これがワンクリック詐欺サイトだ!!(※2005/11/29の日記より) ネットサーフィン中、ついにワンクリック詐欺サイトに出会ったので緊急レポートをしようと思う。 尚、変な話、興味がある人は手順通りにクリックしていくとワンクリック詐欺における「自動入会」なる奇怪なシステムが体験できると思う。 ただし、絶対に「お問い合わせ先」と称したメールアドレスや携帯電話の番号にアクセスしないこと。 まず、「蘭ちゃんのメモリー」http://homepage2.nifty.com/ranchan-memory/というアダルトサイトトップの中ほどに以下のような入り口がある。 ページの一番下に入り口があるこのサイトのコンテンツは実質的に無いに等しい感じだし、どうもワンクリック詐欺サイトへの誘導サイトのようだ。 無断で画像等を使用したら民事訴訟云々ということがやたら強調してあってなにやら異様な雰囲気だしね。 ところが、こういった誘導サイトへのリンクを貼っているサイトは、コンテンツが充実している普通のサイトだったりする。 つまり、詐欺サイトはそういう巧妙な三層構造によってネット空間に潜伏し活動しているのだ。 ただ、三層目の役割を果たすような普通のサイトは、自分が知る限りは、不正に関しては容認しない管理人さんが多いような気がする。 アダルトコンテンツだからといって、そういうサイト全部が悪党ということはないはず。 この世界においても、むしろ不正をするのはごく一部なのであろう。 この部分は「入り口」と書いてあるが、一応表向きは「蘭ちゃんのメモリー」のコンテンツではなく広告ページということになっている。 で、よくよく見ると、広告スペース内の上方に小さい字で「ご利用は、必ず規約をよく読んでd(^-^)ネ!訪問は充分に気をつけてくださいね。」と書いてあるが、これは「蘭ちゃんのメモリー」管理者のコメントではない。 ワンクリ詐欺に正当性を持たせるための広告主の警告ということだろう。 ここで、単なる年齢認証とイメージを植えつけ不用意にクリックを誘うという意味もありそうだ。 クリックすると以下のワンクリ詐欺サイト「Peach-Candy」http://peach-candy.com/confirm/admission.php?id=21のページトップになる。 実はこのページの下部にスクロール式の膨大な利用規約が隠れている。 一応「利用規約」と銘打ってあるのだが、肝心の利用規約は、まるで読まれては困るかのように一行ずつしか表示されない極端なスクロール式になっている。 見てもらうとわかるように、最初の一行目の半分は隠れてしまっている。 以下がその膨大な利用規約である。 番組名: Peach-Candy (以下、本サービスという)は Peach-Candy事務局 (以下、運営者という)が提供・運営するサービスです。 青少年保護育成条例、その他法律、法令、条例により、18歳未満の方のご利用、公序良俗に反するご利用は固く禁止します。 本サービス規約は、運営者が提供する全てに適用されます。 本サービスの著作権、商標権、その他全ての知的所有権を有する第三者に帰属し、お客様が無条件で転載・転送、蓄積、複写を行うことは一切できないものとします。 本サービスをご利用になる為に通信会社及び提供会社と提供契約をして頂きますが、お客様の所有するパソコンまたは、端末で行われた本契約の締結はすべてお客様の意志で行われたものとします。 運営者は本規約を予告なく修正・追加することが出来るものとします。 運営者は本サービスの利用や本の本サイトの中の事故などによって直接、または間接的に発生したお客様、または第三者の被害については一切賠償の責を負わないものとします。 運営者は、システム的な障害やその他の原因で本サービスが停止した場合でも一切の責を負わないものとします。 運営者は、本サービスの信頼性を維持する為に最大級の注意を払いますが、その正確性は保証されません。 運営者が必要と認めた場合には予告なく本サービスの内容を変更・中断が出来るものとします。 運営者は、本サービス内での公序良俗、法律、法令、条例等に反するご利用、当サービスの運営を妨害するご利用は固く禁止します。 運営者はいかなる理由によってもすでに支払われた料金は一切払い戻しいたしません。 お客様、もしくはプロバイダ、または当社の都合により本サービスをご利用できない場合でも、既に支払われた料金は一切払い戻しいたしません。 お客様の利便性を優先した自動入会・後払いシステムを採用しています。各コンテンツ、入会入り口、会員入り口、以下のコンテンツのどれかひとつでも規約に同意し、クリック(押す)した時点で自動的に入会となります。 ご利用料金は、定額40,000円です。ご利用期間は90日間です。 番組が 90日間見放題でご利用になれます。料金は後払いでOKです。 入会日から 3日間以内に下記の口座に料金をお振込下さい。 本日、振り込みの銀行が変更になりました。ご注意下さい。 【振込先】 とみん銀行 葛西(カサイ)支店 普通口座 口座番号:4050687 コハラ ミツオ 払込み人欄には、お客様の払込みID番号を必ず入力してください。 なお、お客様のお名前でお振込みをされた場合入金確認が取れない為、再度請求がいく場合がございますので、ご注意下さい。 ※年末年始等で 3 日以上金融機関の休日が続く場合は、連休明け最初の金融機関営業日にお振込み下さい。 3日以内に支払いが確認されない場合は、当番組管理部または債権回収業者に委託することになります。 また、集金業務が発生した場合は現地までの交通費やIPアドレス、リモートホストからの調査費が加算される事になります。 この後払いシステムはお客様と運営者の信頼関係の上に成り立っている決済システムです。便利な後払いシステムを健全に維持する為にお客様のご協力をお願い致します。 ご利用期間が終了した方で又新たに利用する時は、再度番組にアクセスして下さい。自動的に登録されます。 料金についてのお問い合わせはこちらへメールか電話でお問い合わせ下さい。原則的に料金以外のご質問にはお答え出来ませんので予めご了承ください。 【サポート時間】平日10:00~17:00(土日祝日除く) 尚、メールでのお問合せの際には必ずドメイン指定を解除して下さい。 お問い合わせ先 support@peach-candy.com 運営者 Peach-Candy事務局 URL http://peach-candy.com/ 所在地 東京都新宿区 通信販売法に基づく表示 名称: Peach-Candy 責任者: Peach-Candy事務局 所在地: 東京都新宿区 E-Mail:support@peach-candy.com 料 金: 40,000円 お支払い方法:銀行振込 一般二種電気通信事業者届出済み この規約、いろいろ突っ込みどころがある。 まず、中ほどの下線を入れた部分 「お客様の利便性を優先した自動入会・後払いシステムを採用しています。各コンテンツ、入会入り口、会員入り口、以下のコンテンツのどれかひとつでも規約に同意し、クリック(押す)した時点で自動的に入会となります。」 顧客の利便性を優先するというなら、まず利用規約をわかりやすく表示したり、何度か申し込み手続きの確認や訂正の機会を与えるのが普通。 カード払いできるようにするという方法もあろう。 なにより、法律上このような確認や訂正の機会を設けないネット取引上の契約方法は無効とされている。 振込先は当局の捜査から逃れるために頻繁に変えているようだ。 銀行の方もこういう顧客の口座利用を未然に防ぐ手立てはないのかね。 それから 「3日以内に支払いが確認されない場合は、当番組管理部または債権回収業者に委託することになります。」 という部分。 債権回収業者にしても、法的に効力のない契約による金にならない債権ということで、引き受けるわけがない。 ただ、ここに各種お問い合わせと称して、携帯の番号を載せてあるのは、恐らく着信履歴などから、電話番号や住所を聞き出したり割り出したりするためだろうから、絶対にかけない方がいい。←ワンクリ詐欺においては、これが一番な大事な対応らしい。 電話番号さえわかれば、あわよくばという感じでいくらでも難癖つけられるからね。 気が弱い人や無知な人は、ああ言えばこういうという感じの口がうまい彼らに丸め込められてしまう恐れがある。 それから「運営者 Peach-Candy事務局」「責任者: Peach-Candy事務局」ってのがおかしい。 事務局という書き方は責任の所在が曖昧で不自然。 「所在地 東京都新宿区」にしてもこういう場合、普通番地まで明記するだろう。 迷惑メールなんかと全く同じ手法。 それと「一般第二種通信事業者」について調べてみた。 一般第二種通信事業者は郵政大臣(後に総務大臣)への届出制。 IT用語辞典 届出制といっても許認可は 一般第二種通信事業者 A-**-**** という形で大臣から然るべき許可番号が与えられるはずなので、単に「届出済み」だけでは甚だ信憑性に欠ける。 次に前のページからの流れで、単なる年齢認証という感覚で「はい」をクリックすると、以下のダイアログが出る。 このダイヤログの細かい字の中にもワンクリックで入会の自動登録がされるという利用規約の一文が書いてあるが、ネットサーフィンしていると普通隅々まで注意深くは読まない。 で、年齢認証に同意するつもりでクリックすると自動登録なるものが勝手に始まり、以下の画面が出る。 よ、よんまんえん。 高っ! いくらなんでもワンクリックで4万円はない。 これが噂に聞いていたアレか、という感じだった。 こんな理不尽なやり方だったら、100円でも嫌だが。 この部分のすぐ下に「あなたのIPアドレス」「あなたのリモートホスト」というのが厳かに表示されるが心配することはない。 こんなのは、無料掲示板に付属しているアクセス解析機能などでわかる情報。 しかもこれIPアドレスではなく、リモートホストだね。 リモートホストは確か個人までは特定できないはず。 もし仮にIPアドレスがわかったとしても、プロバイダーの個人情報は警察が犯罪捜査をする時しか提供されない。 「法的な手段を経て情報開示を求める」というが、この契約そのものが法的に無効なのだから、要は裁判で勝ちようがない。 もっともらしいことを書いてあるが、机上の空論。 このワンクリ詐欺サイト、ググってみると、すでに同様のいくつかの情報が流れている。 ジャンル別一覧
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