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2015.01.02
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 今年はできるかぎり映画レビューを増やしていきますが、日本公開されなかったものや、 DVD やブルーレイでも入手困難・不可能なものもフツーに混ぜていく予定です。

 昨年は El Pico という、ドラッグの危険性を題材にしたスペインの迷作映画をご紹介しましたが、今年の第一弾はコロンビア映画となります。



 ご紹介する映画『Buscando a Miguel(ミゲルを探して)』[2007年]ですが、極端な展開続きながら泣けます。
 これも国内では流通していないようでとても残念な良作ですが、あらすじだけでもご覧いただけたら幸いです。

 Buscando a Miguel [IMDb]
 Buscand a Miguel [PROIMAGENES COLOMBIA] (スペイン語)


わかりやすいあらすじ


 超金持ちの家系に生まれ育ったエリート政治家ミゲル。
 その中身は女たらし、名声と損得しか頭にないイヤーーーーな性格。

 あまりのクソっぷりにすっかり愛想をつかした妻は、浮気相手とともに殺害のチャンスをうかがう始末。

 ある日、夜のバーにくりだしたミゲルはすぐにヤラせてくれそうな女を発見。
 しかも女の方からモーションをかけてきたので、ミゲルの鼻の下はもう伸びっぱなし。
 最初からうさんくさいこの女、ミゲルの酒に睡眠薬を混ぜてまんまと金を奪うことに成功。

 前後不覚のまま夜道をさまよっていると、今度はヤンキーに絡まれ、身ぐるみ引っ剥がされて全裸の一文無しに。
 そして、お次は死体を病院に売りさばくグループに絡まれ、ボコボコに殴られて仮死状態コース。

 身体を生きたまま切り刻まれる前に運よく病院で覚醒したのは、ある意味強運の持ち主。
 命からがら病院を抜け出すも、頭を強打されたことで自分が誰だかわからない。
 
 裸同然でさまようミゲルを救ってくれたのが厚化粧のニューハーフ。
 ミゲルがイケメンだったので、下心込みで自分のところに招き入れて同居生活がスタート。

 「あなたの名前はラウルよ」なあんてニューハーフは言うが、何度聞いても耳になじまないこの名前。
 肝心なことはまったく思い出せないのに、断片的によみがえる大昔の彼女らしい女とのエロい思い出の数々。

 ミゲルは自分の名前を思い出せるのか?
 このニューハーフとの生活の先には何があるのか?

みどころ


1. クソ政治家が人間らしさをとりもどすまでの長い道のり

 金持ちは貧乏人の気持ちがわからない、わかろうとしないという社会風刺を、ミゲルの悲惨な体験を通じて伝えようとしている試みはなかなか面白いですね。

 なんたって、文字どおり裸一貫となり、貧乏人のウロウロしている地域をさまよい、ホームレス生活までこなしますから。
 もし、ミゲルが記憶を失っていなかったとしたら、たとえマネでもここまではできなかったでしょう。

 廃品回収のノウハウを学び、炊き出しの列にきちんと並び、物々交換すべてが人々の信頼によって成り立っていることをホームレスのコミュニティで学ぶわけですが、そこにはかつてのイヤーなミゲルの姿はありません。

 清貧まっしぐらの生活を送るミゲルを連れ戻しにきた母親に、「僕の家はここだよ」と笑いながら答える姿は涙なしには見られません。


2. 父親との確執

 ミゲルが人間として最低な男に成り下がってしまったのは、まぎれもなく父の影響です。
 格差を強調し、政治一家の跡継ぎとしてふさわしい人間に仕立てるために、その邪魔になるものを徹底的に排除しようとします。
 そんな中、ミゲルは近所に住むインド系の少女と深い恋に落ち、真剣に彼女のことを考え始めるわけですが、その恋中も父親によってムリやり引き裂かれ、イロイロ甘酸っぱい初恋はあっけなく終わります。

 それから本格的な政治家コースを歩み始め、イヤーーな人間が出来上がってしまったわけですね。
 しかし、記憶喪失になってもクソ人間になる前の記憶が断片的によみがえってくるわけでですから、過去の父親のひどい仕打ちが強いすり込みになっていたという、皮肉な展開となっています。


3. 愛のある生活を夢見るニューハーフ

 昔の男、ラウルとの思い出が忘れられないニューハーフ。
 おかまショーの舞台に立ちながらも、荒んだ生活に疲れ切っていたころに、突然記憶を失ったイケメンが裸で現れるのですから、これこそ夢小説の世界でしょう。

 記憶を失っている今、私色に染めて、忘れられないようにしてやりたい。
 なあんてゲスいことを考えてしまうのも無理はないでしょう。

 もし、途中で記憶が戻ってきたら、そのときは笑って手放せばいいのだから。
 と頭では分かっていても、しばらく寝食をともにすればそうもいかなくなってしまうものでしょう。

 話が進むにつれ、健気で一途なニューハーフを応援したくなって来るので不思議ですね。

どうでもいいトリビア


ニューハーフ役は実は女性

 ニューハーフ役を演じたラウラ・ガルシアは作品の中ではニューハーフにしか見えないのですが、ボゴタ出身の美人女優です。

 ラウラ・ガルシアプロフィール [PROIMAGENES COLOMBIA](スペイン語)

 女優のほか、脚本、演出なども手がけ、またハスキーボイスを活かしてカントリー歌手としても活動しています。
 『Querido Mr. Vain』というアルバムも出していますが、残念ながら楽天では取り扱いがないですね。



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最終更新日  2015.04.15 23:47:49


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