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テーマ:読書(8187)
カテゴリ:本 さ行
2021年度8冊目
🟢科学的な証拠を総合すると、各情動には、特定が可能な表情が必ずしもともなうと言い切ることはできない 🟢いかなる情動に関しても、それに対応する一貫した身体的指標は見出されていない 🟢情動は事柄ではなく、多数のインスタンスによって構成されるカテゴリーであり、いかなる情動カテゴリーにも途方もない多様性が存在する 🟢私たちは左側頭葉と右側頭葉に一つずつ、合計二つの扁桃体をもつ 🟢脳には怖れ生み出す複数の手段が備わっている。したがって、怖れという情動カテゴリーは、必ずしも脳の特定の領域に位置づけられない 🟢情動は、外界に対する反応ではない。人間は感覚入力の受動的な受け手ではなく、情動の積極的な構築者なのだ。感覚入力と過去の経験をもとに、脳は意味を構築し、行動を処方する。 🟢構成主義的情動理論:脳はあなたが気づかぬうちに、自分が経験する、情動を含めたあらゆるものごとを構築している 🟢構成主義的情動理論は、社会構成主義からは文化と概念の重要性を、心理構成主義からは情動が脳や身体の内部の中核システムによって構築されるとする考えを、そして神経構成主義からは経験によって脳が配線されるという考えを取り入れている 🟢情動は、私たちによって作られる。私たちは自分の情動経験や他者の情動の知覚を、さまざまなシステムの複雑な相互作用を通じて、必要に応じてその場で構築するのだ 🟢予測は、人間の脳のきわめて基本的な活動 🟢腎臓のそばにある副腎から分泌されるコルチゾールは、エネルギーの高まりが必要とされるときはつねに分泌される。血流をグルコースでみたしてただちに細胞にエネルギーを供給し、細胞が動けるようにする。 🟢私たちの誰もが、外界からの感覚入力によって訂正されない限り、過去の経験に基づいて自分が信じているものを見る 🟢ほんとうにまだ空腹なのかを確かめるために、お代わりをするまで20待とう 🟢ハンドルを握っているのは気分であり、理性は乗客 🟢人間の脳は、いかなる判断や行動も内受容の影響を免れないように、解剖学的に構造化されている。あなたがたった今感じている身体感覚は、これから何を感じ、何をするかに反映され、影響を及ぼす 🟢人は自分の生きる環境を自分自身で構築する。人は、物理的環境から入ってきた感覚入力に対して脳が情報かノイズかを判別し、前者を選択し後者を無視することで、自己の環境、すなわち自分にとっての現実を構築する。 🟢情動を経験したり知覚したりするためには、情動概念が必要とされる 🟢脳はつねに身体内外から受け取る感覚入力を予測し、シュミレートしている。予測は皮質を伝わり、内受容ネットワークの身体予算管理領域から一次感覚皮質へと流れ、脳全体に分散されたシュミレーションを生む。そして目下の状況にもっとも近似するシュミレーションが勝ち、それが経験になる。 🟢私たちは、予測し、構築し、行動する。私たち人間は、自己の経験の建築家なのだ 🟢おとなになれば、何に自分をさらし、何を学ぶのかを選択できる。そしてそれに基づいて、自分の意図に基づくと感じられるか否かにかかわらず、自己の行動を導く概念が形成される。したがって、責任は、自分が持つ概念を変える意図的な選択を行うことを意味する 🟢今日の経験を変えれば明日の自分を変えられる 🟢身体と心は固く結びついている。行動は内受容によって駆り立てられる。文化は脳を配線する 🟢情動を手なづけるためのもっとも基本的な手段は、身体予算を良好な状態に保つこと。 🟢予測を的確に調整し、身体予算のバランスをとるために、健康的な食事をし、運動を欠かさず、十分に睡眠をとること。自分で努力して、野菜を食べ、精製糖や質の悪い脂肪を控え、定期的に運動し、十分に睡眠をとるようにしよう 🟢マッサージ、ヨガもよい 🟢できるだけ騒音や人ごみを避け、緑が多く自然な光が差す場所で過ごすようにしよう 🟢室内に鉢植えを置くだけでも効果がある 🟢小説に没頭する。良い映画を見よう。 🟢自分自身がどう感じているかを自問しよう。50種類のひどい気分を識別出来る人は、情動の調整において30%ほど柔軟性が高くなり、ストレスを感じたときに、飲み過ぎる事が少ない。 🟢自分が構築する経験はすべて一種の投資なので、投資は賢明に行う必要がある。将来もう一度構築したくなるような経験を培うようにしよう 🟢マインドフルネス瞑想 🟢日常生活においても、法廷と同様、自分の言葉使いに応じて相手の予測が左右されるという点に十分に留意しておく必要がある。また、自分の感じていることを誰かに知らせたい場合、相手が効率的な予測をし、同期が取れるよう、はっきりした手がかりを与える必要がある 🟢男性にも女性にも、いたって情動的な人もいれば、そうでない人もいる。同様に、女性の脳は情動や共感のためき配線されているのでもなければ、男性の脳は冷静さや理性のために配線されているわけでもない 🟢情動は、顔面の動き、姿勢、身ぶり、声に一貫した指標を持つわけではない 🟢脳は、自分が信じているものを見るべく配線されている。そして先入観は通常、自分でも気づかぬうちに生じている 🟢情動的なダメージは寿命を縮める 🟢人間以外の動物は何らかの気分を感じるが、情動という点になると、現在の知見に基づいて言えば、私たちが動物に投影しているにすぎない 情動はこうしてつくられる──脳の隠れた働きと構成主義的情動理論 [ リサ・フェルドマン・バレット ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.01.09 10:53:43
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