1978406 ランダム
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灯台

灯台

空港 2




       →壁  ⇒基礎コンクリート

           内部はもうそれ以上すーすーまなーい


          《わたしは外へ出た》 * かすかによぎってくる 願望の記録
                                   ベンナンチュラ
               ・・・踝が かすかに紛れ込んでくる 海鰓

                         ひと

目、お前の笑顔を見ることが、悲哀の、神の与えし恵み

       伝統・・・! それは時計の音のように――絶対的なものとして不意に・・・ 

     聴こえ始める /気みじかな 胸の酸えた毒・・


 Mister 貴方がそうしてと所望むのなら 上る力
                              下がる力・・・

    エログロ エニグマ
  その陰 茎を女 陰に挿 入る その前 に 

                         ・・シンバル 万物は流転する
              さきっちょ
  おしゃべりな口にその先端を
               かさ
   熱く滾った蛇の目を 疥癬を 人参みたく眼前にぶら下げて 

      怜悧たい床へ淫らに跪く このわたくしを御仕置きになって・・・・・・

       妙齢の熟れた果実は一糸纏わぬ姿で 両の手でご奉仕致します

                       ながしめ
              腹立たしく 妙な眇目をくれて 無遠慮に流れてくる・・


     「妖精が性 愛の記録であったかも知れず――」

       ・・恋する者 即ち星の運行をするもの・・

            谿 や、橋や、塔、党


        (目に見知るような 空の青さ

           ・・・最初の言葉 愛の賛歌 空の青

     あわてふため 

  き 夏の害虫の卵の腐り。

         目に入りそうなくらいの 空の青さ

               ・・・額縁にしまう)



       ――ひら - 悪霊の舞い!・・・舞いする


 君に魅せられて何処までも続く堕落、貧しく、何を期待し、裏切り、奪われ、ため息を

する・・! 裸にされ、千の言葉を鰓の影にし、視線を黝くすることのむらさきの粘液は、や

さしい焔となるだろうか、それとも、いじ穢い理由をば語るのだろうか――



         ・・・混交する極彩色。印度古代舞踊の一種だろうか・・崩壊する層

  リボン、膨張する瓦斯・・肥満する・・薄い膜の皮


        でもMister 鼻の下を伸ばした そんな締まりの無い顔をしないで
                        ハロバテス
           :疲れてはいないよ 海蜘蛛

       軟体動物や刺胞動物の体に口吻をさし込んで体液を吸収する


             close-up 不気味に意地悪く踏み込んでくる

            狂人の顔 爬虫の顔


  疲弊れた軀を悶えわななかせ 鮪のように横臥って ・・・疑問符の王と
                                              弱者の王という問いが

 ふやけた男 根を握れ 咥えろなんて そんな飢えた獣の瞳で ――最初の獣性だったのかな
    いわ
    命令れてしまったら 唾でふやかし べとべとの冷菓みたいにして
                         、、、、、、、、、、、、、、、、
     わたくしは食べてしまいたくなる せつなきあまえのささやきをうけると

                     バニラ
    ―――どろり咽喉の奥しびれる白濁色よだれるまで
       はだ      アラバスター
  貴女の皮膚は譬へるなら雪花石膏 白磁器の如きテティス海

   その怜悧たき手は 水の都のゴンドラの櫂のたゆたひ 

     私の膨くらむ鳳仙花は 木目の繊細かい指のまさぐりを覚ゆる


         ・・・遠い夢のchorus(を)

           chorus:薔薇の写真 傾斜する机 花瓶 一輪の薔薇


      ああ ああ おお ・・・遠い夢のchorus(を)

            chorus:水圧が変わる、幻はほのじろく匂う

     ゴッゴッゴッツゴーン 

        蜃気楼の割れたよ

              うな雨。けばけばしい情念のアフリカの鳥。


        ・・・カルマ・・ヴェーダ――《燐が燃える


 ・・・醜い生涯の顛末すら、たった一度の寝室のイメージの前で敗れ去る、ああ/おお/うん。

ポスター、明け方の部屋に宿る、どんな野葡萄よりも甘い天国の花園。素晴らしいみずいろ

の朝・・・、わたしは、ピクニックボートに乗って、水平線の彼方の心地にゆられ、あたりをゆ

る詩人になった。屋内の子供っぽさ、女々しさ、ああ/おお/うん。ああ。を授けてくれる。

ああ恋敵への恐れ(は、)。ああその、葉洩れ風が蜜のように押し寄せてくる太陽のイメー

ジは、真実から遠のくだけのヴェールだと知っていたのに、「見ること、」は賢明ではな

い、まだ終わらない、まだ「見られている、」・・・知りながら、身体から生命が、道行く大通

りの単調なざわめきの、海。




  丸太ー梁材・・ママレードと化した蚊・・・斜面を転げて、

        ひょいと人生をふりほどいた 毛皮素材・ファー

      雫や泡や波のなかに、わたしは、足踏みした。)

