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灯台

十四行詩

 油田~14行詩~






  14行×2連「花の匂ひ」


石 を いだいて、冷 えてゆ く

酔 うたよう な、鐘の呻き の 消えて行く

  煙草 の 火が、眼にのび てきている

  風船がふくら み、眼にのび てきている

    ・・・イメエジ は かすか に握る 砂の 闇

    その時おりしも 流れ星がすう と駆け抜け

  星 の いと もろき うちに、ひびき を 忘れ た

  乳ぶさが あおく うばわれてしまう まえ に

    わたしは 抱きた い。砕け去り て 眠るだろ う

    眠ればいい、色 など、恋な ど、―――

  わたし は いのち の ふるへ を 感じる

  おまえ が どんなに、わたしに抱かれたがった か

      ただ 抱かれること で すべて 忘れるなら

      いっそ、抱かぬうち に おまえ を 殺したかっ た


一日 が おまえの、耳 に のこ る

風 に ふれたのだ、もだし合 ひ、ぬらし あひ

  おまえ は 片手で、截りおとされた 糸を さがす

  おれ は 片手で、いとし 女 の 琴を さがす
    
    ・・・イメエジ 、イメエジ は かすか に握る 砂の 闇

    それが 鈴 だろうと、たとえ 祈り だろうと

  陽射し が 隠した 人混み で 安らぎ を さがす、

  むずか し い 愛 の その 罪 は 痩せてゆ く、

    わたしは 抱きた い。おまえ は 月の光に慄え て 

    ゆめう つつ、ふ ぬけ になりなが ら

  さくら の 花弁が いっせい に 散る時 に

  鍵盤 が鳴っている こと に 気付く、―――

      はじめ て 抱かれたのだ、木の 影 を通し て

      意味 など 見つからぬ 人生 に 澄んだ その 指 よ





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