アメリカの健康保険制度について一言。
アメリカの保険制度って本当に複雑で困る・・・。私は健康保険を3つ持ってるんだけど、みんなカバーされる率とか、カバーされるものが全然違うんだよね。一番使えないのは、今の会社で入っているBlue Cross。不妊治療のカバーはゼロ。一体持っている意味があるのかも分らない保険だなあ。そして、今まで入った中で一番良い保険はCIGNA。かなり色々とカバーしてくれる。私はHMOだけど、不妊治療も100%カバーしてくれる(制限はあるけど)。そういう事で、今回も3回目の人工授精が成功しなかったので、11月に体外受精(IVF)にステップアップする事になりました。アメリカでの体外受精は異様に高いんだよね。治療費だけで1回1万ドルする。私はライフタイム制限3回まで、CIGNA HMOで100%カバーされる。噂によると、それでも成功しなかった場合、ドクターの許可さえもらえば、再度トライできるという話だけど、どうなんだろう・・・。てな訳で、今は準備期間で避妊ピルを飲んでいるところ。人工授精と違って、IVFはやっぱり準備にも時間が掛かる(人工授精はやろうと思えば毎月できるけど)。だから、11月にやって失敗したら、来年の1月か2月まで待たなくちゃいけない。治療費100%カバーという事で安心してたら、薬代の事をすっかり忘れていた。アメリカって薬も高いんだよね。治療費もカバーしてくれるっていう事は、薬代もカバーしてくれるっていう意味だと思いこんでいたら、どうやら違うみたい。薬局に電話したら、私の持っているCIGNAは薬代は全然カバーしてくれないそう。ガーンッ。保険でカバーされない場合、今回の IVFで使う薬代はなんと$2,700。高い事は知っていたけれど、全然カバーされないとはまさか思わなかった・・・。どうしよう・・・と思って、念のために薬局の人に「他にも保険を持ってるんだけど・・・」と言ってみた。Blue Crossの方は治療さえカバーしてくれないから、絶対に薬代も出ないって分ってたのであえて言わなかった。でも、もう一つのBlueShieldのID番号を知らせてみた。BlueShieldは、不妊治療自体のカバー率は全然良くない。治療代50%をカバーしてくれるけれど、最大$7,000までなので、一回のIVFとその他の治療で使い切ってしまう。だから、薬代も似たようなものだろうと思っていたら、薬局の人が調べてみた所、驚く事に全部カバーされるらしい。これには薬局の人も驚いていた。普通はBlueShieldは注射類はカバーしてくれないそう。でも私の持っているBlueShieldは全部カバーでco-payだけでいいので、全部で$150程度で済むだろうという話だった。よかった~。これでこそ、保険を3つ持っている甲斐があるっていうものだわ・・・。こんな風に、保険によってカバーされたり、全然カバーしてくれなかったりって、治療費が高い場合はすごく大変。私なんて、健康保険を3つ持っててもそうなんだから、保険を持ってない人は不妊治療をする事が出来ない、又はすべて自己負担でやらなくちゃいけないのが現実。保険を持ってても、私のBlueCrossのように不妊治療を全くカバーしてくれないところだってあるし、何だかやっぱりアメリカの保険制度は間違ってると思う。今はCIGNAを使って何とかなってるけれど、これもCOBRAというシステムを使って前の会社の保険を延長しているから出来る事。それでも、その分のプレミアムは毎月払ってるし、18ヶ月までしか延長できないから、いずれは保険が切れてしまう。ネイソンが解雇されたらBlueShieldはなくなるし、私が解雇されたら、使えないBlue Crossまでなくなってしまう。お金がない人に限って、保険が買えなくて治療費が高くなってしまうんだから、アメリカって理不尽な国だわ。ブッシュは相変わらず「政府がコントロールする健康保険を設ければ、この国の医療レベルが落ちる」って言い張ってるけれど、日本とかカナダとかを見てると、そんな極端にレベルが落ちてないと思うし、少しくらい落ちても、みんながみんな保険を持ってた方がいいと思うよ、私は。医療のレベルが高くたって、経済負担が大きすぎてその治療が受けられなかったら意味がないじゃん。なんだか間違ってるんだよな~。