           《美しさ》――それ自体の理解から解き放たれ、

          すでに

         わたし達は語る・・歪みや捩じれのなかを 洩れて来る鬱陶しさ

    胸をふくらませることで脱毛処理

  ――「まつわりついていたものは何だ・・何だ?」

           (実際には、彼女のことな

     行動の規範を意味する。量の正確な除数または因数を意味する

       1,000,000の項目または単位からなる量を意味する


        ど何も見えていない)わたしは、


     ・・・知りながら、麻薬の、麻薬に関する、または、麻薬
            「伺候する」「従う」を意味する「さぶらう」
    有形のシンボル LED の点滅 寒かろう

            ・・・「ある時は、神」

                  ヴ ァージン
 Mister 私にも処 女だった頃があったわ 昨日まで、いや、今日この数十秒にいたる
 青春の延長記号(フェルマータ) 結

婚   や出産や愛を語って過ぎ去った子供時代

       ・・・アンファンスフィニ まで、絶えず
                認められなかったことが

 繰り返しを意味する 笑った口を意味する

     国民の平均所得の減少 大きな口をあけた、顔の、確実な、動作。

          アア ク ション
                    いら             えきが        わき
  大胸筋に絿れる胸毛に愛欲への応え 汗染(じ)みと腋窩 生茂る腋毛に
           海の底をさぐっている。酒の盃のな
いき                      かに、夢を思いやるよう 
熱れる陰丘 上腕二頭筋に窪みゆく鎖骨 な、おぼろげな記憶。
                            ジェリー
  喉仏で引締まる腹部 ・・・夜の褥を色彩る透明な果漿が 

         臭い物に蓋する性を目覚めさせるまで

       メルヒェ
絵葉書みたいな男性を夢見る童話 砂漠の蜃気楼

  (しんきろう)(しんきろう)を見ていたの・・


 誰かがいま。わたしを脅かすとしても、たとえ殺されるとしても、この何・・何かに、何か

に仕える、という気持ちは去らない。どうしてこの声は、莟のように、わたしの女性性の、

・・・ようなもの、ようなもののはずだ。わたしのやさしい影のように、たえず、お前の家へ、

お前の住んでいる、姿の家へ、毎日お前へと向かうこの感情へと向かう!




        低い声、あるいは器楽用の範囲
                               サイズ、量、
    単独の、特徴的な、表現することまたは伝達する 基部の本質

 ――さて、少女は何処へ行ったのだろう、古めかしい匂いに、意識が朦朧とする
  フリストレースナヤ
  聖なる森の精・・熱いシャワー・・・しゃぼんみたいにはじける幸福な錯覚


 でもMister 貴方に
     、、、、、、、、、、
     優しく抱かれていると・・・・・・

       「壊れるほど――甘えて、あなた

      の 優しさに甘えて・・・」


 妄想狂の修道女が滔々と大河の中へ雪崩(なだ)れ込む 

  堰(せき)を切った ――小さな虫のような黒いしみの、赤、
       鳥の鳴き声、美しい朝のお前に会うことを、ま
シンデレラや人魚姫やラプンツェルにもなれた だ望んでいる心の、ぼ

あの素敵な水の眠り んやりした、わけのわからない完全な頸飾

     姿は、《心臓のしみ、》・・・この両翼は尽きません

           ――短かろうと、長かろうと 今ここで 「雨」

                ・・・今ここで 「夜」

しろい昂奮が、手足を冷たくする

やがて浮気調査ー素行不良はまったく同室のルームメートであり、誕生日である

             ヒノキあるいはマツの仲間の針葉樹

         生に拠って 歌って あなたの演じるのことのできない世界で


                    ・・・今ここで 魂を引き裂く方法で

   愛にとらわれた、何もうつらない、この世の楽しみよ。


 悪口の、あるいはかなしい絶叫の、おお!残虐な偶像のなかへとお前を忘れ、お前の馬

鹿面、ああすべてわたし自身のように見たのか。あれは言う、「はい、」と、その生き物の

まだ、聴いたことのない、真珠玉のようなささやきを。幸運な約束を。されど、いまとなっ

ては、死んだように黒い。――



          黒って何だったの・・? 闇だったの、ねえ、それとも地獄のことだったの

     ・・・シーツを汚辱す今でさえ 
(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・) 
     ししゅんきのちぶさのはりをおもいだせるわ
    みめ    ホワイトノイズ
――私の視眼は譬へて白色雑音 耳欹(そばだ)てる獣の

