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たっちゃん&シングルパパ

たっちゃん&シングルパパ

離婚後、唯一パパが泣いた夜

 「離婚後、唯一パパが泣いた夜」


 その日は、離婚後初めて、たっくんとママが会った日でした。

 ママは地元に帰って仕事を始め、

 ようやく休みが取れたと言うことで

 パパと仕事の日が重ならない日を調整して

 新幹線に乗って、たっくんに会いに来ました



 離婚して1ヶ月の間はママが恋しくてしょうがなかったたっくんでしたが、

 2ヶ月過ぎたころから

 パパたちが一生懸命面倒を見てきたこともあって

 ママのことをあまり言わなくなってました


 子育てよりも

 仕事を選んだママ

 仕事をしながら面倒見れないと

 たっくんを置いていったママ


 田舎で実家がさんざんな目にあって、
 
 どんな状態かもパパはある程度把握しているつもりだけれども

 子どもを手元に置けないほどの事情が今あるのかっていえば

 そうじゃないだろって思う

 もちろん全ての事情を把握しているわけでは、ない

 けど、もうちょっといい方法はあったはず・・


 という、複雑な思いで、この日を迎えました


 待ち合わせの駅で3ヶ月ぶりの再会

 たっくん、やっぱうれしそう・・

 ママの元を離れて

 パパと過ごして楽しそうにしているのとは

 また違った雰囲気で楽しそうにしている


 デパートで買い物

 3人で買い物する光景なんて

 ちょっと前では全然普通

 けど今は全然立場が違う

 でもたっくんにとってはパパとママ

 3歳のたっくんにとってはパパとママ


 レストランで食事をして

 ゲームコーナーで乗り物に乗って

 ちびっこ広場で遊んで・・





 ママが帰る時間になった

 ママはまた都合つけて来月か再来月には来たいって言った

 電話毎日するからね

 たっくん元気でね



 たっくん別れ際にママに抱っこされていた



 たっくんを後部座席に乗せて

 ドアを閉めた

 たっくんずぅーっとママを見ている



 じゃー帰るね

 ママたっくんにバイバイしていた

 たっくんもバイバイしていた




 駅を後にしたその1分後・・




 

 
 ママ~~!!!


 ママ~~~!!!



 抱っこしてぇ~~~~!!!!



 ママ~~~!!


 抱っこしてぇ~~~!!!!!





 突然泣き叫ぶたっくん


 「たっくん、ママはもう帰っちゃうんだよ

  また会えるから・・」





 
 マァマァァああ~~~!!

 抱っこしぃてぇ~~~!!!!!






 「たっくん・・パパが後でいっぱい抱っこしてあげるからさ・・

  ねっ、たっくん・・」





 
  
 いやぁぁ~~~マァマァァああ~~~!!

 抱っこしぃてぇ~~~!!!!!







 「たっくん・・たっ・・・」





 
 たっくんの悲痛な泣き叫び声に

 パパは言葉が出せなかった



 なんで、

 こんなかわいい子に

 こんなかわいそうな思いをさせなければならないの???


 
 たっくんは

 届くはずもない思いを

 ずっと泣き叫び続けていた


 
 離婚したことに

 これっぽっちも感じることは、ない

 
 でもたっくんにとっては紛れもない

 この世にただ一人しかいないママ


 

 ママ~~~~!!!!

 抱っこ、しぃてぇよぉぉぉおおお!!!




 
 この時だけは・・

 パパは涙をこらえることができなかった


 たっくんに

 こんな悲しい思いをさせてしまった悔しさと

 ママに対する、ある種、怒りのようなものが

 入り混じっていた


 たっくんが今求めているもの

 それは紛れもない

 ママのぬくもり・・

 
 後部座席で泣き叫ぶたっくんを

 パパはどうすることもできなかった・・



 3ヶ月かけて築き上げてきたものが

 崩れてしまうような

 気がした


 
 


 たっくんは保育園に通うようになって

 みるみる成長した

 その後何度かママにも会っているけど

 こういう感じだったのは

 最初だけ


 もう今では平気でバイバイして

 何事もなかったかのように

 いつものように

 振舞っている



 それが本心なのか

 心のそこではどうなのかは・・

 分からない



 
 この先

 たっくんはママと住みたいって

 言ってくるんだろうか・・

 パパたちとずっと一緒にいてくれるのか・・

 
 たっくんの意見も尊重したいとは思うけど

 もうパパはたっくんのことは離したくないって

 そう、思っている

 だから、今たっくんと過ごせる

 一日一日を大切にしたいって・・
 
 そんな気持ちです


 
 最後まで読んでいただいて

 ありがとうございます

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