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灯台

呪われた時代 2



  一五


身のひきしまる思ひ喜びを素直にあらはせぬ知羞の情

世界のための中心都市を建設する

その時、私は長距離輸送のトラックで、

――涙ぐましいまでに材木を運ぶ・・ベニヤ板で・・・・

  取引所や銀行や帳場や電車の中で

  太陽系空間鉄道

この通路をつくるために、卑下せよ、おまえをつかまえる木目を、年輪を

パズルを! 棒っきれで遊んだ子供時代の記憶を

  天然の沙漠に井戸の水を灑ぐ樹木の繁茂は海岸より吹き送らるる砂塵

  蹴るごとく!嬲るごとく!ああ――して 木材よりも、野菜よりも、

  穀物よりも、畜類よりも、田園に化せ、年金、健康保険

    牢固たる精神ありて吹く風。真理を語ったものは大いに

    軽佻浮薄愚かなる智噴火する火山いかにして沼地の水を排い

    さらに貴きもの 道路と鉄道・・縦横洪水の害

 森は 眠り続ける 自糞(液体を うま く 嚥下できず・・)

  [はい]を一日じゅう述べています。1ドル以上の狼狽(と、)

  綱渡りの疲労困憊、――それでもこのサーカスは止められぬ!

  もはや単一の恋人、整体・・・!

  公園や街路の樹木はみな枯れてしまふ!

それでも工事現場へ運ぶ・・ニョタイヲジユウニウゴカスヨウニハコブ

刑務所へと護送するバスのように運ぶ! ――運搬する

最初は脳が痛むとフリーズ奇妙

    うるわしき「新思想」細胞分裂する。

     ひどいガタガタ馬車だ この冬の淋しさ

  生きよ、核心より変化と運動をもって――自転車よ!

  熊よ! シルクハットをゆめゆめわすれるな

・・・そんな風に演奏する、不安定なバランスをさらにアンバランスを均衡をバランスを

かなりとらわれない涙ではぐくまれた、そだった、肥った

そしてガリガリのハムみたいに糞まずかった! ――もう一度泣け!

    デモクラシー子孫は「普通の人」・・大切なことなので、もう一度言います

    デモクラシー子孫は「普通の人」

  不可逆的な損失と苦しんでいる――苦しまずには、咽喉を掻き毟らない

  はげしい恥辱! 劣等感! ジャングル・シティ砂漠のエリート・シティ

  (が、)すすんでその毒をはき散らす![構造的な概念とは何?]

    子供は唇を半ばあけて睡つているシネマに寺山修司がいる

井戸にはおまえの枯れた花びらを、仏陀の足には基督の手を

「ヒラ」「主任」「係長」「課長」

  そして天の星たちはひときわやさしい光りできらめき

  - ひどい長い時間 - 無気力な、多くの薬を所有し、

  人のなかに一つの幻影があらわれる――神にも似た、一糸まとわぬ嘘偽りない姿

    病院少女を葬るは今は軍艦のやうに

    際限なき戯れに吹来る風の止む夜さ

    でつち上げのメーキャップ聖母マリア

万国博覧会は皺だらけ! 絵画的魔力をおびた国際サミット(「が」)

もよおされる絶対の世界! 絶対の中心! 絶対の! 絶対(の、)!

さあて、三台のバスが来る

  あなたの中に深く深く潜んでいるもの、

  死の願望、性的な飢え、悲しみ、酔っ払い、

  日本でも原子爆弾がつくられた。

  トラブル――ブービー、ブービー、ブービーゲエムゥゥ

自滅的な一時間ばかり、偶然昔の後輩にあった、お蝶の女とキスをした

でも名前は知らなかった! はじめから、そんな者一人としていなかった

散れ! ――むしろひそかな愉楽で花片よ

  独楽よ・・・しづかに廻れ

ああこの瞬間に、思い出す――思い出す・・!

寺山修司がいうように、人殺しなのか! 悲しみの酒以外ほしくない、

    病名があるようだ――肉体を愛撫している・・国民(という、)・・・・

    紫陽花のうつろふ車室蒸し暑く垂れ籠めたるに

  ああ!この世界! ・・・ただ、からだだけが絶望、退屈、愚行、骨折などを聞く。

  補ヘラレテ審問モナク (いまや強制と命令によってわが神、わが神。――)

  ・・・信徒や信者を急増させているご都合主義・・。

仕事を休む口実に来いとむすぶほどのいだいな嵐で

いま神のいるところは、――私には!・・・私には!

