税制抜本改革の「中期プログラム」について
消費税率を2011年度に引き上げる方針を明記した税制抜本改革の「中期プログラム」の政府案を提示し、全会一致で了承されたそうです。 「経済状況の好転後に消費税を含む税制抜本改革を11年度(3年後)より実施し、15年度までに段階的に行って持続可能な財政構造を確立する」との内容で、 政府案は、税率引き上げ後の消費税収を社会保障の安定財源とする意向を強調したうえで、景気回復を前提に引き上げ時期を明記した。消費税率の引き上げに必要な法制上の措置を2010年にあらかじめ講じる方針も掲げた。 税率引き上げ時の低所得者の負担を軽減するため、食料品など生活必需品にかかる税率を低く抑える「複数税率」の導入を検討することを明記したが、税率の具体的な上げ幅などには言及しなかった。 所得税については「高所得者の税負担を引き上げるとともに、中低所得者世帯の負担の軽減を検討する」として、将来、最高税率の引き上げなどを検討する方針を表明した。企業の国際競争力向上のため法人税率の引き下げを検討する意向も明示した。 中期プログラム政府案の骨子 ▽消費税を含む税制抜本改革を2011年度(3年後)より実施し、15年度まで段階的に行う。 ▽複数税率の検討など総合的な取り組みを行う。 ▽法制上の措置を10年に講じる。 ▽消費税収は社会保障給付と少子化対策費に充当。 ▽所得課税は格差是正の観点から構造を見直す。 ▽国際競争力強化のため法人税率は引き下げ。 ▽基礎年金の国庫負担割合2分の1への引き上げは、11年度に安定財源を確保し、恒久化。