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カテゴリ:明響庵月刊誌より
当庵月刊紙「からだの自然」4月号から抜粋記事をご紹介します。 筆者の出身は雪国・秋田ですが、春の訪れは、雪で閉ざされた厳しい冬からの解放感に溢れ、とても嬉しいものでした。 今もその名残りか、春はとても気持ちよく感じられます。
しかし、花粉症をはじめ、木の芽時に体調を崩しやすい人にとっては、必ずしも喜ばしい季節と言えないかもしれません。
花粉症が騒がれ出したのはここ十数年でしょうか。私がまだ秋田にいた頃は今ほど聞いたことがなかったように記憶しています。それが今では、天気予報に花粉の飛散量が示されるまでになっています。昔も花粉は舞っていただろうに、なぜ?と思わずにはいられません。
花粉が急に増えているのでないのだから、身体が一昔前と変わっている人が多くなっているのです。だから、花粉のせいにしていたところで、よくなるはずはないでしょう。
一昔前と現在とでは、日本は急激な経済成長により、暮らしがまるで違いますから、それに伴い身体が変わってきたことは頷けます。もちろん、大まかな見た目はそれほど違わなくとも、中身が大きく違ってきているのです。
例えば、わかりやすいところでは、食事の変化が与える身体への影響。 糖や脂、そして化学添加物の摂取量の増大は、花粉症とも関係の深いところだと考えられます。
もっとも、それとて、普段の粗食に戻せば、自然とおさまります。鼻水にしても、目の痒みにしても、身体が自ら起こしている現象であり、重なり合った原因が、全てでなくとも解消されることで、治まっていきます。身体のエラー、というわけではありません。
目の痒みに関しては、普段の目の疲労、緊張ももちろん関係しています。一昔前に比べ、身体の感覚器(目、耳、舌など)でどこの負担が増えているか、と言えば、圧倒的に眼。TVに始まり、パソコン、更にはスマホ…、心当たりがあることと思います。
…という具合に重なり合った原因を、身体を見て紐解いていくと、まぁいろいろあるのですが、最も事態をややこしくしているのは、頭が体に及ぼしている影響でしょう。
ここまで、メディアが花粉、花粉と言いたてますと、その気になっちゃう人たちがいるわけです。意識の肥大による過敏状態の形成。スギ花粉の映像を見ただけで、目が痒くなる、なんて人もおりますが、その典型です。過敏になっているぶん、実際身体が起こす反応の域を超えて、過剰に症状が表れます。
季節柄、花粉症を例にとりましたが、身体が表す現象に共通する話です。身体に間違いは無く、大方それをコントロールしようとする頭に問題があるのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.04.11 13:38:01
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