見えない――ただ、耐えることができるとされる世界(に、)

屍肉をくらう禿鷹のように、鬣狗のように、――ボードレールが、

ユゴーを褒め称えたように、いまの私は囚人たちを褒め称えるばかりだ

静かで、思いやりのある、注意深い区別をしたイカレ野郎たちを!


  一六


      いっせいに 呻くのである 

          寝覚めの悪い一匹の沸騰す

      る内部の風景は 魔法の鏡

          か瓶のように 青銅の塑像

      へと血を流す 根源を孕む

          魂は 闇の鏡の中で 昆虫

      類のようにそこには永遠が

          幾層もの闇にとざされたまま 

      光の中では 突然そこでは 

          あるかと尋ねる決まり 透明

      な他人のように 〈の糸、〉を

          ひくように沈んで行く だから

      ガラス張りの存在のことは現象

          するとどまることのない飢え

      そのものが 肥大危機感に襲わ

          れる仮面にすぎない だから透

      明な釘不安な目ざしをして蜘蛛の

          巣引き裂かれてしまう風の走りぬ

      けて行く稲妻のようにこうして記

          憶の底の死者たちのように無辜の鳥 

      であるが 音楽のように 得体の知

          れないいびつに だが貝のように彎曲 

      複雑な顔をした魚暗く閉ざされた秘

          密目ざめ切って行く 自分自身、い

      くつかの場所(に、)  &禁止楽器、

          と いかめしい「死」がそっとつぶやく、

      あなたが歩いた少年について――狂い

          まわるその思想に・・工場に―― 私は

      脅迫されたことがある! ・・・そして、

          賃金不払いを経験したことがある ノス

      タルジック! ――過去のハイウェイは

          ものすごい迅ささ


  一七


もう茫然と空を見詰めて彼女が居ない

道路工事する、高速道路建設する、ビルばりばり立てる、

公園のベンチ作る。雨降らして水溜まり作って空をつくる。

  生理用ナプキン条約! ZOOでは狂った世界の残照

  押し問答をくりかえしていたのだが、一向に感興がわいて来ない

犯罪は未来の収容所で待ってる、・・・職業案内所! 

壁中に貼られた仕事! ――安く人を雇って、儲けを自分たちだけ得ようとする

くそったれ社会の(正規な、)とは何? 

      ガラスのやうな空でさえ各々の顔をもつてゐた

      魔法のやうに大袈裟

  復讐はいつだってリアリティーを求めている、車に轢かれた! 兄が三度も轢かれた

  狸が死んでた! ――それで! それで! それで!

ハーバード・ナルシス・・・クビ! 世界に羽ばたけとか言われてた

ピンポン玉ダダイズム! ――まるで、おかしな正当化、

生活必需品飼育係フィットネス運動、不調和を調律するキーボード、

    (幼稚園 聖餐の一部――)

  てめえの腹が痛むのが怖ェェだけ

  ・・・ろくな会社じゃなかったア! ああそんでもって、ほがらかになれなかった

  若者に冷たく、老人にも冷たく――死の雨よりずっと、空を見上げて泣いてた。・・

    やじろべえと化してランボオの詩句を頭にちらつ

    かせきみは青い顔色で林を鐘が渡つて行つた

欲しいものがあるとしたら、金を、空からばら撒いてやりたかった
               コレア・マジョール
豚よ! コンチノ! 素晴らしい大舞踏

四角さを測りながら 水びたしになってしまおうか 

あふれ出る泉のようなあるいは 一つの《経験》

打ちのめされた生活の束縛平穏を保つ・・・!

蒼白の都で、・・・誰だ! ビール壜を消防車と呼んだ奴は

ホームレスに煙草をやったことがある! ――金をせがまれた

  百円、二百円――千円、・・・もうこれ以上は

  老人は身ぐるみ剥がされること、私に暴力をふるわれることに怯えてた!

  裏切りの連鎖! ――そして募金箱に入れている奴はそんな現場を知らず

  国会では、居眠りをしても、その眠りがどういうものかも知らず

  ただてめえが可愛いから、エゴ! ・・・一生金の権力に支配されてろ、豚!

