しょうちゃん堂読書日記

2004/11/14(日)16:53

死の壁(3) 個性って本当に大切なの?

思想・哲学(14)

死の壁 ( 著者: 養老孟司 | 出版社: 新潮社 ) 「個性が大切」「個性を大事にしなければならない」「個性的なのは良いこと」 こういうことを言う人も僕は嫌いだったりします。 で、これについては前作の『バカの壁』で養老先生が次のようなことを書いています。 「本当に存分に『個性』を発揮している人が出てきたら、そんな人は精神病院に入れられてしまうこと必至」 「混んだ銭湯でオリジナリティを発揮されたら困るだけ」 「『個性』なんていうのは初めから与えられているものであって、それ以上のものでもなければ、それ以下のものでもない」 「若い人への教育現場において、おまえの個性を伸ばせなんて馬鹿なことは言わない方がいい。それよりも親の気持ちが分かるか、友達の気持ちが分かるか、ホームレスの気持ちが分かるかというほうに話を持っていくほうが、余程まともな教育」 特に最後の引用の太字の部分は本当にその通りだと思います。 大体「個性的」なんて誉める部分が全く無いのに、無理やり誉めなきゃいけないときぐらいしか使い道の無い言葉でしょう。

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