2015/05/21(木)11:00
プリンスですが、王子じゃない
輸入住宅の窓やドアなどの開口部には、装飾のある枠材がよく
使われます。一般的には、これをケーシング(Casing)と呼ぶ
のですが、この飾り枠をもっと豪華にしたいということで、
開口部のコーナーのところにプリンス・ブロックという
飾りコーナーが使われます。
名前から想像すると、中世ヨーロッパのどこかの王子様に
ゆかりのある飾りなのかなとも思いますが、そうではありません。
このプリンスは、英語で「Plinth」と書いて、柱を支える
台座(柱脚)部分を表しています。
昔の建物は、開口部の強度を保つ為にその周囲に柱材を
用いていて、その土台としてプリンス・ブロックを使って
いたという訳です。
それがいつしか柱材の上部にも使われるようになっていった
と考えられます。
輸入住宅でもよく使われるプリンス・ブロックですが、写真の
ようにケーシングのセンターに取り付けることが必要とされます。
でもケーシングの大きさを計算せずに、大きなプリンス・ブロック
を調達したりすると、センターがずれてケーシングの外側に大きく
張り出したプリンス・ブロックのデザインになってしまいます。
なんちゃって輸入住宅になってしまいますから注意して下さいね。
こういう興ざめなデザインの飾りが付けられてしまうのは、
ビルダーの勉強不足以外何ものでもありません。是非、知識や
技術のある建築屋さんを見つけて建てて下さい。
こうしたデザインの建築をご希望の方は、ご相談下さい。