    発熱を  引く 網目流れているのも知らないで

でもさあ大陸横断、刑務所のブルースを歌え

奇峰に彩られた不可思議な 深潭

だれが阻止できるでしょうか変化する風の熱さ隠然たる勢力

豚のために! ・・・法律がうまれるということがすでに豚

正しいことなんか! もう誰も知らねえ、知ってても誰にも教えない・・・!

時はまさにどうでもいいことに十二月! 平成のジュウニガツデスヨ!

  水の中へ落つこちさうな恰好で夫婦は欠伸をする

  もっとも純粋な生命をささげて――オカマの少年たち、レズビアンを愛せ、

  リュウマチを愛せ! ・・・結核者を愛せ!

  カルシウムは、骨になる、

    公務員 議会 おれは空腹――。

    正午 恥かしいことになつた テロ 紛争

台所の夜遅く、包丁を手に取った私の気持ちは何だ、

ああ惚れ惚れとするわあ、スパッとやりたい、スパッとやりたい、スパスパ

シャキーン!割腹自殺だってできるぞお

誰かれ構わず人を殺したかったア! ああ私の気持ちは何だ

  さあ行け! 魅力的なヒーロー! イエッサー、偽善者

  いそげ、まひるの蒼穹が[ヒナギクの花冠、] 

  ――どこにいっても、きれいごとが流布されてる。それじゃあ誰も救えない

  それじゃあ、誰も本気で愛せない! 血を見た奴しか、運命を愛せない!

    ドストエフスキーを斜

    「君の名は?」と問ふ

まだ屋根をなしているあいだに! ・・・煙草をすって、[肩をそびやかせていた、]

そっとするエクスタシイの破片! ――散文体で療法セヨ、イラストで延命セヨ
                       エニグマ
慈悲深いかれが眠っているあいだに。流儀は謎

  なぜ私は悲しい背中を知っている! なぜ、私は途切れた道をいまも歩こうとする

  やさしいいのちにふれた[無鉄砲なヴィジョン、]――忌まわしいしかばねは

   希望に反して波も雲も動かぬ

   背後に嶮岨なああそれはいまも黄昏

かれを起こすな! ラジオの弾劾、スローガンは

深い安らかな眠りに就かせるほかはない。・・ねむれ、マ スターベーション

除雪車 テレビの気象予報が雲の配置

無明のもののなかからかぼそい手をふるわせるように震えていた

  十分に速く動かすことができなかった。

  そして誰も――誰も! ・・・その音を聞くことができなかった

ホテルの一室のエイズ! 車の中で摘発された犯罪者!

山頂を敷きつめたように草花や木の葉や花花が輝しく混乱

  ひときわ冷たい休息のうちに消える。死をあかるく照らすから

  地下で目覚めるよりほかはない、朝が見えぬとしても、しょうがない

  微妙に違う別な指令書階段を降りながら星と共に墜ちる

  もっと呑み込め! 時代よ――あらゆる人がお前を忘れ去る時!

  ・・・死なぬ、むなしく白髪となった頭で、その冷えたこころを見ろ

  ああ冷徹! エンジンの煙が読書する


  一八


  絶望という 秘密のように空間は 上昇と下降に 消えて行く星のように 走り  腐

蝕した森が 雨の降る夜を待っていた。愛のないおかしくなった海を伝っていこう、と晒し

ながら後に残れば残ったものほど水を受けてみると、朝から月光の滴りでも落してやるかの

ように誰も彼も水ばかり飲んでは水は数歩も皆の不義理をそれだけ一身に背負っていかねば

ならぬので、変る変る岩の間へ鼻を先ずあらかたは餓えと寒さと身体の痛みにはもう実際こ

のままでは死ぬ以外にない、雨の降るまで待つのがこれがまたひと通りそれでも最後の泉を

 どこかに用意するように。いつまでも痙攣したように その手綱を漂うことを覚えても 

事物とは意識の水の運動とは 根にとって熟れた 曲がりくねっているな一匹の魚嚥下でき

ない


  一九

              ロックランド
ぜんぜん効き目のない“時間空間”

爆発する! 炎上する! ――ふひゃあ、息ができねえ

  襲われる役割になるのですか」オウロラが呼ばれる、赤が、ああなるのだ」

  列車がー狭い場所にはいってゆく、倉庫へ? ちがう、何処へ

    ごらん」わたしたちの歌が空に昇り

    自然保護や山火事防止の標語を書いて林道に立てているような、」

    青い蝶は静かに夏を過ごす」

  神聖な単語? ――それはジャズの衣装と、蜘蛛と、

  液化したピアノ[氷のように冷えきった、水]

   ゆらいだ視界から物体が出現してくる。」

   じゅうたんごとくるんで雲の中に畑」

   催眠術でこれほど鮮明に物体が見える

   あそこでは花は藍色の畝」

血液よ、悲しみはめぐりくる年とともに変化を余議なくされる若葉や花は 

かざり、・・・そよかぜや小川は私を襲ったアリア!

