カテゴリ:えっ?SAY
今日は雨が降った 小雨なのでお気に入りの雨合羽を着て草むしりをしていたらふと思い出した。 子供に包丁を使わせたらば手を切った・・・ 大丈夫、ちょいとしたかすり傷と安心。 子「こわい~いた~い・・・」 はい、あたりまえなのだ。 母「刃物は切れるもの、間違えば手も切れるし、人殺しも強盗もできるんよ」 子「そんなひどいこと言わなくてもいいやろ」 母「だってホントや。車は便利やけど、間違ったら事故になるし、怪我したり死んだりするやん、あんたかて轢かれたら死ぬんよ。便利な道具は間違えばぜ~んぶ人殺しの道具、別にピストルや爆弾だけが人殺しの道具と違うやろ?」 だから、包丁で手が切れたくらい・・・なんなのだ・・・ 母「ちょいとしたミスさ!絆創膏貼ったら治る」 そんな子供が高校生になった ある日職場にいた母の携帯電話が鳴った 子「悪いけど・・・保険証持ってきてくれるか?バイトで手切ってしもた、今お店の人に代わるわ」 まっ、本人がかけてくるのだからたいした傷ではないとまた安心していた・・・ 「あのぉ~このたびは誠にすみません・・・実は肉のスライサーで・・・人差し指が飛んじゃったのです。誠に不行き届きでお詫びのしようもありません・・・今病院で手当てはしましたし、簡単な手術も終わりました。指は残っていたので医者の先生は大丈夫だとはおっしゃってますが・・・もちろん当方の管理ミスですから治療費その他はこちらで全額負担させていただきます・・・できれば・・・保険証を使わせていただけると・・・とてもありがたいのですが・・・ともかくすみません・・・」 うぅ~・・・そそうな子供だ・・・母は思った。 もちろん、相手は高校生、お店の管理ミスはあるだろうが、悪いのはウチの子だと納得した。 それよりちょうど1年前、同僚の子供が近所の製材所で遊んでいて腕を飛ばしてしまった。 その時もきちんと繋がり、少し手が短くなっただけだと聞いていたので、心配はあれど指一本でまぁ不幸中の幸いと少しだけ自分勝手な安心をした・・・ 私は遠い場所に居たので、明日診察のときに保険証を持参するからと答えた。 あくる日、診察に同行し医者から話を聞かされ傷口を見たらば、少し短くなった指らしきものがアルミ箔みたいなものできっちり包まれて、手のひらの先に確かに繋がっていた。 我が子はかなり手が痛いらしい・・・母は胸が痛かった。 医者はなんなく、いとも簡単に言った。 「大丈夫です、人の体ってね~けっこうたくましいのです、こうしておいたらば指は伸びるのです。いえ、伸ばします!ボク自信ありますから~お母さん、あまり心配せずに・・・」 なるほど一ヵ月後、完治した指は伸びていた。すごい技術なのか?運が良かったのか? はてまたマジに体がたくましいのかはわからないが、めでたかった。 そういえば・・・他にもこんなことがあった・・・ 子供が中学の頃、イジメだか?脅かしだかで目の上を切られたとやはり仕事先に教師から緊急連絡が入った。 遠い他県で仕事中にどうしようもない・・・ ともかく校医の所に連れて行くと言われた。 運良く?校医は幼馴染のひとつ上の先輩だ。内科医だが町医者だしけっこうなんでもこいの器用な男であるのは承知のうえ・・・ 即、電話を入れた まずはこちらが聞かれた 医「今どこにいるの?」 私「東京・・・」 医「大丈夫や、まかせればいい。心配しなくていい、ともかく診て処置したら電話してあげる、イジメだかならついでに話も聞いておくし、ショックらしければ話しもしておくから仕事キャンセルしなくてもいい、普通に帰ってくれば・・・」 幼馴染とはありがたいものだ・・・ 夕方電話が入った。 医「大丈夫や、瞼の上が切れただけ、目はなんともない。きれいに丁寧に12針も縫ったしなぁ~女の子じゃあるまいし、傷が残っても男の勲章程度かも?連れてきた教師にでも家へ送らすから心配ない」 私「ごめん・・・ありがと・・・」 医「ははは・・・毎度のことや、時間外の叩き起こしより迷惑ない」 実は母・・・しょっちゅう叩き起こしては時間外診療の常習者なのだ・・・ もちろん、出張先のお土産と盆暮れのビール届けは欠かせない・・・ 翌日帰宅した私は傷痕を見た・・・ 母「さすがっ、Kさんやなぁ~綺麗に縫えてるわ~」 子「痛いボクは心配せんのか?」 母「しかたないやん、切れたんやから痛いわ、でも良かった、もしかして反対にアンタが誰かを切りつけたんやったら、絶対許さんよ~切られたほうで母さん良かった、幸せや」 子「どこが幸せなんやっ!」 母「アンタは優しい子やから切られたんやろ?悪い子やったら相手を切ってるやん、仕返しせんでよろし、恨むだけ恨んでおきなさい。あの子は悪い子や!怖かったり嫌やったら、学校しばらく休んでもいいでぇ~ちゃんと学校へ言うたるからね」 子「休まん!ちゃんと行く!」 私「勉強嫌いやんか、休んでもいいのにぃ~」 子「勉強は好きじゃないけど学校は好きなんや!第一休んだら、アイツに負けたことになるやろ、ボク切られたけど、負けたんと違うもん、Kセンセがそう言うた!」 なるほど~K医師は名医だ。 しかし自分の管理は悪いのか? 酒の飲みすぎか?肝臓が気になるらしい・・・ もともと開業医の息子でもなく、さして裕福な家庭の生まれでもないのだからかなりな支払いの無理もあるだろう・・・酒だけが楽しみらしい・・・ 心より彼の幸運を祈りたい。 さて子供はそんな母を冷たいと言う。 母「まっ、暖かく優しくはないなぁ~諦めることや」 子「・・・」無言。 母「大丈夫や、悪いけどあんたの出世なんぞ期待しない、でも私の介護や世話もさせんようにするから、あいこにすべし」 子「子供に期待や夢ない親は最低や!」 母「膨大な期待されて困るのはあんたと違うやろか?」 子「でも出世せんでいいって母もひどいやろ?」 母「大丈夫や、真面目で普通ならそれでいい」 子「なるほど・・・男運悪いわけがわかったわ」 母「運悪い母に生まれてきたのもわかったか?」 子「そんなもん昔からわかってるわっ!」 どうかそんな息子にいつか、人情肌の鬼嫁が来てくれることを祈りたい。 そんなことを考えつつ気が付けば・・・ お気に入りの雨合羽、どうやら縫い目から雨が漏れて流れるようだ・・・ 背中が冷たい。 「雑草よ!喜べ!今日はこれぐらいで勘弁してやろう」 第一話おわり なんとなく、お友達の日記に感化され、久々に思い立つままに書いてみました。 コメントの反応で・・・いずれ第二話があるかも? えっ?二話はいらないってかぁ? そんなこと思わず・・・ おだてて下さると、たぶん木に登る・・・あはっ。。。 あっそうだ・・・本日夕食後の体重は48.6。 ほほほぉ~減ってるやん 雨降りだけど・・・良い日だっ♪ 今夜のおすすめ 初回限定1500円送料込み。 昨日貯まったポイントでポチッとしました。福井市内の有名なお肉屋さんです。けっこう真面目な美味しさなんですよ~ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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