テーマ:航空業界(1764)
カテゴリ:おてまみ
こんにちは。
今日はロスアンジェルスの帰りに機内で見つけたインド人のおじさんの話をします。 私達がインドの人々と機内で出会うのは、ふつうデリー便かカナダ便で、彼らは集団で乗ってきて、私達を 色鮮やかなサリーや色とりどりのターバン巻き、7.3分けで黒ぶちのメガネ、頭に照る照る坊主をつけたパンジャブスタイルなどのインドの人達が たくさんの荷物をひきづりながら集団で搭乗されると、当たりはあっという間に一面インドと化します。 そして、"ティー!”とか”アイ・アム・ベジタリアン”とか"プリ~~ズ” ”あちゃ!”とか言いながら首を横に傾けるので、私達は機内を行ったり来たり行ったり来たりと大忙しになります。そして、次第にインドの人達は ところが、今日機内で見たそのインドの人は、エレッセのポロシャツを着て、たった一人で日本人の団体の中に ポツリ と座っていたのでした。 そのインドの人は 離陸してからずっと静かに雑誌を読んでいましたが、しばらくすると、隣に座っている日本人女性に興味が移り、そちらをちらりちらりと見たりして過ごしていました。 そして食事サービスが始まり、他の乗客よりいち早くベジタリアンの食事が運ばれると、隣の女性の食事がくるまで ぢっ と自分の食事には手を触れずに待っていました。 そして、食事の後は、ふつうはインドの人は紅茶を頼むのに、そのインドの人はエレッセを着ていたので、コーヒーを飲みました。 私はインドの人がコーヒーを飲むところを見たことがなかったので、嬉しくなって何度もおかわりを勧めました。 それから そのインドの人の興味は反対側の日本人男性に移り、その男性が免税品のタバコを買うのを見て、私にあれはいくらかと尋ねた後、同じものを注文しました。私はインドの人が機内でお金を払う姿をはじめて見たのでちょっとびっくりしました。そして、その後、前の席の日本人が免税品のウイスキーを買うのを見て、私にあれはいくらかを尋ねましたが、高かったのか、それは買いませんでした。 それからはしばらく自分の席でじっとしていましたが、お手洗いに立った時に一人旅のインド人のおばあさんを見つけたらしく、通路に立ってしきりに話しかけていました。 話しかけられた方のサリーを着たおばあさんは、英語ができず、"私はえいごができません。私はデリーまでいきます。どうぞ私をたすけてください。”と書かれた大きなふだを首からぶら下げ、私が通るたびにそれを見せていました。 そして 呼び出しボタンをしょっちゅう鳴らしては、 ”ティ~~~!!” と叫んでいたので、私はふつうのインドの人だと思ってあまり気にしていませんでした。 ところが、エレッセを着たインドの人は、そのおばあさんを不憫に思い、 私にしきりに”彼女はデリーまで行くのでめんどうをを見てあげて”と頼むのでした。 私は このインドの人のやさしい気持ちに心を打たれ、すっかりインド好きになりました。そして、英語のできないサリーのおばあさんは相変わらず呼び出しボタンを鳴らして”ティ~~~!!”と前歯のない口を大きく開けて叫ぶのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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