卒園式。
先日、といってもはや一週間が過ぎようとしているが、長男の卒園式があった。 長男の通った幼稚園は、未だにバスでのお迎えなどなく、集合場所から園児が歩いて登園したり、週に3回はお弁当だったり、カリキュラムも最低限、と今時珍しい、と思われる姿勢を貫いている。 とはいえ、そういうシステムであることを私は長女が入園してから(長女も同園卒)知ったぐらいのもので、別段、それを理由にその園を選んだのではない。 さして考えず、単純に、嫁さんが通った園を選んだのだ。 さておき、長女に続いて、かの幼稚園からの卒園は二人目であったが、長女の時は和歌山山中へ修行に赴いていたため不在、式への列席は今回が初めてである。 式は予想以上に粛々と厳かに行われた。 良い意味で緊張感のある静けさと、澄んですがすがしい雰囲気は、子どもの成長が色濃く表されており、晴れやかな旅立ちを予感させるものだった。 自分の幼稚園時代の記憶はほとんどない。他の幼稚園のこともあまり知らないから、比べようもないのだが、かの幼稚園のよいところは、子どもを変に子ども扱いしない、ということだろう。言い方を変えれば、子どもだましがなく、職員の方々が子どもの人格を尊重し、一人一人と真剣に向かい合っているのを感じる。 プロフェッショナルとしては当然と言えば当然なのだが、社会を見渡した時、そういう存在は貴重になりつつあるように思う。子供だましのおやつ、子供だましの食事、子供だましのおもちゃ、子供だましの番組…。ともすれば、親はおろか、じいちゃん・ばあちゃんまでもが、その子供だましに便乗する世の中だ。 某小学校にて、就学前の一日登校とやらに長男と行った時も、待機時間中、体育館のスクリーンにトムとジェリーが上映されていたのに驚かされた。いわゆる教育者と呼ばれる者の中にも、子供だましが好きな輩はいる、ということだ。その子供だましの精神が子供の成長を妨げることを知らないのだろうか。 話は戻って、式の後、園長や担任の先生と少し話をさせてもらったが、長男はともかく私とそっくりらしい。似ているレベルを超えて、だそうだ。 めでたい日、リップサービスはもちろんあるだろうが、それでもその言葉は嬉しく感じられた。長男が素敵に育ってくれている、と親ばかはあれど、見てとれるからだ。 その幼稚園の卒園アルバムはほとんど職員の方々による手作りである。膨大な写真一つ一つに一筆加えられており、子どもの成長が見事納められている。その丹念な仕事に感服しつつ、アルバムを一通り見た後、改めて先の褒め言葉?が身に沁みたものである。 おかしな話だが、長男の写真に自分の原風景を見た、と言おうか、戻るところを垣間見た、と言おうか。ちまたで言うところの、インナーチャイルドどうこうと関係があるのかもしれない。何せ、自らを縛りつけてきた、大きな何かが溶けるのを感じた。 子どもは親の鏡であり、子育てと言うならば、その大前提として、子どもに問題を見つけた際、それに対して、親の成長が必要である。親が変われば、子どもも変わるのだ。 その親子の成長を真剣に助けてくれる園と巡り合えたことは、全くの幸運である。 子ども4人のうち、2人が卒園し、折り返しに入ったかな、と思ったが、時間的には計12年のうち、残すところ5年らしい。 昨年度は、かの園を開いた前・園長が逝去される事態にも見舞われたが、その魂ともいえる、園の根幹は揺らぐことなく、継承されている。社会背景を考慮すれば、ある意味、子育てが難しい時代とも言えるが、その園とともに子育て=自らの成長をしばし楽しめることは、やはり幸運以外の何ものでもあるまい。 かの園の名は小鳩幼稚園。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 身体から自分を知り、自分を変える 整体処 明響庵(めいきょうあん) http://meikyoan.jimdo.com/ 〒755-0151 宇部市西岐波4604-8 受付 9~18時(予約制)、不定休 ご予約・お問い合わせ0836-39-6275 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 楽しく、自ら整う力を育む 整体体操教室 毎週火曜日10:30〜12:00 @宇部市常盤ふれあいセンター 感覚を磨き、しなやかな体を培う 武道で和の身体づくり教室 毎週土曜日14:00〜16:00 @宇部市常盤ふれあいセンター お問い合わせ0836-39-6275 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★