肉体は沸騰するかのように ラムプや帆船の模型に首が無くなっていた

(――首とは、首のことでない! 魂のこと、存在のこと、)

うすい血の色の林のなかで柘榴のチューブからおし出される

印象派の油絵書物の家に入る。私を引きとめて腕をつかんでいるが、

苔・・目覚め過ぎているから 重量砦のようにして

  ・・・くず肉のように思えてた脳味噌が腐ってゆくドロドロになってゆく

  昼の日が船腹をフナ虫に変えたように――しぶきは・・・真珠となってゆく

ああ、私があの山の中で何を見ていたか、

イマジネーションの閃光! [透明なコップに満たされている、汲み立ての水。・・・]

詮索好きな、プラタナス、――極楽浄土の美しいひげ、

窓の外には野も山も広がっていた! 超未来景観・・・!
    こびと
  ――侏儒がハンマーをもって、疲れ果てた私に向かってカンカン鳴らしてた!

  ・・・月光の滴りのように、岩から流れ落ちる清水――いくつものフナ・・

  白砂糖の大きな塊で(私は、)クジラ!

   海図か! 時間も 石のように緻密な意志も 

   透明な匂をもった わたしはさざ波のまま眠りつづけ

   劇が始まった。舌の上で軟弱に咀嚼されるものは 

   〈時と永遠〉の中では  音もなく狂気のように樹木を刈り倒すが 

     靴を磨くのを忘れてた。わたしを中心に六月のバラがもう咲いた

     円形劇場の目の倍率美しい全裸

     その時夕映え 日が傾けば月が

     われわれに投げ出された存在は 記憶の底の死者したすべての事物の

     底なしの実体 舞台裏で悪魔がチエス指す凍りついた

  暖炉で灰がくづれた。永久歯が全部抜け落ちて

       湖をわたりながら縞になつたシヤツ

       透明な  存在の坩堝変転自在な木製の

       あたかも天球図のように 漂っている

薄明の部屋はイマジネーションのように白い、壜の中に閉じ込められた魔人

ああ! 狂いそうだ! 壊れそうだ! いかれてしまいそうなんだ

  愛したものすべてが! ・・・夕ぐれ(この、)夜をさそい、

  汚い中庭に、黒の人々という夜露を残した! ――どうしてゴキブリが!

  どうして雀の糞が! ああ、踊りや腫れ歌は動物スープのように魂のECHO

すみやかにひろがった――頭蓋骨を叩き割って・・・聖杯を飲みほして、

雨が横殴りに吹き付けてきていた、あの山から見たミニチュア・シティー

はだしになって、まめができて、傷だらけになって両足ではもう歩けなかった

――でも歩かずにはいられなかった! 逃げることはできなかった

私たちは誰もが、自分のためによかれということで、その理性を排したから!

  遷移する傾向がある・・・グロテスク歪められている

  戸口には、錬金術・・・ユニコーン、ペガスス 
                            ぶた
  天使たちは「妄想ね」という、――そうだ、醜態だ

  カタログはゴミ箱でも、カタログの写真はドルのにおいがする幻想的な本だ

そしてぶちこめ――いきりたて・・目に見えぬ「腐敗」が、

まだ記されていない住所、電話番号(「の」)

その小暗い住まいへと行くだろう、永遠の「飢餓」のように
       かけい
  ・・・しかし筧からは水があふれてゆく、――ぽたりぽたりとうち灑いでいる

  草や石から感知される倦かぬ愛・・・大地から立ち上る、かげろう

ユニテ おまえは棲むか? 月日を追い、年は悲しみ、

とおく私から歓びが去ったことを[大濤のような風が吹き、]

  毛髪一本一本にまで、押さえつけられていた

  重力! その匂いが鼻をうつ、おおきな手! 手のひら!

  ――ざらざらしたサンドペーパー、縮緬小皺・・・

階段の下できゃあきゃあ騒ぐか、偉大なもの卑小なものよ

離れて邪悪なアキレウス[黒い波が押し寄せては――轢く!]

