2006/12/30(土)11:00
朧の森に棲む鬼(プレビュー初日)
@新橋演舞場(18:00)
プレビュー見てきました。
個人的には久々にヒットな新感線。初日の割りには完成度も高かったと思います。ただ、プレビューな為かセットや演出面で「?」な点が幾つか。
詳細は一晩寝てから書きますが、とりあえず本日のベストアクターは聖子さんにあげたい。(次点・古田さん!こちらも久々に激ツボでした)
アテ書きっていいなぁ。中島さんありがとう。
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(追記分)
そんじゃとりあえず初日雑感を。相変わらずネタバレしまくりですよ。
・今回も舞台美術と照明素晴らしい。衣裳は小峰リリーさんだけど、アオドクロとは雲泥の差
・緞帳に映る映像の雰囲気につい先日の雪組公演を思い出しました、やっぱり(笑)
・出だしの染ちゃんのヘタレっぷりが可愛い。やっぱこの人「開き直ったヘタレ」やらせたら天下一品だと思う
・オボロヒ・オボロミ・オボロツの「朧」が、水音と音響のせいで歌詞が8割聞き取れない。初日ってことで3階席にしたけど、それでも2列正面でアレはない。後で歌詞カード見たら物凄い重要な歌じゃん!
・「こんな顔の女達も出会ったら~」の辺りは全くわからなかったので、その後の芝居を理解するのに若干時間がかかってしまった
・つーかシアガのインタビューで見てはいたけど、本水の量凄すぎ
・サダヲが可愛い。相変わらず飛んだりはねたり運動量すげー
・タイトルの出方はちょっと感動した。でも同部分の音楽の使い方、吉原とほとんど一緒じゃないか?
・ラジョウのシーン、ずっと「じゅんさんどこだろう~」と探して、古田さんの登場シーンまで至って「あ、今回じゅんさん出てないんだ…」と今更気付いたバカは私です
・その古田さん、登場初っぱなからすごいっす(笑)そうか、この出方で「演技プランがぶっ飛んだ」んですね
・全般的に鬘がいまいちな気がしないでもない。古田さんの鬘も忍法帳を思い出した
・カナコさんがきれー!
・シュテンの真木さんの声が印象的でいいなと思います
・エマちゃんにはそろそろもうちょいでかい役あげてもいいんじゃないかと思った、今回
・さとみは相変わらずさとみで美味しかったです
・ラジョウの民は前田さん筆頭にアクションクラブ多くて強い強い
・対照的に検非違使はサンボちゃんといっそん筆頭で弱い弱い
・染ちゃんと聖子さんの閨なシーンがあってびっくりした。そしてここで一幕終わるんだと思ったらまだ続いてびっくりした
・一幕終わったら19:40とかだった。長い!普通の芝居終わってるやん
・二幕冒頭はライとツナの立場が対等になってるのが分かりやすい感じの演出
・しかし、ここのツナの独白があるせいでツナの感情の流れがどうも読めない
・惚れてた→憎しみに転化なのか、惚れてるような気がしていたことそのものが錯覚なのか
・それによってラストシーンの解釈が変わる気がするんだよなー
・粟根さんは相変わらずな死に方
・小須田さんの使い方勿体ない気がする
・げに恐ろしきは女の情念。一番「鬼」だったのはシキブだと思った。聖子さん怖すぎる
・でも芝居的にそれじゃ成立しないよなぁ。染たん台詞と段取り多くて大変だけどもっと頑張れ
・二幕入って役者のテンションが上がってくると、役の美味しさもあって古田さんが際立ってくる
・今回ほんっといい役だよね古田さん。久々に惚れ惚れしたよー
・でも殺陣はまだ切れてない気がする
・それからマダレが情に走るとこ、ツナはもうちょっと酷い目に遭ってもいいんじゃないかと思った。女性としては大変言いにくいんですが
・牢獄のシーンの川ちゃんの俗悪っぷりがグッド。ゲスだなぁ(褒めてます)
・サダヲも二幕がいい。ラストはツナ・キンタ・マダレのバランスがとても良かった
・だからライもうちょっとがんばれ…
・最後、やっぱり水音が気になる。でも絵的には壮絶に美しいと思った
・ライの後ろのドクロが最初から丸見えだったのはどうだろう?本当はもうちょっとスモークで隠れる予定だったんだろうか