     舌なめずり) アマゾンのうだった気候の夢に浮く島

中生代の、・・古生代の――ううん、(単語について、)同じである

    ほとんど同じである ・・・新生代の

      しかし鐘の鳴るミラボー橋の流れに咲く浄く誇らかな百合


      眼ーいーい。・・「ああ、・・・いい。いい。もっと・・・いい――」

         いまでも夢の中で起きていたかのように錯覚す
  る                      バニラ
    ―――どろり咽喉の奥しびれる白濁色よだれるまで

まな こ いい錯覚を起こすトーキー

     「たとえば、君は、かつて・・!」

  見ず知らずの僕に、自由なはばたきを与えた・・思ったよりも、軽くはじけてる

      聴こえます・・・意味から隔たったところに、はじめのことばの存在を


           ・・・・・・・・・感じています

わたしは、・・・[思考がシャッターを下ろす]
    ・鳴き出すのを待つ ・警戒して待つ
わ     「雨、芝のじゅうたんに滑る、ゴルフボール」 たしは、


   
      Mister 貴方に
           、、、、、、、、、、
           優しく抱かれていると・・・・・・

    
         ・・・これ以上ないくらい濡れてしまう

 侮辱または軽蔑を意味するのに

            成功とは単に試験に合格することを意味するのに

      ――苦しみが若くて 《内部の》――「停止」・・を誘う・・・・



 歴史が嫉妬をうみ、戦争の理由も、人びとの欲望の「移ろい、」「悲しみ、」・・あるがま

まに、わたしは恋の願望の崇高さと、己自身の醜悪さを、ああ!打ち落とされる(ようだ、

)この行く道を、たった数十秒の間の葛藤という砂粒のなかに閉じ込めた――宇宙船みたい

だ、・・・まだ夢中になりすぎている、忘れてしまえない種類の地獄の肉体は、「世間へ、」淡

紅色の悲しみをたたえた、目のなかの瞳へ。「砂漠だ、」「薄紙のような歌声だ、」・・それ

は古い絵のような、記憶の広がりを意味する。――わたしは、虐待を求める催促。悲劇の夕

暮れの赤く染まる檻。名をもたない家。忍耐力と自制心の滅び。おお!わたしは「人生。」

というものが、都合の悪いものだと見なしている・・神を呪え!おお、――神を呪う。そして

それが人びとのためである、と頑なに信じた。わたしは素晴らしい人間か?・・人間なんて、

どうしようもない生き物。生きている価値のない生き物なのだ。(ではない、)・・ではない

、だって――ただ、嘆きのたび、苦しみのたび、報われぬたびに、わたしはわたし自身のよ

うに、災難の洪水、・・自分のような生き方、不平不親切の徒につきそうになる。



  Mister  Mister  Mister

昨日、君は異国なれした詩人のしぐさをしていた、いらくさー恋のものうさ

首を焼くような、不快な吹雪

  ・・・被害妄想がガリバーのように大きくなる


         それなのに人はどうして似たものをこんなに愛するの

           わからないわ・・わからないわ――壊れそうな 夜 なの


     ・・・「貴方はとってもいけない人だわ」

           わたつみー綿ー摘み

 私の帳沈みゆく月夜の大海(わたつみ)に 

  一艘の舟は鬼女狂女の棲(す)む無人島へ


   その桅檣 遊泳(およ)ぐ鯉を見た瞬間から その狼煙も 椰子の藁葺(ぶ)きの

