オイラのブログ

　　　
【スタッフ】
監督＝岩井俊二　　　プロデュース＝岩井俊二
脚本＝岩井俊二　　　　　　　撮影＝岩井俊二
編集＝岩井俊二　　　　　　　音楽＝岩井俊二

【キャスト】
ケヴィン・ゼガーズ　　　　　　＝サイモン
ケイシャ・キャッスル＝ヒューズ＝ゼリーフィッシュ
蒼井　優　　　　　　　　　　　＝ミナ
アデレイド・クレメンス　　　　＝レディバード
トレヴァー・モーガン　　　　　＝レンフィールド
アマンダ・プラマー　　　　　　＝ヘルガ
クリスティン・クルック　　　　＝マリア・ルーカス
レイチェル・リー・クック　　　＝ローラ・キング

【あらすじ】
アルツハイマーの母親と２人暮らしの孤独な青年『サイモン』

高校で生物学を教える彼は、自殺を考える留学生の『ミナ』に
思いとどまるよう真摯に説得する一方・・・・

プライベートでは自殺サイト「side　by　side」で
自殺志願者を見つけては・・・・一緒に自殺するふりをして
相手の血液を抜き取り、自らの哀しい欲望を満たすヴァンパイアだった

しかしある日、思いがけず集団自殺に巻き込まれた彼は、
一緒に逃げ延びた女性に 自分がヴァンパイアであると告白してしまう

すると女性は自殺を改めて成功させるべく、
自らの血の提供を申し出るのだが・・・・
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「ヴァンパイア」って　だれでも吸血鬼「ドラキュラ」をイメージする
欧州生まれで　世界中に知れ渡り　この吸血鬼を主役にした映画は１００本を超える

オイラ的には１９５８年「クリストファー・リー」の「吸血鬼ドラキュラ」が一番で
Ｆ・フォード・コッポラ監督「ゲーリー・オールドマン」の「ドラキュラ」も・・・・

それらのヴァンパイヤの特徴とするトコロは・・・・
１）高貴で知能が高く　普段はイケメン紳士
２）マントにタキシードなど　クラシックな黒ずくめスタイルで
３）永遠の命があり　蝙蝠や狼等に変身出来る等　変な能力がある　　
４）古城に住み　西洋風の棺桶で寝起きしてる
５）牙があり　人の首筋から血を飲まないと消耗する（特に処女の生血が好き）
６）日の光、十字架、にんにく、玉葱などに弱く　胸に杭を打ち込まれると滅ぶ　

こんな風に語り尽くされた感のあるヴァンパイヤ映画に敢えて挑戦した「岩井俊二」
上のスタッフ欄の如く　全てを自分自身で創作した作品は　ある意味監督の集大成か

撮影地はカナダ　役者も蒼井優を除いてすべてが外人　会話も英語
主役のヴァンパイヤ「サイモン」を演じた「ケヴィン・ゼガーズ」は　なんか
岩井監督似で　もしかしたら　自ら主役も演じたかったんじゃないの？

そして　その岩井監督創造の「ヴァンパイヤ」たるは　高校の教師で普通の家に住み
認知症の母親を介護しながら　普通人と同じように生活してる　という設定

それは　上に記した６項目の１）以外は全然当てはまらないというユニークさで
ただ生血が無いと元気に生きられないみたいだが　普通の食事もしてる

それに　生血を得る為に人を襲ったり　首に吸いついたりはしない
ネットで自殺マニアのサイトで知り合った　死にたい願望の娘を　説得したうえ
納得づくで血を戴くという　なんつーうか　ある意味優しい吸血鬼

等身大の冷凍庫の上に仰向けに寝かして　両手両足首から４本のボトルにチューブで
血を抜き取るんだ　そして　その生暖かいだろう生血をボトルから直接グビグビと飲む　
背筋がゾクゾクするような異様な感じがして　ううゥゥワオー　吠えちゃったゼイ
でもね　何故だか　飲んだ後　吐いたりしちゃって・・・・ええっ　なんでなんだ？

こんな吸血鬼おかしくない？　
トコロが　まさにそんな疑問を代弁するかのような　バカ男が現われるのだよ
自分が吸血鬼だと思い込んでるのか、吸血鬼に憧れている単なる変態男か？
、
兎に角　そいつ「あんたはどんな風にヤルんだ、オレはこんな具合にやるんだぜ」と　
タクシーの運転手に化けてキャッチした客の女性の頭にビニール袋をかぶせ
窒息させ瀕死の状態でレイプし、首筋に噛み付き　口の周りを血で真っ赤に染めて
「あんたも吸えよ」　ただただ唖然とするサイモン「アホかこいつ　唯のレイプ犯だろ」

更に 「サイモン」　自殺志望の日本人「ミナ」（蒼井優）には説教を垂れたりして

「君の体には６０兆もの細胞が居て君の為に働いている　彼等を養うのが奴隷たる
　人間の義務なんだ　彼等の事を考えずに自分の死だけを考えるのは不公平だろ？
　生きているのは彼等であって　君は既に死んでる・・・・」なんて深刻な顔で
　　　
それでも　再度自殺を図った「ミナ」が病院に運ばれ　駆けつけたサイモンは輸血の為
血液型を調べられＯ型だと分かり（笑）ヴァンパイヤがねえ　ミナに輸血しちゃう？

蒼い顔して家に帰ると　警察が待って居て　走って空も飛んで逃げるんだけど・・・・　
血の気が無くて失速　倒れ込み　逮捕されちゃう

一方　ミナはサイモンの血液を貰って・・・・ナニか妖しげな雰囲気が
これって究極の愛の形なん？　それともミナがヴァンパイヤになるん？

相変わらずの　余韻を残して終わるのが岩井監督流なのか・・・・
よく思いつくよね　流石ァ～　ってか