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カテゴリ:医、健康、からだ
春。 二月上旬執筆中の現在、庭の梅の蕾も春を感じて、開花に向けて膨らんでいる様子。「春」はもとは「張る」よりいでし。梅の蕾よろしく、新芽がはって出てくる力強い様子から生じた言葉なのだとか。 春へと遷ろうに添って、身体もまた、骨盤、肩甲骨、頭の骨らが、蕾の膨らむが如く、徐々に開いていきます。これが開きにくかったり、急に開いたり、というようなことがあると、様々な症状が表れます。肩こり、腰痛はもちろん、春のインフルエンザや花粉症などなど、ともかく身体が表現してくれる。
さて、彼の如く、気候風土と共に遷りゆく私たちの身体。四季があり、変化に富む、ここ日本の気候風土とご先祖の関係が織り成したる知恵の結晶こそ、日本の伝統文化と言えましょう。 日本の伝統文化、などと言いますと、歌舞伎や能であるとか、京都・奈良のお寺であるとか、現代ではついぞたいそうなもの、形を想像してしまうよう。さも然りなのですが、衣・食・住、そして言葉。文化というものは先に記したように、その風土との関係、暮らしに根ざしているもの。その風土と共にいきいきと生きる知恵であり、その本質は形に内包された精神です。
例えば、西洋の強固な石造りの家は、自然の力(風や地震、その他もろもろ)に真っ向からぶつかり、対立する精神を形にしたもの。日本の伝統的木造建築は、風土からいただいた材料の特性を最大限に活かし、自然の力を往なす、共に生きる精神を形にしたもの。強固につくられたコンクリートの防波堤は想定外の津波にやすやすと飲まれてしまいましたが、先人は自然をよく観察し、海底の随所に石を敷くことで、波の力を分散し、津波を小さくしていたといいます。
現代の日本は、ストレス社会とも呼ばれるに至り、結果、随分病院が繁盛しています。なぜ、そんなにストレスが生じるのか。人と自然、人と人、対立する構図があたりまえになっていませんか?症状という自らの身体の表現にすら、クスリを武器に対抗している。その根っこに、明治維新以後、先人が風土と共に培ってきた文化を捨て続け、日本の風土に添わない西洋の文化に侵され続けてきたことを思わずにはいられないのです。 教育すら西洋式の現在、日本文化も風前の灯なのですが、悲観してばかりはいられません。文化を継承し、子孫を活かせる未来をつくるのは今を生きる私たちなのですから。
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Last updated
2018.02.15 11:20:28
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