      家(うち)も 私に接吻けをし 毛皮をむしむしと引剥き釜の火を見る

           ・・・・・・・・・さまざまな姿を見て撮ろうとして

        かっ!かっ!と天国にのぼる梯子

   ――十字架の夢を見ている、


         あなたの愛、その存在の大きさに触れる



 ――口下手なあまり招いたこと。・・・雨は知っていたか、海風のように知っていたか。星は

停泊する・・流れ星のように、この悲しみにおいてわたしは、・・・・疲れていた。やがて、不満

を抱く、わたし自身へのおさえきれない同情心すらも認められぬほど、わたしは、曠野をさ

まよい、・・・水の底の迷路、Labyrinth・・ちょうど空のような海で、魚が泳いでいた。甘い言

葉はそうするしかない「死んだ。」もう、恋は滅び去った。・・「死んだ、息絶えた」・・・もは

や、すべては美しくない。もし、美しいとすれあわたしの感傷が美しいにすぎないのだ――

「だからどうか、美しい女よ、」わたしの心を覗きこむのはもうやめて欲しい。・・あなた

は、わたしの劣等感を刺激するだけでなく、わたしの人生の価値観を、傾国のあの話さなが

ら、わたしから、延命という応急処置を奪う。ルビーや宝石の、贅沢な食事に何の価値が

あろう。美しい服に、愛を確かめる、月夜のうるわしい、心の見えない時の、その人の腕や

手があろう。別れの夜より、もう会えないと思うことより、あなたにとって、相応しくない

と決めつける、――わたし自身の灯台の、神の思し召しにも似た、時の光の、女の生命がま

ろやかな重みをともなって、ふくれ、熟れ、奥深い谷の美しい花のような高さ、はじらいを

見せる、雲や風や霧の表情の濡れや、姿態というほかない、なまめかしい、息づきはどうだ

ろう。・・そして・・・そして・・・・「わたしは、空港で何を考えているのだ、」




         裏目に出た。うなだれて、いかに自由になれるかを求め

      ているわたしの心、



 そうよMister 貴方はいつだっていけず 

  いけないわ、どうして貝の破片(かけ)を鏤めた釦の下にまだシャツをしているの

    ――革帯(ベルト)まで ・・・シャワーを浴びて軀に磨きをかけているときに 
 
      ・・・ケイタイデンワは何故?
(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・) 
 そしてどうして被膜(ゴム)で貴方自身を呼吸困難へ誘惑(いざな)うの・・・・・・

    書き込み(write)は実際には"変更(alter)

               それを、る。いる。

・ルル・・・ルルルル・・・ナガ

  ――ナガは眩暈のような恍惚感をする時にあらわれる

     ・・・愛欲の穿衣(ジーンズ)を脱出せば そのいきり立つ征服欲が

         ――私を被害者服従者にする 

    でも野獣(けだもの)のように突破って見せて! 

        ――そしてこのわたしを お ぼ れ さ せ て

         梵語で「混濁色」を意味するカシャーヤ(Kasaya)


 ひらりと息継ぎする呼吸が病んで舞降りる

          汗がこぼれ(な、)落ちる



              ・・・誰も何も言わない 約束
                     バニラ
    ―――どろり咽喉の奥しびれる白濁色よだれるまで
           ――もう誰もそれに触れられなかったの

