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【スタッフ】 監督=山田洋次 原作=中島京子『小さいおうち』(文藝春秋刊) 脚本=山田洋次 、平松恵美子 撮影=近森眞史 美術=出川三男、須江大輔 編集=石井 巌 音楽=久石 譲 照明=渡邊孝一 録音=岸田和美 【キャスト】 松たか子=平井時子 黒木 華=布宮タキ 片岡孝太郎=平井雅樹 吉岡秀隆=板倉正治 妻夫木聡=荒井健史 倍賞千恵子=布宮タキ(平成) 橋爪 功=小中先生 吉行和子=小中夫人 室井 滋 =貞子 中嶋朋子=松岡睦子 林家正蔵=治療師 ラサール石井=柳社長 あき竹城=カネ 笹野高史=花輪和夫 松金よね子=花輪の叔母 小林稔侍=荒井軍治 夏川結衣=荒井康子 米倉斉加年=平井恭一(平成) 【あらすじ】 大学生の『荒井健史』は、 亡くなった大伯母『布宮タキ』から 彼女が遺した自叙伝を託される そこには、「健史」が知らない戦前の人々の暮らしと 若かりし「タキ」が女中として 働いていた家族の小さな秘密が綴られていた・・・・・ 昭和初期、山形から東京へと女中奉公に出た「タキ」は、小説家の屋敷に1年仕えた後、 東京郊外の平井家に奉公することに その家は、赤い三角屋根が目を引く 小さくもモダンな文化住宅 そこに、玩具会社の重役『平井雅樹』とその若い妻『時子」、そして幼い一人息子の 『恭一』の三人が暮らしていた 3人とも「タキ」に良くしてくれ、 「タキ」はそんな平井家のためにと女中仕事に精を出し とりわけ美しくお洒落な「時子」に尽くすことに喜びを感じていく ある年の正月 平井家に集った「雅樹」の部下たちの中に、周囲から浮いた存在の青年 『板倉正治』もいた 美術学校出身の心優しい「板倉」に 「恭一」がすぐに懐き、 「時子」も妙にウマが合って急速に距離を縮めていくのだが・・・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 文化勲章まで受けた日本映画界の重鎮 巨匠「山田洋次」監督の作品「小さいおうち」 なんか 完璧主義というか隙のない 色気もない 面白味のない もや~っとした感じ こんな映画の造り方に オイラ的には 少々不満が募る 昭和10年~16年頃 支那事変から日中戦争 そして太平洋戦争へと向かう きな臭い 大日本帝国軍が幅を利かせていた時代の 「小さいおうち」での出来事を・・・・ お婆ちゃん(倍賞千恵)になった 当時女中だった「タキ」(黒木華)の目線で語る物語 ほっぺを赤くした おぼこい「黒木華」が 素晴らしい 貞淑妻「時子」の不倫と その「時子」を慕う「タキ」の 淡い恋心をテーマにしながら イマイチ消化不良な感じっていうか あんましドキドキ感とか ハラハラ感とかが無い 勿論ベッドシーンなんか無くて イメージだけで 観る人に委ね 想像させる展開 こんな時代の 成熟した大人の女の禁断の恋なんだからサア・・・・ イヤラシい眼で観てるジジイのオイラには 「時子」を演じる(松たか子)の女として盛り 上品な色気がプンプンと溢れ出る若妻 シーン毎に着替える数々の粋な着物姿も凛として そして 帯を締めたり解く時の あの“シュルシュル” っという 何とも言えぬ衣擦れ音に 生唾もんなんだけど・・・・(ホント やらしい) 映画は そんなオイラの心持ちなんかを無視して サラッと はぐらかされる感じ 昭和初期の奥様顔がホント似合う そんな重たいオンナの塊を 受ける相手役「正治」 「吉岡秀隆」のキャラ 草食系っていうの 生臭くも アブナゲも 色気もないので どうも緊迫感に欠け 「時子」の お遊び不倫にしか見えないし 一人空回りしてる感じ そうねえ 「綾野剛」とか「松田龍平」「西島秀俊」とかだったら 真剣味がでる? それもまた なんかドロドロしちゃって 拙いかァ・・・・ でもネ 「正治」の下宿先を「時子」が何度か訪ねるのだけど (ありゃ ダメだゼ) その下宿先の1階三和土 何時も親父達が碁をしてる そんな家の2階で それも昼間から あんなにウブな感じだった「正治」 訪れた「時子」の腕をグイと引っ張り込む(オイオイ) そして 「タキ」の「時子」に対する熱い(淡くなかった)恋心が ハッキリするのは 突然 ホントに突然現れる「時子」の親友「睦子」(中嶋朋子)が ズバリ指摘する そう言えば 小児麻痺に患った坊ちゃんの足の治療マッサージのついでに 「時子」の足を揉むシーンが 意味有り気だったのも 後で気づくコト そして ラストに解る手紙の秘密も 「時子」と「正治」の関係を妬んでの事だった その「正治」は戦争にとられたが生き延び、アーティストとして成功 自分のアイデンティを 後年絵に描き表して、 その赤い屋根の可愛らしい「小さいおうち」の絵は、ギャラリーに 飾られるほどの価値のあるものになっていて・・・・・ その上 晩年の「タキ」の家にも、「正治」の絵に違いない、赤い屋根の「小さなおうち」の 油絵が飾られていたが・・・・・ 「タキ」が死に その遺品整理で「いらないでしょ」と段ボール箱の中に突っ込まれた ひ孫?「健史」(妻夫木聡)が「タキ」(倍賞千恵子)に「過去を美化しては・・」としきり言う 今も昔も 社会情勢と日常は別モノなのだというコトが よく分かる ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 陽当りに気持ちよさそうに咲く「アネモネ」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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