憐れみと畏怖はやわらげるか、暗闇を、死のとばりを――孤独を・・

かくも美しい北京ダック(「を」)

飛翔をさまたげるな――あんまりにも、・・・静かな、夜のこと――

既にいかなる名でもないそれが稲妻のように光る

電信柱たちが巨大化してゆく! デンシンバシラな大木たちが歩き始める

この硯を立てたようなアルプス傲然と構えた富士エッフェル塔東京タワー

なびく煙のむこうに・・・私の眼差しがうつっていた!

森の占める位置は 病める部分に向かって鏡に映し出された事物や肉体

  「永遠なるもの」の一部――なら、生命の脈拍を全世界へ

  不しあわせでよかった! ・・・どれくらい泣いてもよかった

  この国のこと! この人生のこと! この生き方のこと!

  ・・・とっくに覚悟はできている、ただ、けもののように押し寄せ消え

  そしてメスのように光れ、眼

さあ署名者のために泣け! 

しばらく太陽だけが断崖に残る「(あなたの顔に)」

実勢インテリジェンス! ――けだものの爪・・・納骨箱――

  そして、ドラム罐をじっと見てる! 悲しげに揺れ向かうクロイチゴ

  ・・・はちきれそうなユーモアにぶちあたったァ時やぁ

  不適切な文法(「の」)せせらぎ

天界まで跳ね上がりたいくらいマンドリの旋律

不意に顔を出した――屏風か、それともちょうど数珠か・・
                          エポレット
雷鳴のうめきから、夜のやさしい鳥のうた声の肩飾

「目に見えぬ世界」に――悲痛な苦悩・・

いつも死者たちのように 存在に至るまでの一つの音が音を生み 

不可知の距離の鍵をもったまま だから不条理な魂を弄ぶ

  粗利益のために――愛好家の憧憬!・・なまめかしい東洋の多彩
             からまつ  にれ             しんたん
  神社! 寺! ・・・落葉松と楡ともみの木、――深潭として

  突然臀部行為不名誉! 尾を拡げた孔雀のように青く澄んだ池の中の亀
あさま
浅猿しいなんて、すーっと胸がすくことにくらべりゃ燦めく「夢」さ

そいつらは美しい額の生え際さ、矮樹林にとってつけられたサラダさ

外光は煮詰まってる! 凪いだ海のようにチューブから搾ってなすり付けてる

  「宝石」としてこの真理の瞳を見ていよう――首都高速をかっとばすように

  スラム街の化け物! 十字路の迷探偵! ・・・そのどれもに小さな島が続く

  ああ信じられるかい! 走れ! 走れ――!

    水をめぐって ウスバカゲロウの卵に失語

それがうつくしい金いろの林檎のように実っていく音符さ

でもソプラノは小心さ、・・・シルエット[苦しみ悶えるような身振りをしながら、]

芝居の中の美しい情熱の翼もつ思想の「使者」さ――

結局 犬たちは吼える救命具をかたわらに置いて、一つの言いがたき全体

  けがれなき胸をつらぬく風雨は激しく引け目すらも引き裂いてしまう

  産毛など燃やしてしまう楓の肌に遊戯の射手・・

詰まった烟管のように、若い魂のを吐きだしてやる

卵をうんでやる、卵をうんでやる――

祭りの日に交通整理する警官を、音楽であしらってやる

さまよわない・・・軍隊でいい、気違いのリズムでいいから亢進しろ

燃えたつ頭から頭へ、――おまえのかがやく額へいざすり寄ってゆく

もう さまような、生れ出たところでうなだれるな、冷たい心に悲しむな

    はじめての思想 といった 夢の秩序 半ば開いた唇から

    大地を熔かしてあらわれ、神の礫のように 容赦なく沈黙

  生き続けて恍惚なブリリアント! ・・・木々が幾重にも重なるみだれ髪

  伝統のすべてのメタファー! 原始時代の大匍匐!・・・見た禁酒法のヤク

魂の奈落なら白い脛をもうあらわしているよ

このやさしくエロティックな力を得よ、

恋人に凝視められたようにドボドボ醤油をそそいでくれ

  ――烙印が押され、くらい荒れ狂う始祖の夜の風に乗って

  孕んだように屯している柳の木・・・胸で埋めているみたいだ、

  歌への期待なら、のがれた――錆びを石にならこすりつけた・・

  魔法のしらべを感じた――軟化残酷な投石への主張・・・!