                   ―――――誰も
                  (オートライティング)
    貴女の呼吸(いき)は譬へて自動採光 私の憂鬱なる薔薇に

     朝露の水晶・・(たま)のごと投影(うつ)る夢 
 
  貴女は名にしおうエジプト象


 ――「いかに束縛されたいか、いかに、頭や足を、そして誰もがいままで見てきた、繰り

返される、普通の生活へのおさえがたい好奇心はもはや天国に他ならない。・・わたし、わた

しは、酒は得られる。・・・神も造り出せるだが、わたしにとっての酒は、神は、まだ、頭や心

を持っていないかも知れない。わたしはこの数十秒のなかに、人生の脚本を、一生の時間の

早さ、時に稲妻のような短さを感じた。(わたしは誰で、そしてそのわたしは、何処へ向か

うのか?)・・夕陽があたって。真っ白な峯がオレンジ色にかがやくように、疾風よ、約束は

鋼鉄のように全身を震わせて石化した。そしてその肉體は、蝋化した。賢者よ、あなたなら

どう答える・・いや、あなたには答えられないだろう。わたしはあなたではない。・・そしてわ

たしはあなたですらない。・・・・この思考の推移、この悲しみと喜びが共にある、ああ!神が

わたくしに与えた、絶望的な理性、この嘆くほかない、わたしの幸せになれない心は、いつ

の日にか、やさしいそよ風となる日が来るのだろうか。わたしは“塗れる”のか。ああそう

だ、わたしは“塗りつぶせる”のか。そのような厭世も、無駄な花などない、とあなたは訂

正するのか。すべてはどこかに顕現している、チューリップや薔薇の花――のように、奥床

しく祝福された、人間自らが学ばねばならぬ徳。愚かにも、時代の深い闇の中から、抜け目

なく何かを犯し続けることが、他人のように思い続けられる、集団のもたらした、美しいも

の醜いものの総称たる海へ、この彼岸というほかない海へ、黄金のように、月や太陽より、

天より、祝福の言葉より、ああ!血管のすべてが鋭い怒りをともない、それが嘆きと知りな

がら、《海へ》・・・わたしはまだ、聴いていない、この命を増進させ、魅力的な神の唯一性の

箴言を。何を信じるとしt、ある、日中の、ひらかれた世界の本当の眠りのなかにいて、始

まるでも、終わるでもない、この両肩に負った、重荷、神の意という弱い手、まだ見えぬ世

間の人の目のなかへ、無邪気な衰弱、賢明ではない、一本の糸にすぎない、その向こう側に

ある、(あなた、)へ」・・・



  カンナが見える、

         すみれが見える、」


  ・・ナガはきっと娼婦だ、嫋々とまつわりつく、声、耳に生涯が滑り落ちる

こましゃくれた、その表情、かたくりの叫び、

麻糸のようにもつれる、・・モオタアでふるえている、つぼみのからだ

「佐久本、佐井田、佐伯」

誰かの名前は詩そのものといえるかもしれない、眼、祝言に近い、

すすり泣いている、声、亀がもどかしさから身を隠すくらい

金鳳花の愛撫、くれないのような名前の魅力、金貨、あるいは禁じられた果実、禁果・・

  ――しかし、ナガは何処へ行ったのだろう、

    ・・・翅虫はよろめく、泣き叫ぶ子供の白い餅のような涙に

    よろめく――決定的なセリフではない、でも、翅虫はよろめく、

     ・・・そのモグラたたき、うつくしい幻影が飛び去る、昼

         海――扉のへりが見える


         ヘリープロペラが回る


                 女の問いたげな眼の中に、池のように盛り上がる

                 音が急に高くなったと思うと、拒絶反応

      そして私は文字の模様に泊(はて)集(つど)ふ舟のやうに 

             ・・・・・・・・・色を統(す)べる神を憶ふ



 この空港の数十秒後、わたしは、血の一滴を煮詰め、涙をこぼすのだ。・・世界は、外を見

る悲しみとばかり、月夜・・、車を停め、懐中電灯をつけて何処か遠くへとゆくものを禁じて

いた。――人の心は、変わり続けていた。いつしか、それがわたしの首の絡まり、柳の並木

があらわれ、首は黒ずみ、蒼くなり、・・打ち身のように見え。「多面鏡――」わたし自身が

絞めていった、排気ガスの熱気を吸い、この幼い道の世界は、門ではなく、蛹のように、用

をなさない、――ただ、これからを期待するばかりの虫けらにすぎなかった。(何度も、考

えていた、)わたしは、何処で道を間違えたのだろう、と・・・・・・



                ・・・ごく僅かであれ

           ――柵に立ちつくすうちにやがて

しかし夜、きれぎれに、猫が鼠を捕る

それでも不機嫌な顔をして走っていたバスの神の子供たち・・!

  あ おさ を 截 り 裂く

             ・・・・沈黙は死を追っていた

         、、、、、、、、、、、、、、
         何かに凭れかかろうとしていた

       Mister 
 
       ――無言の動きに自然体の動作がある

    あなたが私をお救い下さったの 音もなく                      
                      雨が降り始めた
 お茶汲みのストレス 印刷機械のトラブル                  
           刈る、かき集める、束ねる  ――映像は消えない  
     ピラミッド
  三角塔並に積まれた書類のプレッシャー
    、、、、、、、、、、、、、、
    なにかいおうとするのだけれど

 あなたはいつも私に気を掛けて 張詰めた私の肩をお揉み下さったり 

                   ・・・鋭い蹠の痛みが
                         心の内を

  珈琲の差入れをして下さったり 掻きたてる 

        空腹の私を屋台へお連れになって

      ああMister 

      今ごろきっと私はあのつめたい椅子

  にひとり座っていたと思います・・・・・・

     ――おまえは男。七人の敵、刺殺問答無用、風吹けば横笛(フルート、

フリュート、りゅーと)・・ろろん、ロダンの把握力ひびき

次に現われて来る人間を紹介する、絞殺我が首は真綿でしめあげら!


