「デパートへ行こう!」 真保裕一著
デパートへ行こう!「デパートへ行こう!」 真保裕一著内容(「BOOK」データベースより)所持金143円、全てを失った男は、深夜のデパートにうずくまっていた。そこは男にとつて、家族との幸せな記憶がいっぱい詰まった、大切な場所だった。が、その夜、誰もいないはずの店内の暗がりから、次々と人の気配が立ち上がってきて─。一条の光を求めてデパートに集まった人々が、一夜の騒動を巻き起こす。名作『ホワイトアウト』を超える、緊張感あふれる大展開。 いやー、なんともごっちゃごっちゃした内容でした。面白かったですよ。そして、最後は泣かされたー。登場人物が多いんです。リストラされて職がなく、家族に捨てられた加治川。鈴膳日本橋本店(老舗デパート)の29歳の従業員、山添真穂。鈴膳デパートの社長、矢野。鈴膳日本橋本店警備員、半田良介。鈴膳日本橋本店警備員、赤羽信。鈴膳日本橋本店に火をつけに行った高校生カップル・コウジとユカ。鈴膳日本橋本店に逃げ込んだ男、塚原。鈴膳日本橋本店宝飾品GM・佐々岡。多くの人間の目線で時間が過ぎていく各章は、テンポがよいが、ごちゃごちゃしていて状況を整理するのに、少々頭を使いました。彼ら全員、いろんな形でつながって、結末につながるのがよかったです。こんなにいろんなことが一晩に起こるデパート、まずないでしょう。