☆気ままに、まいぺーす☆

2019/01/02(水)15:14

十字架を背負って生きること

本(9)

いじめによる自殺、いつになれば、なくなるんでしょうか。 自殺の報道はされるけれど、そこに解決への道が示されたことはあったでしょうか。 重松清の「十字架」を読み終えました。 図書館で借りることのできる本は8冊です。 忘れっぽいので8冊ちょうど借りておかないと、何冊借りたかわからなくなるのです。 冊数を合わすために借りた1冊でした。 いじめで中学生が自殺したという重い話です。 結論から言えば、読んでよかったと思いました。 いじめの報道を見るたびに、心は痛かったけれど、その後の家族の苦しみを考えたことがありませんでした。 「十字架」には、自殺した生徒の家族とまわりの人の苦悩の日々が描かれています。 もちろん、小説です。 だけど、心をとても丁寧に描いた小説です。 学校は、残された子供達に目隠ししてしまうけれど。 クラスメイトが自殺したんだから、いじめを知っていても目をつぶっていたんだから、ショックを受けたり、傷ついたとしても、やはり、事実から子供たちの目をそむけさせてはいけない・・・ 死をちゃんと悼んで、時には十字架を背負って生きていかなければならないときがある。 人の命の重さって、そういうものなんですよね。 いじめていた生徒が、学校をサボるようになって、皆は内心ほっとしていたのに・・ 先生は、無理やり、彼らを学校へ戻し、いじめが再開した・・ そういう内容が、重松さんの本音だったりするんだろうなあと思うんです。 そして、私も・・ 余計なことをしなければよかったのに・・と、心でつぶやいていました。 救う道、本当はあるんじゃないかなあ・・という気がしました。

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