空の彼方へ~空の彼方へ~ 前日まで一緒に笑っていた 翌朝の知らせではもう会えない人になった 自力で歩くことが困難な人でした。 その人はまだ大人になったばかりで ランチの時には、最近知り合った恋人のことなど 嬉しそうに話していた。 楽しい日々が始まるはずだった 四十九日も過ぎた頃だろうか 朝方に見た夢 長くきつい坂道を見上げているであろう私。 まだ朝もやがかかっているよう 周りの景色など見えない ふと気付くと その人は私の隣に立っていた。 そして… ゆっくりと私の左腕を支えに坂道を歩き始めた。 「歩けるようになったのね。」 「・・・・・・・・。」 答えは聞こえなかった。 段々と坂を登る歩調が上がってきている 坂道の中腹を過ぎた頃に私をチラリと見たような気がした。 「私も一緒に行くよ。」 そう伝えた。 その瞬間その人は支えていた私の左腕を振り払った。。。 そして坂道の向こうに一人で走り去ってしまった 私にはもう追いつくことが出来ない 坂の上から昇りはじめた朝日に 走っている後姿が溶け込んで見えなくなった。 ******************************************************************* Nさん。いつも楽しく遊んでくれて有り難うございました。 お空の向こうで沢山のお友達と仲良くしていると信じております。 夢で会えたことに感謝しています。 いつも楽しく遊んでくれて有り難うございました。 ******************************************************************* ジャンル別一覧
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