オイラのブログ

2009/05/13(水)23:22

<1945年>デヴィッド・リーン監督映画「逢びき」

急行列車が上下2本、煙を吐きながら轟音と共にミルフォード駅を 通過します それに被ってタイトル「BRIEF ENCOUNTER」 (意味は「つかの間の出会い」映画の邦題は「逢びき」) ホームを渡って来た改札係が待合室兼食堂に入って女主人と軽口を叩く 店内片隅で深刻な顔で話す二人、ローラ(セリア・ジョンソン)と アレック(トレヴァー・ハワード)・・・・・・ そこに、お喋りおばさんが、割って入り、アレックは出て行く・・・・ 原作・脚本:ノエル・カワード、1945年作品だから64年も昔 家庭を持つ男女の切ない恋物語、ダブル不倫なんだけれど・・・・ 監督は「旅情・戦場にかける橋・アラビアのローレンス等など」格調高い 名作を何本も世に送り出し、感動をくれた名匠「デヴィッド・リーン監督」 オイラ、中学生の時に観たんだけれど、何故か感動した覚えがある この二人の死にたい程苦しく切ない想いを知ってる筈もなく・・・・・ 「ロバート・デニーロ」「メリル・ストリープ」主演映画「恋におちて」 が「逢びき」のリメイクだったんだと知ったのも昨年のこと・・・・ 汽車と駅と待合室を真ん中に据えて、反対方向に走る列車の発車時刻で、 つかの間の逢瀬の儚さを演出する・・・・・ 当時のイギリス中産階級の厳格な道徳観念を考えれば、 優しい夫と、二人の可愛い息子を持つ、平凡で貞淑な妻にしてみれば 罪悪感と正直な心の欲求の間で悶え苦しむローラの様子が解り共鳴する あれほど愛し合っているのを確認しあいながら、結ばれない 今の映画じゃ考えられないよね、だから切ない胸の内が響く クラッシック音楽、ラフマニノフのピアノ協奏曲第二番が全編に流れ ローラの心情を表現する 映画の冒頭に流れた駅の待合室食堂映像と全く同じシーンが再度流れて 二人は永遠の別れを決め、残り僅かになった時間を惜しんでいたのだ そこに、お喋りおばさん登場で、ぶち壊される悲しい最後の瞬間・・・・ 出て行ったアレックが乗った汽車の音を耳を澄ませて聴こうとするローラ 喋り続けるおばちゃん・・・・・ 朦朧としたまま家に帰ったローラ、ラフマニノフが・・・・ 上の空のローラ、宙を見つめながら涙を流す・・・・ 優しく抱きかかえ「遠い旅をしたんだね・・・・、良く戻ってくれたね」 総てを知っていたんだろうか? 平凡な日常を送っていた妻の、一世一代の大冒険を・・・・・  この旦那・・・・凄ーい! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今日は門柱の上に咲く「ふうろそう・風露草」 オイラ的花言葉:切なく燃える、不器用な二人の恋心

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