きれいはきれいですが・・・
輸入の玄関ドアの塗装を行ったというお客様から、ご相談を頂きました。玄関ドアは、塗装で木目デザインが表現出来るファイバーグラス製の輸入ドアです。ドアの表面に線状の浅い彫りが入っていて、そこに木目を再現出来る専用の塗料を塗ってやると、素人の方では木製のドアと思ってしまうくらいに木目の感じが浮き出てきます。今回の塗装の際には専用の塗料を使ったようですが、油性のベタ塗りの塗料を塗った感じに仕上がってしまいました。鉄に塗るような油性塗料であれば、きれいに塗れたという感じなのでしょうが、本来木目を再現出来るという特殊な塗料だとすると、その性能や目的を達成していませんので、塗装は失敗と言えるかも知れません。これを塗ったペンキ屋さんは、この塗料を塗るのは初めてと言われたそうで、如何に塗料を均等に塗るかということに専念した結果だと思います。本物の木は、場所場所で色やツヤが違います。ですから、均一にきれいに仕上げてしまうと、人工的な作り物という感じが出てしまいます。木目調のドアに専用塗料を塗る場合は、美術センスが必要です。色ムラを如何に作るか、彫りのある凹みに塗料を入れ過ぎないで影を如何に表現出来るかという仕事は、技術やセンスがないと難しいです。木目を塗装で表現するなら、やはり経験のある私たちのような専門家に依頼するか、専門家が立ち会いの下でペンキ職人に指導して塗ってもらうかして欲しいですね。これから塗り過ぎた塗装をある程度取って、再度木目に仕上げるのは結構大変だと思います。輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートをして欲しい、家全般のチェックやアドバイスを受けたいので、現地調査を希望するという方はお問い合わせ下さい。全国どこでもご相談を受け付けます。尚、相談や問い合わせの前には、日々更新する記事をいくつかご覧の上適否をご判断願います。また、これらの記事が、多くの皆さんのお役に立てて頂ければ幸いです。