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カテゴリ:映画タ行
(2003年 デンマーク 監督ラース・フォン・トリアー)
ニコール・キッドマン、ポール・ベタニーなど出演。 R-15指定。 逃げてきた女を村人でギャングからかくまう映画。かくまう映画だが、街は壁などがなく床に書いた白線だけで見せており、透け透けなので人々の様子が見え最初は変な感覚。 映画ダンサー・イン・ザ・ダークの監督。この監督の映画に対する挑戦と熱意と実力が分かった映画。 床に白線を描き、最低限のセットでまるで劇を見ているようで最初は「この監督は誰もやったことのないことをどうだー!面白いでしょ?という監督だな・・・」とかるく思って観ていただけだったが、だんだん吸い込まれる。 ひょっとしたら、この監督は天才かもしれないと。 映画中、「傲慢」という言葉が何度か出てくるが、その言葉のテーマ性のようなものの軸は最後までぶれない。 小道具にしても、都合のよいものは使い、都合の悪いものは使っていないから、これも傲慢とも言えるのが面白い。 犬なんか白線だけで、いないし。かなり都合がいい。おそらく家や街は実寸じゃないし。 上から街を撮ってるシーンなどが面白い。白線の家の中で人々が動き回っている。 ただ、夜なのか朝なのか昼なのか・・・時間が最初あまり分からなかった。それも面白いと言えば面白いなぁと好意的に観た。 9章に渡る長い時間も、僕は気にならなかった。ラストの雰囲気はこうなるんじゃないのかなーと前半でなんとなく読めたがそれでもなかなかいい終わり方だった。 ボスとの車の中での会話シーンには、時々、間があるのがなかなかいい。 考えさせられる名言も多い。集団心理にもうなづける。 ニコール・キッドマンは役になりきっている。素晴らしい演技で彼女の代表作と言ってしまっても過言ではない。 90点。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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