガーストライキは自殺をほのめかすのと同じような脅す手法だと見なしていて好まないようだった。 S先生は基本的に公平な優しい人柄で、身近な人への心配りは出来るが、遠くの出来事には心寄せられないということ、また、過去の戦争責任については今の自分とは関係が無いという考えを表明されたのだった。そこで、やはり引き下がれないので、ドキュメンタリー映画『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』に出てくるドイツの高校生たちが戦争責任を考える授業を受けている話をし、マイケル・ムーア監督は「自分が生まれる前のことと片づけない。『自分には関係ない』『自分のせいじゃない』『私は人を殺していない』としない。」と話していると伝えた。 話の最初の方で「画家のエッシャーが戦争中でも関係なく自分の世界で絵を描いていたのと同じで、(S先生は)科学者っていう感じがします」とルターの所感を述べておいた。 仕事の合間の短時間だったので、うまく伝えきれなかったが、大切な話なので書き留めた。 「フランシーヌの場合」をYoutubeで久しぶりに聴いてみた。私には「おばかさん」とは言えない。
Last updated
2021.03.01 21:27:55
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