RED DRAGONとにかく怖かった~。実はこの「レッド・ドラゴン」、古い方の映画も観たことあるし、 原作も読んだから(トーマス・ハリスは大好きな作家)あらすじも最後のオチも知っていたのに、 それでも怖くて、夜なかなか眠れないほどだった。 スリラーとして、それほど上手くできた映画だったと思う。 前の映画も原作も、どちらのイメージも壊していないし、役者陣もみんな良かった。 猟奇殺人の犯人を捕まえるために、精神科医のレクター博士に助言を求めに行った、 FBI捜査官ウィル・グレアム(エドワード・ノートン)だったが、 ある事からレクターその人が犯人であることを知り、殺されそうになりながらも、 彼を捕まえる。その後、精神的なダメージから引退し、 フロリダで家族とひっそりと暮らすウィルだったが、新たな殺人事件の捜査を依頼され、 レクター博士に助言を求める事になってしまう。 頭が良くて緻密な捜査に手腕を発揮するウィルという役柄に、ノートンはぴったりはまっている。 原作や前作では、ウィルのイメージはもう少し強そうではあったような気がするが、 一見ひ弱そうなノートンでも、かなりいい線いってたのではないだろうか。 ひ弱そうだからこそ、結末を知っていてもなお、「この人大丈夫だろうか?」などとい う不安に駆られて、恐怖感が募ったのだから。 始終涙目で淡々と話すウィルは小犬みたいだ、と思ったし、 FBI捜査官でも、生身の一人の人間なんだという事を感じられて、その点も良かったと思う。 アンソニー・ホプキンスがはまり役なのはもう、言うまでもないが、 犯人のダラハイドを演じていたレイフ・ファインズも良かった。 ダラハイドの救いようのないクレイジーなところも、 彼自身が、愛する女性を救うためにその狂気と闘おうとするシーンも、涙なしでは見られなかった。 やるせないのは、このような猟奇殺人を犯すようになった犯人というのが、 必ず幼少の頃に信じられない深い傷を負っているということ、 自分ではもはやコントロールできないトラウマを抱えているということ。 レクター然り、このダラハイド然り、である。 ストーリー自体も面白いし、なかなかいい映画にしあがっていると思う。 ★★★★☆かな。怖がりの人にはお薦めできないけどね。 ジャンル別一覧
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