 どうして、あの時、あの道を選ぶことができなかったのだろう。それなのに、何故まだこ

の「空港の景色、」はわたしの胸をわくわくさせ、わたしの心の慰みにしかならぬ言葉を、

あの運命の塔のある、恋人のいる世界へと、わたしを導いてやまないのか。牢獄の悲しみは

、借家住まいの悲しみと知りながら、何故肉慾者たちを嘲笑ってやまぬのか。うぬぼれや、

相手の気を引く、人の悲しみのもはや効き目のない溜め息では癒すこと、学ぶことができな

い、不誠実な信仰心、誰かに対する真摯な愛情、破壊にも似た、苦痛の入口、ああ、この道

の上で、わたしは二つのものが一つになるということを、むしょうに信じたいだけの、真昼

の太陽。・・未熟な――乾燥・・・・



        ・・・読めない言葉 

      ――もっともっと大きな受難

             ・・空気が痩せて

 家庭円満な愛妻家のあなたの奥様は身籠りの出来ない軀 

 我が事のやうに 背中が赤剥けているように

    貴方は心を痛めておられ 

――眠りに落ちる前、線路での立ち往生、停車――

・ルル・・・ルルルル・・・免疫、遊び場

    ・ルル・・・ルルルル・・・ナガ

      ・ルル・・・ルルルル・・・ナガ


   ・・・・・・・・・そんなあなたを誘惑したのはこの悪女のわたくし


 ごめんなさい奥様 この人にお尻をつるんと触られるのが好き
私の胸は譬へて環状彷徨(リングワンデルング) 花の都パリの歌

   異国の恋人の歌 手が釘ではなく槍で 胸を銃でやられる歌

  ごめんなさい奥様 この人に褒賞られるのが好き 
        つみ
      ・・・瀆神・・どうか地獄に墜落る前にバスルームで強 姦して 

  その花は勿忘草・・・わすれなぐさ そのときだけの魔法ニューヨーク

     せめてうつくしくやわらかい乳 房のまま
         ・・・望遠レンズで見る ワイセツ

     猥褻 WAISETU 私はあなたの蒼白い手

          この胸に涙を隠しつ


 無神経なくらい押しが強い言葉の、たった数十秒の、恥が、目を焼き尽くす呪いのような

敗北・・それでも、効き目があると信じる自信と、石や煉瓦と違う、――この本性を、狂った

熱の盲いた窓と呼ぶことで、命の管の結び目がひとりでにほどけるように、わたしは、「あ

あ、なんということ!」・・・悲しみだけが悲しみとなった瞬間におり、それが数十秒の世界の

秘密。会社員も主婦も皆、満月とラヴェンダーの汗と美しさと白いシーツ・・・



       「おお!わき道入るべからず」

     追って来る、追って来る・・《脱出》

       電線、たこがからまっている。花の盛りから厳しい冬。

  5月/五月/ごがつ/ゴガツ

  石と鉄とセメントー的、消音装置を装着させて、

    ・・・12月/十二月/じゅうにがつ/

        ジュウサンガツ

 口調で人をもてあそぶ、かえるになりたてのひとのようにてのふしぜんさにもがく、

    ピ ス ト ル の発射ー網・・不覚な本能の企み、舌、蛇

  さもぴくぴく震え、時のまにまに、落ちたーおちたーあー

     [消え去ってゆく 冬]低い姿勢で、「霜」

  繊細な模型細工、動きの抑えられた蝋人形たちの冬の町で、

  ・・・どうしてぼくは5月寺山修司の詩を思い出すのだ

    Mister 

     ・・・もう無暗におそれたりするのは止しましょう

 ただ罪作りなその陰茎(エログロ)を金剛石(ダイヤ)のやうに硬く尖がらせ 

     ぼうとなるまで――引き裂いて欲しい の

           その鬼面の凶器で

             ・・・聞き耳が 欲しい の
   絹糸(きぬ)めがけ引裂(ひきさ)いて欲しい


          利き腕が 欲しい

        陣痛 際疾い濫りがましい言葉と共に! 愛という嘘の手練手管で!

    磨滅せよ、あなを大捜索する、輸出の返品を求ム

 テロリスト」虫けら」蛮行」

くりかえされる、ルル・・・ウフフ


・・。悪魔の眼。死神。陳腐(な、)狂喜、死んだ知識、

    5月/ワンダーフォーゲルと遭遇する縛られた瞳

      ・・・その年の12月、金剛山に昇った。



 飲め、悲しみ。ああ、この後ろめたい、さまよう、しんしんとした静寂のなかの羊よ。髪

の毛の一本まで、悲しみの液に涵して、むせるような女の匂いのなかへくぐもってゆき、悲

しみが燃え立つような喜びを感じぬこの、死んだ身体を持て余し、もはや現状を隠し通せぬ

ほど、わたしの中にある、わたしの中のわたし自身は、星の数を数えるように、無表情な水

で消された。



          (じんつう)のやうに 消された
私は貴方の奥様に今日の午後お逢いしました
 こんもりと繁茂(しげ)る葉形かすかに垣間見る妙なる水の氾濫れ 

   栗皮色の仔ども Mister 

      ・・・もっと! 

