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空想俳人日記手塚治虫作品限定版

2007年09月08日
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カテゴリ:ハ行
覆水も 盆に帰る 精霊かな 


 さて「ヤマト編」に続いて、雑誌「COM」に発表された第4作目が「宇宙編」です。舞台は地球を離れ宇宙へ。
西暦2577年、城之内隊長を頭に猿田、一宮ナナ、奇崎、そして牧村を乗せた宇宙船。ペテルギウス第3惑星ザルツから地球へ向かう途中、宇宙塵に衝突して故障してしまいます。人工冬眠から目ざめた4人の隊員たちは、見張り役の牧村がミイラ化しているのを見つけます。
 そして修復不可能な船を捨てて隊員たちは一人乗り救命ボートで脱出、無線で牧村の死の謎について語り合っていいます。その場面がとても斬新なコマ割りで同時進行の展開していきます。
 ふと気がつくと、もう一艘のボート。死んだはずの牧村のボートがあとを追ってきます。やがて、奇崎と隊長のボートが脱落、猿田、ナナのふたりと、牧村のボートだけが謎の星に不時着します。そして、牧村という人物の正体、過去がある鳥人を介しながら解き明かされていきます。鳥類フレミル星人たちや妻となる女性ラダとの関係などなど。ふと「鳥人大系」を思い出しますね。
 時間が行きつ戻りつするこの星、宇宙の囚人たちが、ただ生と死をくりかえしながら永遠に生き続ける星、その星は囚人たちが島流しにされる流刑星。覆された石ころたちも元の鞘に帰っていく。牧村も永遠に時間を繰り返す。そんな牧村と可能な限りともにするためナナは身を変えます。猿田は実はナナを愛していたのですが、牧村の存在さえなければと・・・。こうして、猿田は、大きな罪を犯すのです。
 この猿田ですが、猿田彦に猿田博士、我王、鞍馬の天狗と、他の編でもその舞台に合った名前とキャラで登場します。共通して醜い鼻の持ち主として運命付けられたのは、この「宇宙編」だったのですね。彼が犯した数々の悪行は子孫ばかりなく過去代々(実は過去でなくさらに未来かもしれない。このシリーズの仕組みは「未来編」で分かる)も、愛を得られぬ存在という宿命を背負うことになったんでしょう。
 それにしても、その罪の清算が終わりつつある結果として鉄腕アトムのお茶の水博士が設定されたかどうかは知りません。ましてや、アトム作中でも、お茶の水博士がたまに酷い目にあうのはまだ罪が残ってるため、なんてことも定かではありません。
 この猿田、作者自身がモデルという説もありますが、私は、業を背負った人間の代表、いわゆるキーマンとして、このシリーズ作品のあちこちに登場しているのではないか、この「宇宙編」での愛憎劇で、その想いを改めて強めたのでありました。







最終更新日  2007年09月08日 12時36分38秒
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