四節目引き金を引く瞬間…俺には永遠に感じられたが。一番小柄そうなギアノスに標準を合わせた。もう鋭い爪は間近にせまっている。躊躇している暇なんてねぇ。 低い弾道で弾が飛んでいく。 狙い通りだ。腹部に弾丸が刺さり、よろめいた。少し距離を取って、もう一発、もう一発と同じギアノスに弾丸を放つ。 次第に、弱りながら静かに横たわった。本来なら歓喜に沸く瞬間だが、そんな暇はねぇ。 俺も疲れた。といいたいが、何故かどうでも良くなった。早く。早く!終わらせる! 2匹目、3匹目。おかしい。数が減ってない。 まだ仲間がいたってことか。冷静になれ。俺。イライラしたら教官に笑われるぞ。 俺は、人に笑われるのが大嫌いだ。だからそんな事は避けて生きてきた。…今もだ。 死ぬよりましか。恥は。 やっと数が減ってきた。一段落だな。 …油断してたな。後ろから来るなんてな。 鋭い爪が俺に襲いかかる。 やられた。防具があるとはいえ、爪は俺の体を抉る。 痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。 血が…くそぉ… 脚を引きずり、ポーチから薬を取り出す。…フリとでも言うか …届かない。ポーチの中は既に血塗れ。 終わりか? ~続く~ |