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テーマ:家を建てたい!(9815)
カテゴリ:家のメンテナンス
最近、輸入住宅にお住まいの全国の方から、輸入サッシや 輸入のドアの修理・メンテナンスについてお問い合わせを 頂きます。 新築した時の住宅メーカーや工務店が、輸入住宅の事業を 止めてしまったり、倒産してしまったりして、相談する先が なくようやく見つけたというお客様ばかりです。 もし直接海外メーカーに問い合わせが出来る私のような 変わりもののビルダーがいなかったら、皆さんの家は どんどん壊れていくこととなってしまうかも知れません。 そういった意味では、商品がすぐに調達出来る国産の資材を 使う国産住宅の方が安心と考える方もいらっしゃるでしょう。 でも、それって本当のことでしょうか。 例えば、国産のサッシやドアですが、国産の資材の多くは その時代のトレンドに合せて、商品のデザインや仕様を どんどん変えていきます。 輸入住宅ブームの際には、輸入サッシのように白い塗装の ものや上げ下げ窓のタイプが流行りましたが、最近の シンプル・モダンの流れでは、シルバーやブラックのサッシが 流行っていりますし、上げ下げ窓は殆ど見なくなりました。 つまり、同じ商品を長く継続して製造していくというメーカーは 殆ど存在しないと言えるのです。 そんな状況では、10年後20年後には補修用部品の供給も なくなってしまうというのが実情でしょう。だから、30年も しないうちに建替えされてしまうのです。 確かに、輸入住宅ブームが終わって、私たちのように今でも 輸入住宅を実直に建てているビルダーは非常に少ないです。 また、輸入資材メーカーの多くの国内代理店も姿を消しました。 そうなると、補修用、メンテナンス用の部品や資材が手に入らない と思われるのは、人情でしょう。 でも、そうではありません。例え窓メーカーが吸収合併されても サッシに使われていた部品類は、どこのメーカーも使う汎用品で あることが殆どです。 つまり、ドアにしても窓にしても、部品などのハードウェアは 10年前も現在も同じという状況が、北米の住宅資材産業にある のです。 勿論、全部が全部そうとは言いませんが、そのケースは 往々にしてあるのです。 だからこそ、100年前に建てられた住宅が、全米どの都市に 行っても見受けられるのです。それはメンテナンス出来る 資材がずっとあることを意味します。 国内の住宅メーカーや資材販売会社の都合で輸入住宅の 資材が手に入らないだけで、輸入住宅自体や輸入資材の寿命が 短い訳ではありません。 私たち ホームメイドは、美しい輸入住宅の文化を日本に 根付かせることを使命と考えています。 その為には、車の車検のように、10年毎に消耗部品を交換し、 サッシやドア、キッチンなどを新築時のように再生させる ことを輸入住宅ユーザーにもお願いしたいと思います。 そうすれば、100年後には必ずや輸入住宅が街の資産となって いるはずです。それは、子供たちが建替えせずに、他にお金を 使うことが出来るのを意味します。 それは、建替えを前提としてきた戦後日本の住宅では、 考えられなかった家づくりの大きな転換でもあります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014年06月12日 16時21分33秒
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