「一瞬の風になれ 3」 佐藤多佳子 著
一瞬の風になれ(第3部)「一瞬の風になれ 3」 佐藤多佳子 著内容(「BOOK」データベースより)ただ、走る。走る。走る。他のものは何もいらない。この身体とこの走路があればいい……。「1本、1本、全力だ」そして、俺らはいつものように円陣を組んだ。総体に行くためだけでなく、タイムを出すためだけでなく、鷲谷と戦うためだけでなく、何より、俺たち4人でチームを組めたことのために走りたいのだった。「この決勝走れて、どんなに嬉しいか、言葉じゃ言えねえよ」全3巻圧倒的迫力の完結編!!第28回吉川英治文学新人賞受賞2007年本屋大賞受賞いやー、よかったっ!3巻では、高校最後のインターハイ向けて頑張る、神谷新二と一ノ瀬連、そして春野台高校陸上部の姿が、描かれています。新二と連は高校3年。新二は主将として春高陸上部を盛り上げながら自らのタイムを走るたびに縮めていきます。連と一緒に走るために。練習嫌いで体力のない、天才スプリンターの連が新二に引っ張られて、練習にまじめに取り組み絶対に勝ちたい と言うようになる。筋トレおたくの関西人、桃内。生意気な新入生、鍵山。中距離ランナーなのに、人数不足でリレーにも出ることになった真面目な根岸。4継リレーでは、鍵山が入ることになりチームワークを乱すために、ひともめふたもめあるのだが県大会、関東大会に向けてチームはがっちり、まとまっていくー。新二の独白っていうか、一人称で書いてあるんですが著者の佐藤さん、もう、これ、一気に書いてるでしょう!って感じの文章(笑)筆が止まってないような文章だから、こっちも一気に読んじゃいます。彼らの走ることへの思いが、まっすぐに伝わってくるんですねー。とても素敵な青春スポーツ小説です。これは、子供が中学生くらいになったら読ませたい本だなー。私は中学の時、バスケに青春かけてました。先生に「○○(私の旧姓ね)は、心臓に毛が生えているなぁ」なんて、ひどいことを言われながら試合に臨んだものです。なので、こういうスポーツに一生懸命な人たち見ると自分も思い出すんですよね。中学、高校の時の自分の姿を。ほんと、さわやかで、気持ちのいい話です。これはねー、おすすめ!最後は、涙が出ました。感動して。予定通りのラストかもしれないけどそれでも、感動したー!よかったですー!一瞬の風になれ(3冊セット)