夢を歌う人はもう冷たく、

砂の上に追いやられた偉大な夢、・・・歩道に置かれた鍵、ポスト、

自分の扉しか考えない宝石とその台座――

ものすごく叫び立てている群衆、・・・通風路だ、――これから電話のベルが鳴る

・・・でもいまはそんなに心配することはない――いっぴきの蠍の尾は切れている

・・・蜘蛛は手足をもがれている、――もはや人間の声じゃあない

  そいつらは思い出を残したが、互いに比肩しあっている都会へ

  馬車車のように猛烈な闘争を、大衆への扇動をしたのち

  ――悲しい場所へといそがせた[死ぬことはない可能性があるので]

目以上の映画、ミツバチたちは風に流されてゆく

そして無意識に森に迷う仔羊になっている

  ・・・泥のなかでしか、生きられない生物のように

  自動車のヘッドライトに明るく照らし出された場所は私にはまぶしすぎた

  (もっと、)枯れ葉が舞う・・・分厚い四翅がうちふるう

  “生涯”へと偏執狂たち、マスコミの犠牲者たち――

これからもっと貧弱な場所へゆく、くたびれた非常階段へ

ハイスクールへ! ・・・うまく暮らしているつもりでいる、毛皮とダイヤモンド

雪だるま状にふくれあがった巨大な影! ・・・・仮面の中、欲望の最高速度

(この、)心細い街角で自然の影響を感得している

存在と欲望に黒焦げ・・・おりしも薄曇りの日

私はピラミッドを超えてみたかった、人為的なアーチを

霜や灰よりも軽い――思想、ながい髪の巻き付いた櫛のようなもの

  (私たちは、)ロボットみたいなアパートメントに置き去りにされ

  宝物は、脆い! ――眼鏡も、無邪気なモーターも、時計も、

  すべてされこうべになるという――数日のうちに、蠅になるだろう

  私は何処にいるだろう、糸を切られたあやつり人形のように

  私は何処にあるだろう! ・・・何処にあるだろう
 
    生きる太陽の丸さ 一本の川はそのため

鞭も十字架も うれしいロシアの風にしらけわたってゆく、

たとえ一厘でも一銭でもここにあるだろうと沈黙から満開する

(シルクのような粒で、)――嫉妬、中傷、憎悪、恐怖 

独自の保存エコー(おい、こだま!)・・この世の運命はいかにあるべきか

  ――静かに 静かに! ・・・私たちの胸はうめいている、泡を噴いている

  風がひゅうひゅうと街を鳴らし、宇宙を呪うような陰気な唸り声で

コインのようにジュークボックス! 

それはいままでに変化したことはない姿で、神様を美しく拵えていた

(しかし、)それに誰ひとりとして寄りかかることはできないだろう

自分から逃れることはできない――アヴェ・マリアよ、

  永久に圧えつけるということが、花びらの冷たさのようにあります

しかしポストよ、私はあなたに果物を与えるために来ている

天才の放射――壮麗に虚しく・・・盲めっぽうに翼ある王座。・・

あまりにも一つのことが疎かになっている――学ぶ必要がある

猫のように物静かに、ライオンのように威厳をもって

  世界は音に満ちていた/嬉しい。ねえ、しばらくでいいから

  もう少し家の前、残酷な言葉(を)間髪入れずという素早さで

  気がきかない猿たちに愉快げな笑い顔を

かれの冷たい頭はCOOL! 月の光の翼だ

キャンディストア! ・・・まるでオパールを嵌めこんだような

電力銀行でセクス、タイミングのいい嬉しいロシア!

知らない! 愛で、――ヴィジョンで、前兆で、オイルダラー

絹のようなふちに、・・・すかすかする、中身のない種が幸福を謳っていた

ねむる花にとまった露に似たてんとうむしの夢が虹彩をぼかしながら

アフリカの想像力で意志のストリーム!

  ブラックの月なんか見ない! それは楽園の不幸な手先!

  ――自分の涙はオーケストラの狼狽! アンタンとしてショウゼン

きっとそれはミリオンダラー、魂そのものが燃えるのをやめたとき

あなたの目はそれを攻撃するために考案されている、

火の粉状になって舞い上がる、毒蛇の噴出液!

