テーマ:"あすの日本を考える"(493)
カテゴリ:判官漫遊記(魂と心の旅・見聞録)
延喜二十一年(921)、摂津国阿倍野(大阪阿倍野)に生まれとされている陰陽師 安倍晴明には、出生にまつわる伝説が残されています。 そんな、近世に浄瑠璃や歌舞伎の題材にもされた信太(しのだ)の森の伝説は十世紀頃に遡ります。 当時、安倍保名(あべのやすな)が没落していた安倍家再興を祈願しようと信太森稲荷神社に参拝したときのこと、狩人に追われた白狐を助けようとして手傷を負ってしまいます。 白狐は、若い女の姿になって葛の葉(くずのは)と名乗り、保名を懸命に手当てしました。 葛の葉の介抱の甲斐あって、保名の傷は癒えます。 まさに男女の恋愛パターン。 男ってのは単純で、弱ってるときに女性に優しくされたりすると、ついつい惹かれてしまうもの。 こうして、世にも稀なラブロマンスが平安の世に芽生えたのです。 そうです保名もやはり男、例外ではなかったのです。(笑) 二人は恋仲となり、やがて葛の葉は身篭るのでした。 切なく美しい物語なので、生物学的異種交配だの、種の同一性維持だの、DNA制限酵素だのと、とにかく理屈はヌキにして、この際どうか広~い心を持ちましょう。(笑) とにかく身篭ったのですよ。 はい!身篭りました。 話が進まないので納得しておきましょう。(笑) こうして生まれた子は童子丸と名づけられます。 これが後の天才陰陽師 安倍晴明です。(何か?) しかし、保名と葛の葉の幸せな日々は長く続きませんでした。 葛の葉は、悩んだ末に安倍家と童子丸の将来を案じ、発覚を恐れて泣く泣く身を引く決心をした。そして、葛の葉は一首の和歌を残し、後ろ髪を引かれる想いで信太の森へ帰ったのでした。 とにかく、陰陽師として歴史に名を刻んだ安倍晴明は、その神秘性とともに、今もなお多くの民衆に崇敬されているということなんでしょうね。 ん、我ながら最後はキレイにまとまった。(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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