       ああ はしたない あられもない小鳥は 秋の野に放逐たれ

  やがて小鳥は蕭やかな夜鹿となり 梟にも 鷹にも化る・・・・・・

ぎくりとしないで萎(な)え萎(しぼ)まないで挿 入(いれ)たまま

     わたしは勿体つけながら、いくら歩いてもすすまないもがきに


 「どうかお話を聞いて下さい・・・私は貴方の奥様を電話で呼出しました 貴方が御用達にし

ている喫茶店で――おおよそ私有利の展開で、女同士づづぐろい腹を割って・・・私は、不敵に

笑いながら、離婚して欲しい告げました。あなたはもう、あの人にとって、必要のない女な

の、と、笑いながら・・・・・」




       そして私はおぞましくも
 
     あなたの勤務態度や深夜接待を饒舌に説明して差し上げ 

       あなたがいかに私に首っ丈の身の上で

           どんなに 愛の触れ合いをしているのか

 自分を、そう、

      美しい幻影を先へ先へと進めるばかりで
 
  ああ 撲って下さい どうかこの浅ましい女を力一杯撲って下さい 

          意識が体よりも

      前に存在してしまった悲劇を吊るしていた、


   でもあなたの奥様はさして愕きもせず 泥棒猫と罵りもせずに

      ・・・微笑まれ あの人をどうかよろしくお願いしますと 

    あなたの奥様は気丈に振舞われました 

     まるでくびかざりのやうな

   おくさまのなみだのうつくしかったこと



  冬に、風鈴が鳴る・・夏に 遭遇する吹雪


    ――誰にも 触知されない冬の蟷螂が もどかしさを棄てていた――

     ・・・死んでいた でも原型がとどめられていた・・滅びていない

     ――どうして滅びない、君は何か月もそうして、固まっていたのか・・



 そして Mister  

    あなたの両腕にきつく抱締められ 私達は牛酪(バター)のよう

       に 融合うの 生まれた頃の姿のままで

 ピストン運動が停止した寂寞の庭で 馥郁妖艶な女体に蓮の華が咲く


恐竜のやうな卵 
思い出せない血、パトカー、寂寥ーのー風・・

ぬけていく車――また過ぎ去った音、
 この快感の嬾惰(けだるさ)は この性感の懈怠(ものうさ)は
  その時、ベルリンの壁を、思い出さなければわたしではない、

  (何故わたしではない・・・?)


駝鳥のやうな卵ではなくとも甲殻(から)めく卵

     鋭く研ぎ澄まされた嘴のやうな

       だって――わたしは、得体の知れない空虚な気持ちを持て余している

鉄槌(ハンマー)は私の頭顱(とうろ)に襲いかかる

      裂罅(ひび) 亀裂(ひび)われる卵は

ゆで卵のやうに ぷるんと をどった
       
        ものをふくらめ みずをたたき ましろきたまごをうむまゆ



   それ!・・麦藁帽子に裂罅を入れよ

       ――私を婀娜(あだ)めく女だとお世辞を言ってくれた紳士

  自失茫然(エクスタシー)! 

     あなたはすでに とおいひと――

       淫靡な宇宙へと 私達を連れていく 

   まるではなればなれの彦星と織姫


 ―――とろり潤わされた波にまざるバニラ
 
  あたたかい 温床という名の藁で編まれ拵えられた巣で抱卵された
ダリやピカソの絵の如き混乱が襲う脳裏に突然変異
     それは素早く過り ただ足早に メロスは疾走った!
      回廊を彷徨わんとも 袋小路で蹲らんとも 六道へと赴かんとも

       荊棘(いばら)は萌芽(めばえ)

        紫の汽笛は創造と破壊 その鳥はだから春に生まれた


 風は土のなかにあり、火は泉のように金いろに空想の網の罠を燃やし、無人の、がらんど

うの、あの、燃え尽きてなお、灰がさらに不死鳥となるあの神話の如く、わたしは羽毛を求

めていた。煙はそれ程に早く、祈る時に手を合わせるように自然に、わたし自身の滅びを望

んでいた。みな、死の姿を探していた。



     卵は孵化せんとしている うら寂れ 人目を避けた軒先に

      くろぐろとした生命(いのち)の裂目(さけめ)