書き散らした原稿用紙にダイナモの炸裂!・・。

  無際限の虚空をみたし、楽音のなりひびく天空(へ、)

  白いガウンを着たガスの集金人になろうと思う、亡霊も凍る、金魚も凍る、

  ・・・この足にカメラのファインダーは外せない

  時間によって区切られたわずかな声の鐘。――

心の傷を打ち明けた瞬間、人は蚕になってしまったようだ

荒れた日は十時発の鈍行列車

  この世界の感覚は、――藻の色にさらわれていった

  ・・・敵陣突破の風かと思う、海はおしゃべりだ、醜悪な軟体動物だ

  抜け殻のようだった私。――集会を組織し、嘆願書を渡す

  次の日は仕事に戻り・・・ネズミのように齧っている、虫

そのいくつかの可能な世界

露をあつめたかがやく壺(なら、)幽霊民族も、癇癪工場も、――爆弾

自分はうすっぺらいかも知れない、・・・バターかも知れない、

  ――ペンキは剥げかかっているかも知れない。・・

まるで香料を塗るように、・・・人物鑑定を懇願

古い水のなかに喘ぎ、狂気のなかに救われることを求め、

私たちの幻は次々と叩き伏せられていった

  私たちが感じる世界では、通りの深い溝が光の嘘をしらせ、

  そこに皮や、骨や、血液や、――さまざまなはげし・・・潮流が氾濫している

  一度ブロックされたから知っている・・宇宙の純度を――

ここに魂の手足をきよめるガンジスはない、(ゆえに、)ユートピアは作れない

永遠は及びもつかず、・・・そして一字残らず過去との決別をあらわしているのみだ

私は洪水にながされるために、――ゆたかな髪を切り、・・彼らはテレビで見る

  さあ掘出しだ! 掘出しだ! ――触知、青、・・・私が感じてきたすべてだ
             うにがら
  さとくあろうとしても海丹殻にすぎないものだし、内面の空虚は別の星に棲むものだ

  そしてもう若い時の血気や、あの恐竜は――蟻となり、

そこに炬燵が出てくる、十歳の動物・・・自殺

完璧な闇黒を欲するほどに、感受性をうしなってしまった私には

人間たちの姿が、凍った涙をちりばめているようにしか見えないのだ、

  同性愛の天使になれるのに(おまえに、)――ライターをつけてやれない

  大きな損失のまえでふわふわとする・・・どんな境遇で、まるで蛹のように
 
  小便のような体液が出てきそうだ――透きとおった、亡霊のようだ

(ふせぎとめるような、)彼女の服。 ここで、神経の哺乳

気高く死んで! 立派に死んで!
                    どよめき
弓と羽根のついた矢を折りまくって響動を消した日

  もともとここには人魚なんか棲んでない――

  いまひとりの四肢のようなもので外出する! ・・・絶滅間際でも、

  たとえ夢のように、(もはや!)――歓びも慰めも、得られないまま階段から、

  浮かびあがる、・・・すれ違うあの日の私に突き刺さる直線だとしても

「美」――それは日ごろ、奇術のようにあつかわれ、

裸の美徳は、石に記載され――きっと、最後に来て。 死に来て

  かれの口にとまる、・・・空気のような自由人よ! 改札口からあふれてくる無数の人よ

  何かの喜びもいだかぬまま死ぬのなら、死の笑顔をもとめぬなら、

  次第に私との距離は――神との距離は広がってゆくことだろう・・

(シーンのように、リノリウムを配置)