・灯籠の出方ぎこちなさすぎ(笑)あれは多分ダメ出し出るだろう
・カテコへの移行もかなりぎこちない感じ。SHIROH初日に見た違和感の3倍くらい「?」
・余韻を残すというにしてもちょっとなぁ
・カテコの最後(染除く)に出てくるのが古田さんでびっくり。いや、考えてみりゃそうなんだけどね
・初日だってのにカテコで超ご機嫌な古田さんは珍しい気が。笑顔と投げキスの大サービスだった
・古田さん良かったもんなー。手応えあったんだと思う
・染たんは1週間経ってからが楽しみ
・ちなみに終演はきっちり21:30だったと思います
・物販はパンフ(豪華カレンダー&袋付3000円)・戯曲(会場限定サイン入り)・サントラ・Tシャツ2種・DVD・司さんのアルバム(ライブ版もあり)・バッグ(?自信ない)辺り
・とりあえず当て書きって素晴らしい。中島さんの力の入れっぷりが伝わってくる1作でした。ほんっと脚本いいと思います、今回
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役者ごとの雑感
・ライ@染ちゃん
合ってたと思うし熱演だったと思う。膨大な台詞に尋常じゃない早変わり(メイク含む)で大変だっただろう。でも周囲も最強チームなだけに、もうちょっと温度上げないと埋没してた部分もあると思う。
なんせ極悪非道やらせたら天下一品の古田さんやら、マジで怖かった聖子さんやらの悪役っぷりは板に付きすぎてて凄いし。
ただ、冒頭~前半のライと後半のライでは全く別人なので、その辺の演じ分けというか、いきなり変わるんじゃなくて「徐々に変わって行く」辺りの見せ方は上手いなーと思いました。
基本的にスロースターターの印象があるので、初日からあれだけ見せてくれたら後半はすげーだろうなぁと期待。
・キンタ@サダヲ
ある意味ずるい(笑)いつものキュートさの上に最後は男っぷりも上げてくる。運動量は今回一番だと思います。歌も一曲あり(accessの「Virgin Emotion」っぽかった(笑)
・ツナ@菜津子姐さん
姐さんっぷりに惚れました。カッコイイ女であり、可愛い女であり、哀しい女でもあり…。ギャグなパートも結構あって意外な一面も見えた。しっかし初日っから安定感抜群で感心。
気になったのはメイク。聖子さんにも同じこと思ったんですが、冒頭の白塗りのせいか、オボロヒ→ツナになった後も顔が白すぎて浮いてる気がしました。
・シュテン@真木よう子さん
少年っぽい声と見た目の雰囲気が浮世離れしてていいなぁと思いました。「誇り高い山の民の長」って感じが良く出てたと思う。出番はあまり多くないんですけど、割りと印象に残った。
・シキブ@聖子さん
初日段階での勝者だと個人的には思います。オオキミを毒殺するシーンの恐ろしさったらゾっとしましたよ。誰よりも「鬼」なのは実はシキブ…というか、女なんじゃないかと思いました。あのおぞましさに比べたらライのやってることなんか可愛いもんだ、と(笑・だからこそ牢獄のシーンでライはツナにもっと極悪なことしてもいいんじゃないかな…と。大声では言えないですが)「アタシ、だ~ぁいっきらい」の台詞と表情も効いてましたね。
ギャグや歌も含めて聖子さんのパワー全開。いやー、すげかったです。
・オオキミ@田山さん
登場時のドアップに爆笑。ほんわかした雰囲気が全体に殺伐率高い芝居にオアシス的存在でした。シキブとのラブラブっぷりも可愛かったなぁ。毒殺のシーンは切ないですね。なんとなくベルばらのルイ16世を思い出しました。やっぱり上手い人だ。
・マダレ@古田さん
外道で極悪人だったのに改心(ではないかもしんないけど)していい男になっちゃうんだもんなぁ。ラジョウの民にも尊敬されてる親分だし、恰好良すぎる。お約束の笑いもあるし(七芒星っぽい)、古田さんの魅力全開でした。聖子さんと合わせて看板俳優・女優の底力を見せてくれた感じです。
殺陣は後半になるほど早くなって更に見応え出てくるんだろうな。
とりあえず今回はこんなところで。
カウントダウンは超前方センターなので今からウハウハです。