不動産の表・裏

　海外へ転勤するに伴い、日本に持っている自己所有のマンションを貸したいと希望されているお客様。

　賃料の査定のために、ご自宅に伺いました。

　希望としては、12万円で貸したいとのこと。

　しかし、相場、築年数、間取りと、成約事例から考えると、11万円が妥当な賃料です。

　加えて賃貸市場は、これから「つゆ枯れ」、「夏枯れ」とも言われるお客様動きが鈍くなる時期になります。

　大家さんの言い分としては、マンションのローンの支払い、管理費・修繕積立金の支払い、不動産会社への管理委託手数料など、月々出ていく費用を賃料でまかなった上で、いくばくかの現金を手元に残したいというものです。

　賃借人のつかない賃貸用不動産は、固定資産税、管理費・修繕積立金の支出がかさむだけの、「負債」です。

　大家さんの言い分は十分理解できますが、不動産のプロの目から見た現実的な査定をして、後日の大家さんからの連絡を待つことになりました。