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カテゴリ:人生について
西田さん経由でダニーさんの記事をシェア(ありがとうございます)。 ダニーさんの講演会の後で、生徒が「自分が幸せになるためには他人を不幸せにしなくてはいけないこともあるんです」と感想を書いていたということ、そこで3つのことを感じました。 ひとつは、その生徒に「誰か」が話しかけてあげる必要があるということ。担任の先生でも親でもダニーさんでも誰でもいいから話しかけてあげてほしい。感想文を読んだ身近な人はそうしてほしい。その生徒は「何か」を抱えているからそのように書いたのではないでしょうか。私がヘレンケラーの『奇跡の人』の映画の一場面(井戸水を手に受けてwaterが理解できたシーン)を見せた後、『もし3日間目が見えたら』のエッセーを授業で紹介したときに、ヘレンケラーは素晴らしいが今の自分はそういうふうには思えないという感想を書いてくれた高3の男子生徒がいました。私はSOSだと感じて担任のN先生に報告して、後日3人で話をしました(私は進路指導部だったので自然な流れでした)。するとその生徒は悲しい出来事を抱えていたことがわかり、さらに2回ほど話をしてその悲しみを乗り越えられるような進路を見いだすことができました。このような経験から、先ほどのダニーさんの講演の感想を書いた生徒も「何か」を抱えているのではないか、「誰か」が手を差し伸べる必要があるのではないかと気になったのです。 もうひとつは、「自分が幸せになるためには他人を不幸せにしなくてはいけないこともあるんです」という言葉の真意が「人が道を追求する過程で、その人の周囲にいる人々が悲しみを感じることがある」ということだと解釈すると、その生徒の意見には「一理」あると思うのです。読みかけで今朝久しぶりに手に取った、インドの偉人・アンベードカル著『ブッダとそのダンマ』(光文社新書)に書かれていますが、ブッダが29歳で出家する決意をして家を離れたときの妻と父王の悲しみは深すぎて、従僕のチャンナはその悲しみを思うと「沼に沈む象のように重くなる(p. 42)」くらいだった(この比喩がインドらしくもあり、イメージ化するとさらに深く共感できるので、私は気に入っている!)。ブッダのようには悟りをひらいていない妻や父王にとってはブッダの出家は「悲しみ」でしかない。ブッダが一時帰宅したときも妻のヤショーダラーはブッダの「足にすがりつき、思い切り声を上げて泣いた(p.116)」。このような悲しみは「執着(居着くこと)」から生じる。だからこそ、「情念を統御する=情念から自由になる(p. 158)」「何ものにも執着するな(p. 161)」、そして涅槃[ねはん]に至るために「中道=八正道(p.158)」を実践することが必要だとブッダは説いているのです(仏教をこんな文字数で乱暴にまとめて、すみません)。この考え方でいくと、生徒の言葉は受験競走・弱肉強食・略奪愛など下世話なレベルの話ではなく、人の道(ダンマ=仏教の本質)に関しての話と考えることもできます。 そしてもうひとつは、生徒の感想に対してダニーさんや西田さんが感じていらっしゃるような「思い」「祈り」がこの世を照らす光になるということです。迷妄する人々を照らす光がこの世にはある。その光を届けるLight Workerたちがいる。その皆さんとつながっていることが私の幸いです。 ●ダニー ネフセタイ 『自分の幸せ』 長文ですがぜひ読んでください。 拡散も大歓迎… 中学校、高校、大学で講演をしたあと、生徒、学生の感想文を いつも楽しみにしています。 自分の講演が伝わったかどうかの目安にもなるし、次の講演への ヒントになる事もよくあります。 先日「外国人の目に映る人権」というテーマで講演しました。 生徒の感想文を読むと「やはり高校生に話せて良かった」と新めて感じました。 しかし、 中に「自分が幸せになるためには他人を不幸せにしなくてはいけないこともあるんです」の文を読んで悲しくなりました。 まあ、高校生だけではなく、たくさんの大人でもこれを考えているのも悲しい事実です。 これについての私の考え方とは… もしこの生徒は他人事ではなく、自分の家族として考えれば、 家族の一員として、自分の幸せのために兄弟又は両親が不幸せになってもいいと思いますか? この考えに対して兄弟と両親は どう思うでしょうか? そして、学校のクラスの一員として、自分の幸せのために友だち又は先生は不幸せになってもOKですか? この考えに対して友だちと先生はどう思うでしょうか? では、地球の一員として自分の幸せのために、別の国の人は不幸せになってもいいんですか? この3つの質問の答えはYesであれば、要注意です。 私としては、この感想文を書いた生徒が私の上の文を読み、想像力を使えば意見が変わると期待しています
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Last updated
2021.04.11 12:02:54
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