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2013.08.07
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テーマ:カルト映画(14)

 最近は映画レビューが続いておりますが、またマイナー系映画に逆戻りでございます。
 タイトルでネタばれ完了ですが、今回は 1996 年作のくじ引き映画『The Lottery』をご紹介します。


 シャーリー・ジャクスン著で同じタイトルの短編小説が原作になりますが、北米ではとても有名な小説です。授業の課題図書にもなるほどですから、ご存じの方もいらっしゃるのではないかと思います。

 この作品は日本語版では出ていないだろうと思ったのですが、ネットを探してみたところ、何と翻訳された方がいらっしゃいましたので、リンクをご紹介します。
 短編小説がお好きな方は、きっと楽しく読める内容になっていると思います。

 The Lottery (くじ) [外部サイト]


 さて映画の方ですが、文学の授業の流れで視聴覚室で観ました。
 そのあとしばらくしてケーブルでも放送されていましたので、短期間に連続で鑑賞するチャンスに恵まれました。



 The Lottery (IMDb) [外部リンク]

 原作本が後に映画化され、期待して観にいったら想像していたのと違う映画になっていた、というのはよくある話です。

 もともとが短編ですので、映画化にはある程度脚色が必要なのは理解できるのですが、盛り込みすぎて、あらすじは原作に沿っているものの、原作とはかなりテイストの異なる仕上がりになっています。
 これはこれでよくまとまっているのが何よりの救いですが。


 まあ、何はともあれクジ運が悪くてよかったです。


わかりやすいあらすじ


 日本では夏や年末はジャンボで、普段でもロトという愛称で親しまれているクジ。
 クジで大金を手にする人はごくわずかだが、それゆえ当たった時の喜びはひとしお。

 ところが、所変わればクジが必ずしも楽しいものではないことを、あなたはご存じだろうか。

 とあるさびれた村。
 そこでは毎年、村人全員参加のくじ引き大会が開催される。
 くじ引き大会では、たった一人だけ名誉の当たりクジを引くことができるが、村人たちは当たりを引きたくないがために、あの手この手を尽くして参加を免れようとする。

 当たりクジを引くと、一体何が待ち受けているのか?


みどころ


  1. 村人全員が監視人で、そして逃げたがっている

     村人どうしが監視しあって、村の住民を外に出させないようにしています。
     一見、部外者には優しい彼らですが、こんなところには頼まれても行きたくないですね。

  2. 伝統という名の洗脳

     どの土地にも歴史があり、歴史とともに培われた伝統があります。
     都会にはなじみのない習慣もありますが、それを受け継いでいくのが年長者の役目とも言えるでしょう。

     年長者の教えに背く者が現れ、改革を行っていかなければ、その土地の住民は伝統という都合の良い言葉に一生縛られていくことになってしまうのです。

  3. 信条の怖さ

     この土地の人間は敬虔なキリスト教徒ですが、神の加護を受けるためには、個人が共同体としての責任を果たさなければならないと信じるあまり、部外者や反抗する者は共同体の和を乱す存在だと思い込んでいます。

     幸い、今の村のあり方について疑問視する若者もいるようですが、少しでも村の掟を破るような素振りを見せれば、キツーイお仕置きが待っています。


 10 人の人間が一つの場所にいるとした場合、8 人が似たような信条を持っていれば、多くの場合、残りの 2 人の信条は無視されるものです。
 たしかにそれは過半数の信条を守ることになり、団体としての調和が保たれることにはなりますが、同時に、相異なる意見を一切受け付けないものとなります。

どうでもいいトリビア


  1. ちょっとキワモノ感漂う俳優陣

     本作品はマイナー系ではありますが、テレビやドラマなどで脇役として登場する俳優がちらほらと出演しています。

     なかでも、くじ引きを免れるために自らの脚を折った中年男として登場するスティーヴン・ルートは、ちょくちょく見かけている方も多いのではないでしょうか?

     彼は、以前当ブログでご紹介した映画『ゴースト』では、霊の存在について懐疑的な警察官として登場しているほか、1999年作のコメディ映画『Office Space』では、極端に間の悪い冴えないサラリーマンとして主役を演じています。



     スティーヴン・ルートプロフィール (IMDb)[外部リンク]

     邦題が『リストラマン』になっているのは楽天の検索で初めて知りました。
     『Office Space』はコメディというよりシュール感漂う映画ですが、こちらも機会を見てレビューしてみたいと思っています。

     また、当たりクジを引いてしまう女優は、パロディ詰め合わせ映画『Scary Movie 2 (最終絶叫計画 2)』のエクソシストパロディで、カーペットにおもらしをしてしまう娘に激しくお仕置きをするママ役で登場しています。



     このシリーズは 4 まで観ましたが、個人的には神父役としてジェームス・ウッズが参加している 2 が一番よくまとまっていると思います。

    Scary Movie 2 (最終絶叫計画 2) (IMDb) [外部リンク]

  2. 新たな希望

     物語の舞台には New Hope(新たな希望)という地名が付いていますが、くじ引き大会だけを見ている分には希望もクソもありません。

     しかしこのイベントは、かつてドキュメンタリーで見た、アマゾンのとある部族の儀式を思い起こさせます。

     その土地では、何ヶ月も雨が降っておらず、村人たちは深刻な水不足と干ばつにあえいでいたわけですが、そこに一人の有名なシャーマン(呪術師)が呼ばれます。

     シャーマンは、干ばつは神の怒りによるものなので、神の怒りを鎮めるためには人間の生贄を差し出す必要があると言うのですが、その生贄のささげ方がエグイ。

     呪術によって選ばれた少女は両目をくりぬかれ、すっかり水かさの減ってしまった川底に人柱として埋められてしまいますが、何と、この儀式を行った翌日に大雨が降るという、嘘のような現実を目のあたりにすることになります。

     部外者からすれば、この現象は単なる偶然で、その偶然を奇跡に見せかけるために少女の尊い命を犠牲にしたに過ぎないと思ってしまうでしょう。

     しかし、こういった呪術師が彼らに見せる奇跡の数々が彼らのモラル形成に一役買っているとすれば、彼らにとってみれば、少女の命を差し出すことで神に希望を託すことは別に不思議なことではないのかもしれません。

     もちろん、現在の日本ではこのような儀式を行うことは許されませんが、大昔には土着の信仰により、犠牲を伴う儀式があったようです。

     ちょっと古いですが、零(Zero)というゲームがあります。

     除霊機能のあるカメラを使って、怨霊を次々と激写するシステムになっており、夏の夜には部屋の電気を全部消して楽しみたいホラーゲームなのですが、縄の巫女と呼ばれる女性が、首、両手両足を縄で縛られた状態で身体がちぎれるまで引っ張られるという、トンでも儀式が登場します。



     ゲームのメインキャラクターは、こちらのパッケージのような可愛い女の子ですからご安心を。
     ゲームで楽しく遊んだあとに、撮影した心霊写真をギャラリーで見られるのが、このゲームのもう一つの楽しみ方でもあります。


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最終更新日  2019.02.13 23:44:15


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