取り外さないと分からないかも・・・
他社で13年前に施工した輸入住宅。このお宅でも木製窓の劣化が発生しています。(こういう窓は、通常外側がアルミの板で覆われていますので、アルミクラッドサッシと呼ばれています)ただ、木製窓を採用している他のお宅と違う所は、この劣化が掃き出しサッシ(Patio Door)だったということと、更にそこのはめ殺しドアの方だったということでした。輸入の掃き出しサッシも国産のものと同様、レールの上を車輪の付いたドアが移動します。ですから、窓の下枠とドア本体とは接していないので、そのうち雨は外に流れて溜まることは殆どありません。また、輸入の掃き出しサッシは、可動するドアは片方だけでもう片方は、はめ殺しのドアになっていて固定されています。ですから、サッシの周りのすきまが殆どなく、ましてや内側の木部にまで外の水分が到達するようなことはあまり考えられません。そういった点で、今回のトラブルは初めてでした。非常に珍しいパターンですが、木製サッシの外側に巻かれたアルミ材に何らかの問題があって雨が侵入した可能性もあり得ます。サッシの枠のコーナー部分は、丁度アルミのジョイント部分に当るところで、そこの防水が切れた可能性も疑われます。輸入サッシは、冬に室内で結露をするようなことはあり得ませんが、生活上の何らかの原因からそういったことが常時発生していたという可能性がないとも言えません。いずれにしても、一旦取り外してサッシを解体してみないとよく分かりませんね。因みに、この家のサッシはカナダのBonnevilleというローカルなメーカーのものでしたが、何とかコンタクトを取って代替のサッシを調達出来そうです。ただ、既に廃番のサイズでしたので、特別に作ってもらう必要があります。費用もそれなりに掛かって大変ですが、それ以上にこのまま交換が出来ない状況が続くことは、お客様にとって相当のストレスになると思いますので、私たちと出会えたことはよかったのかも知れません。他にもいろいろ直さなければいけませんので、それらをどうするのかも含めて、お客様と打合せをしてからこのサッシの手配・補修に取り掛かります。こういう仕事は、時間を掛けて慎重にやれば、必ず光明が見出せるものです。取り付けが完了するまで安心は出来ませんが、まずは一歩前進。