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カテゴリ:生活
わが家では、夏休み前に子どもそれぞれが、夏休み中にやりたいことをリストアップして、表をつくる。
子どもは4人いるから、4列ずらりとやりたいことが並ぶ。
もっとも全く別ということは少なく、かぶっていることが多い。
それらをできるだけ、夏休み中にかなえるようにしている。
しかし、今年は小中学生の夏休みが1週間短いのに加え、後半は雨天が続いている。
毎年確実にリストアップされる、「かき氷を食べる」ことがまだやり残されていた。
かき氷は日差しのギラつく、如何にも夏、という時こそ食べたい。
そういう時に食べるからこそ、いっそう美味しい、ということを子どもたちも知っている。
正確には、天気の良いうちに、一回食べにいったのだが、そこは予期せず台湾かき氷だった。
台湾かき氷、というのは初めて食べたが、結論から言うと、日本のかき氷とは別物である。
極めて個人的には、かき氷を名乗るべきではない、と思う。
もちろん、それは、うまい、まずい、とは別の話だ。
台湾のものも、それはそれでうまいのかもしれないが、日本のかき氷が頭にあったものだから、これは違う、となったのだろう。
私の見解はともかく、重要なことは、子どもたちの中でも、これは違う、ということで、リストの「かき氷を食べる」に済みのチェックが入らなかったことだ。
最悪、幼稚園の夏祭りのかき氷がある、と策謀していたものの、コロナ騒ぎの煽りで、かの夏祭りも中止になり、しかもいっこうに晴れない。
夏休みの終わりも迫り、文字通り暗雲立ち込めていたところ、昨日、奇跡的な晴れ間が。
幸い、午後、仕事にも空き時間があり、もうここを逃しては、と家族総出でかき氷を食べに出発。
場所は、昨年初めて行った、山口市のとある菓子屋。夏場は氷も扱っているのだ。
日本庭園を眺めながら、氷で涼をとる贅沢を味わえる。
着いてみると、何と満席だったが、待ちの番号札2番で済む奇跡。
他のお客も晴天を待ち望んでいたに違いない。
私たちの後にもお客がたえなかった。
程なく席は空き、かき氷も運ばれてくる。
イチゴ、夏ミカン、マンゴー&パッション、抹茶あずき、そして、杏仁パイナップル。
フルーツのシロップにはいずれも果肉が入っており、小瓶に入った練乳もついている。
家族が多いと、それぞれ交換して味わえる楽しみもある。
ちなみに、杏仁パイナップルは私の選択だ。
去年は無かった新作、どこか怪しさが漂う名前(想像が難しい)。基本的に私は、食べ物に関して、物珍しいものにチャレンジすることが多い。
結果のみを言えば、やはり夏ミカンにしとけばよかった…、という代物だったが(杏仁豆腐テイストがパイナップルを上回り過ぎ、ハーモニーに欠けていた)。
ともあれ、辛うじて30度を超える晴天のもと、日本庭園と風鈴の音をスプーン休めに、待望のかき氷を今夏も家族で味わえたことは幸いであった。
子どもたちもたいへん満足そう。
ところで、日本のかき氷の良さは、シロップと氷による味わいにムラがあり、変化に富んだ味わいが楽しめる、あるいは自分である程度調節できるところだ、と改めて気付いた。
台湾かき氷は、すでに味の均等にゆきわたった氷を削っているから、そうはいかない。
味わいが一定だから、それが甘すぎたり、量が多いと、私などには抵抗が生じるのだろう。
…というわけで、最初は失敗した、と思えた台湾かき氷だが、おかげでより味わい深く、日本のかき氷を堪能できた。
その時は失敗と思える経験も、自身を豊かにする肥しであること、改めて、だ。
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Last updated
2021.08.20 15:43:02
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