2021/09/01(水)18:26
割れの原因は、隠れた欠け
こちらは、四日市にあるノルディスカヒュースの木製輸入サッシの
メンテナンスをしている様子です。
木製の二重サッシを外して、建具(障子)を1枚ずつ修理していきます。
スウェーデンの木製サッシは、ガラスを固定・防水する為にガラスパテが
使われていますが、10年以上経つとパテが劣化して石のように固くなります。
また、そうなると柔軟性が失われてしまいますから、パテに割れが入ったり
脱落したりしてガラスの周囲から雨漏れするようになってしまいます。
屋外側のサッシ面も木で出来ていますから、パテに隙間が出来たり
防水塗装が剥げたりすると、サッシの木枠も劣化して腐ってきますから、
定期的なメンテナンスをしなければなりません。
こちらのおうちを建てたノルディスカヒュースという住宅メーカーは、
既に倒産していますし、こうした特殊なサッシを修理出来るビルダーも
いない状況で私たちが登場することになりました。
今回は、スウェーデンから輸入した専用のガラスパテ材を施工する前に
劣化した古いパテを取り除く作業を行いました。
スクレーパーと呼ばれる専用の工具を使ってパテを外していくのですが、
石のように固くなったパテを外すのは大変な力と繊細な注意力が必要です。
ただ、そうして作業を進めても、薄くて繊細な輸入ガラスが割れてしまう
ことがあるのです。
写真はガラスにヒビが入った様子ですが、古いパテの下に隠れていた
ガラスの欠けにスクレーパーが引っ掛かって、ほんの少し力を入れただけで
割れてしまいました。
製造段階でそういう欠けがあれば、そのガラスを使わず交換するのが
普通ですが、丁度パテで見えなくなってしまう部分でしたから、きっと
そのまま使ってしまったのだと思います。
何れにしても、欠点のあるガラスはそのうちトラブルになるので、
逆に今回交換しておくことはいいことかも知れません。
それにしても、割ってしまうと凹みますねぇ~。
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