徒"然草　～づれづれなるままに～　　ｂｙ　整体処　明響庵（めいきょうあん）

「すいません、また人生相談までさせていただいて」と、あるクライアントさんが帰り際におっしゃった。

他の治療院、整骨院、病院…いわゆる医療にまつわる施設ではどうなのか知らないが。

うち、整体処明響庵では、先の人に関わらず、いつの間にか人生相談を受けていることが多い。

私にしてみれば、別段人生相談にのっている自覚は、その時は乏しいのだが。

成程、客観的にみれば、確かに話題が人生相談と言えなくはない、と思い返す。

その方のことを知ろうと、いろいろ話しているうちに、人生相談的な話が、ふっと飛び出してくる。

ちなみに、これは、施術をしていて、身体の強張りが抜けてきた頃、訪れることが多いように思える。

人生相談的な話というのは、その方が現在抱えられる問題にまつわる話だ。

その問題は、当然のことながら、現在のその方の身体に影響し、調子に表れている。

身体は日々、自らの行動で創り、育むもの。

というのがうちのモットー、というか、普遍の原理だろうが。

これは「身体」を「人生」と置き換えてもまた然り、だろう。

「人生」もまた、限られた時間における、自らの行動そのものだから、だ。

即ち、身体はその人の人生を常々表している。

人生における問題を抱えているならば、その問題に対する姿勢が身体には様々に表れている。

もちろん、別段抱えていない、とする人はあるだろうが、それは認識の如何であり、実際のところ、生きていれば何らかの問題に囲まれているに違いない。

ともあれ、何が言いたいか。

抱えている問題の解決に向かうことが、身体の不調を解決する、あるいは回復を助ける。

また、身体の回復を助けることが、抱えている問題の解決を促す。

例えば、仕事のストレスで胃腸の調子が悪いとする。

仕事が順調に運ぶようになれば、ストレスも幾分減り、胃腸の調子はよくなってくるだろう。

逆に胃腸の調子がよくなることをきっかけに、体調不良で滞っていた仕事が順調に運び、ストレスが減ることもあるかもしれない。

現実、ことはそう単純ではないことが多いのだが、あくまで大雑把に例えて、だ。

…であるから、施術中、会話が人生相談的になってゆくのは、至極当然、と言えるのではないか。

単純な問題ではないだけに、双方向、更に多角的なアプローチが必要になることは多い。

改めてふり返ると。

話題が人生相談的になってきた時は、身体の強張り、即ち偏り疲労がほぐれてきて、その後、身体が大きく変化する、可能性が拓くチャンス到来！といったところなのかもしれない。

…整体処明響庵、人生相談も承ります。

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