河川ビオトープ
とっとり花回廊付近の一般河川で昨年施工した河川ビオトープの追跡調査を実施した。土の土手を、増水時の制水能力と水生生物の住処としての機能を考慮して巨石空積みとした。ハビタットを確保するため、流れを蛇行させて瀬や淵を作り、直線部分には乗越石や水割り石を配置して流れに変化をもたせた。石組みの施工後、護岸や中洲に上流に生えていた葦などの水辺の植物を植栽した。調査の結果、順調に生物の多様化は進んできているようだ。護岸の巨石の間に植栽した葦は順調に生育増加している。流れに変化をつけるため直線部分に設置した乗越石の下側のウロには魚影が見える。 下流側の中央に水割石を配置し、本流の左側と支流の右側の水量割合を2:1とすることで本流の流速を早め流砂を本流へ導き、支流の深みと浅瀬の埋没を防止する設計とした。計測の結果、深みには殆ど流砂の堆積は見られなかった。ここにも魚影が多数見られ、浅瀬にはカワニナがたくさん見られた。昨年工事終了後浅瀬に放流した既存生物のタニシはまだ見られなかったが、秋までには見られるようになると思う。