     めがけ て 一条の光が投掛けられる

       南風(はえ)よ 微風(そよかぜ)よ そして海の男達よ 

          ――小鳥が生まれ出づる


  でぃーええーぬーええええ たわわ

毒・・眼に毒!(ピプッシュウ!)(話しなさい!離しなさい!と叫ぶ)

 あなたの膨隆した弓形が私の澎湃した女 陰で 舟を搏つ波

逆様の陰 核を捜している あなたの水棹は


   大いなる河(グレートリヴァー)へと漕いでゆき  

     「この鳥籠は鬱くしい鬱くしい国よ」

    ・ルル・・・ルルルル・・・ナガ

      ・ルル・・・ルルルル・・・ナガ

    おもねるような平和的解決策ー町のリズム

麦・かけがえのない影・光から発する・恵・妻

  : はげしい衝撃と共に : この風景に不釣り合いな

  こうして根深いが感情がもつれる、でも寝腐らないSacrifice

     アハハハハハ、はは、口果てる、くちはてる、花

ほら、ネット、冷蔵庫のように冷え、

石仏が置かれ・・」凍え――。」

    でも 向かっていた

   母なる海へ 湾曲する港へ 凹凸(おうとつ)の

    「あなたの奥様と面会して、

    ・・・・・・ようやく知恵の輪が解けました」


  宇宙から神話のようにに永遠(とわ)へ


 
 私はあなたの家庭を そしてあなたの奥様を 腐らせる卵になりたくない!
野放図も無い目録は恋の冒険(アバンチュール) 

    不老長寿の神酒(みき)となり神饌(みけ)となる

      本能

冷蔵庫のプラグをコンセントに差入れて 交尾をする螺旋の蛇の私にまで

けど人間は外敵も天敵もいない代り 苔や黴の生えた卵の

    醜聞(スキャンダル)を
 
  お)そ)れ

  だから鳥籠を

    お) そ)れる 

 美味しい卵を食べさせる奥様の涙 にんげんがどうぶつをこえるとき

        疱瘡(ほうそう)のようにむっくりと吹き出す雛を

  お) そ)れている


 卵は床に投げて叩き割る割物なんかじゃない・・・・・・貴方の奥様は沈黙こそ贖罪であると仰

有った まるで雪女(の伝説のように そして私 田舎へと帰ろうと思います この幸福の卵

をちゃんと孵し育てていく為に

茹だっている飴 ・・5月は花火のことばかり考えていた

爆竹 ねずみ「hoo!hoo!たわわ」たわわ、バランスをうしなうさま

で!き!ま!す!ゴビって聞いたら、  : ご み :

  ――できるだけ時間を引き延ばすと、一歩一歩たしかめられる足跡がのこる

  slow motion映画のように ゆっくりと空気を吐いて、ゆっくりと空気を吸う

    ・・・《こうして、》・・こ、うして

わからないで、キャピ、わから、キャピ
、、、、、、、、、、、、、、
満面に黄色をただよわせながら、

光と音との本質的差異、舞台面、縮小された道具、

ふたたび仮面ー能面、邪悪を払ったあとのしずけさ、神事

 だから今は中弛(なかだる)みしないで突上(つきあ)げて

  蹴立て 撥(は)ね上げて 今この瞬間だけを私に感じさせていて欲しいの

 あなたに迷惑はかけない だからいやなおとこになって


     そうよミスター (かたち)


 生の図々しいほどのわがままな欲望に、忠誠を誓い、残虐非道なことをしでかした。それ

     そよかぜのしめったゆめが なつかしくこころをおかすでさう

も、憬がれか。それとも、それも、心の炎のなせる業か。わたしはこれでいい。わたしは数
     ゆうぐれのかなしいつきが あまたのほしのきらめきをひたすでさう
十秒の不名誉を誓う。生でも死でもない、この心を濡らすため息や嘆きのように、雪となり

      さよならのはねをふるわして たまごをつつむおやどりをしるでさう

、血の涙を流し、この困難なわたし自身にせめて与えてくれ、と神に祈ろう。わたしのため

ひとはとりかごのなかにだけ えいえんをしるいきものなのでさうか        

に無我を。「・・鳥は卵を産むものよ これが私の愛の象徴」



               ・・・・・・無我は空気に触れてなお、わたしの眼であった


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