免疫力
数日前、俳優の緒形拳さんが肝ガンで亡くなったとのこと。ガンが進行して、最後に肝臓が破裂し、腹腔内出血を引き起こしたようです。通常だと、肝ガンのこのようなケースは、激しい痛みと出血性のショックを伴い、ほぼ即死状態で死に至りますが、緒方拳さんは思いのほか安らかで、家族に見守られて逝かれたようでした。ご冥福をお祈りします。病身の父母を見送ろうとしている世代として、自分自身も大好きだったベテラン俳優の安らかな最期であったということが、ご家族にとっても何よりのことだったと思います。これまでにも、人類は多くの病気を克服してきました。けれどもその過程では、また新たな薬剤耐性ウイルスやSARSなど、未知の疾病をも作り出してきました。新薬で病気に対抗するには莫大な費用と時間がかかりますが、そのことで、また新たに副作用と疾病を産み出しているのです。昨夜観たNHKの番組では、鳥インフルエンザのパンデミック(爆発的流行)の被害や対策について検証していました。鳥インフルエンザは近い将来確実に起こります。WHOによれば、犠牲者は最悪で1億5,000万人と推計しています。1918年のスペイン風邪のパンデミックでの犠牲者が1億人を超えていたことから、数字は決して大袈裟ではありません。先週、ウイルスの研究者と話す機会がありました。彼は「現代人は、変に衛生観念があって雑菌類に対しても過保護すぎる」といいました。日常では消毒や除菌、予防では高度検診。そして疾病には薬に頼り過ぎて、本来自分が持っているはずの免疫力を活用していなのだといい、使わなければ疾病への免疫機能は退化し、失ってしまうのだといいます。いつ起きても不思議ではない鳥インフルエンザのパンデミックに備え、今の私たち個人にできる防御とは、自分の免疫力を引き出しておくということだと改めて確信した昨夜でした。今日の写真は屁糞葛(ヘクソカズラ)です。いつも思いますが、余りにもムゴい名前ですよね。(笑)『ヘクソカズラ』科属:アカネ科 ヘクソカズラ属学名:Paederia scandens var. mairei別名:ヤイトバナ、ウマクワズ原産:日本在来種 日本全国 東アジア全域