無用な感慨は「絵合わせ」のパネルだ

とにかく待つしかない、あなたを探し求めている家! 妻! そして子供

人の生活は野獣のように、案山子のそれと同じくらい違った

それは人のうわべの心をヒトラーのようにカウントする――カウントする・・

啓蒙よ! 宗教よ! ・・あえぐ胸のうちにバスの愚かな音楽の風がひびく
にっこり
莞爾した! かれが氷の唇なら、お花の稽古にでもと言うだろう

  ブロードウェイも、ハリウッドも、・・・もぐりこんだ盛り場に似てる

  これが何になるのかと問えば――いずれあなたの死が教える

アメリカのティーヴィー・ドラマにも音楽の狂ったピアノはあるだろうが

(飼われた獣に、)我々が本当に欲するものはあるだろうか

  石と鋼鉄とも、旱天ともいえる、ひとの心で、

  ・・・無意識に庇い合う、人間を縛りつけている、その型の中で

  あなたが傷付かない安全なガラス窓を、――ただ曇らせるだけで。・・

連絡船の甲板から段々獲ものの増してゆく――くちづけを・・くちづけよう

氷らせよう! 凍らせよ、――つめたいやみ

  ドアが、そのとき、膝の上にしかいなかった・・・

  ひどく荷やっかいな自分の握り手

  追っかけるつもりで流されてた、私がマネキン人形のようだ

まるで、(流星がいろどるように、)同じ神、同じ放棄、

私たちはなりたいと言う

自分には首輪しかないから、精神主義者(を、)医師として扱うのみ

かれの無礼は手荷物ごと、手榴弾と思うがよく、あとは小舟で泥になるのを待つ

  そして((( 中略 )))

  また 頓挫する小鳥が部屋のなかに飛び込んできて

それから欲望を急冷した。 彼女のナイフ、血がめぐるブースター

イエスはまだ西武百貨店の夜にいる――ああ、不意に飛び込んできた

女の馴れ馴れしい色彩

揺動チェーンの仮釈放。それにやって来た「敬慕」
                       りじん
数千里はなれた観世音菩薩。・・・この利刃が顎をえぐった

  あのふさわしからぬ道にやさしい脚がかろやかにすすむところ

  ・・まったく二人はそうだった! 何も知らない、襤褸っ屑で

棒のようなもので殴られても、山海嘯のように顔をかくした「運命」

拒否できぬそのやさしい「すがた」――愛と生命

  魂の飛行場(で、)蛇口の水をしたたらせながら神様が鼻をかむ

  輝きと飲み込んで、才能を、時間を、生き方を呑み込んで

トンネルがちょうど――法螺貝のようにみえてきた・・うねり始めていた

薄明の幻想――音は空へのぼらないで、地虫のように冷えた空気に拒絶反応、病気

堰いて・・・そこにあった[涙にくらみ、くらやみにもまた、太いチェロの脳髄を想い]

  甘やかされたペットなら縛られた――小柄ですばしこい水禽なら天使のように純粋だ

  孑孑や蜉蝣なら汚した・・・でも日まわりなら、散ってゆく霊的な柳の葉なら

  ――何も知らない流麗な身体をつくる、ぼくらの夜を茫然と伸ばす

大時計もいつとも知れず、暮れの町の沈んだ色彩に鳴った

次の時間は人になって死んでやる、南瓜のしなびた花を咲かせてやる

そう誓っていたって! ・・・ぬるぬるとした蛇穴のぬめりと何が違う

  たまに父と向かい合って話す時があるとして! ・・・たまに母と向かい合ったって

  テラスの空に――タートルスープの沸騰

一列にならんでいた渋滞が、涼しく刺すような事故の気配を杭のように感じた

いくつかを得ることで、どのようにも嫁、しぜん、顔を合わせた

目では消えてしまう、つむった瞼にうかぶ微笑だけがごりごり三枚におろされた

そしてそれは私から、どっと遠いところで、厚い膜につつまれ

OUTのひびきをきかせながら、足音を雪崩れさせた

  五月のまだ早い雨のように、――つぎの日はそしらぬ顔をする、そんな惰性で

  きれいに清掃していた、・・・冷静に暴動を起こそうとしていた

髪や着物が花びらのようにこぼれおちていた山桜の無限の落下

何を歌っても所詮は魚を釣るようなものであり、どれほど正確でも、・・嘘に変わる

  印刷――石・・・そして鉱山は英雄崇拝、そして挽歌礼拝堂

  そこで威儀をただしてやって来た――幻の壁へ、ステージの外へ

  すべての種類の母親たちが待っている、・・・ガスの光を待ってる

規則正しく雷鳴のようなすさまじい色彩で

たちのぼるもやの妖怪たちが熟れた果実に沁みていた

そこで私は風雨にさらされた古木を・・・枯れ木を見たのだ

  高遠な思想だけが、ひかりを風のようにうごかすことができる

  隅々に立ち籠っていた沈滞から、――ただひとつ、私たちを励ますことができる

  地上で炎が母胎をもとめて、ああ! すがすがしい爽やかさなど微塵もない

  この国で、夏やってくる、砂の上の塔! そのための長い道が用意され。・・

    (この景色の前に、)ただ静かに、そこに置かれてある。――

    星のない夜が来るように荒廃に埋もれ・・・ずずず、コツン

    とろ火がしろいもえさしをあおる劫火の横顔をおくる


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