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灯台

想像の森 2

     3-4 神の無限の愛



 もっと高級な抽象能力を。物象の起源を。本能の最小単位を。虚無から創造されるという
                                  、、、、、、、
開闢に科学との融和を。・・・真っ黒な牧場を。細い柵を。白い胸の谷間を。

 植物図鑑にでもあるように、知ることと、考えることとの間には埋め得ない大きな溝があ

る。彼を彼自身のように知っているものは何処にもいない――だが、意識の裏にひそむ純粋

経験の状態においてはただちに合して一となる。車とトラックの、フロント・サスペンショ

ンの間、およびリア・サスペンションの間の堅い金属棒・・

 恐ろしい遊戯のうちに用い尽くす、バイブレーターを挿入。・・いかにも卑しめ、病的なほ

ど邪推深くなり、大様な無頓着さでそいつを嘲れ!・・目もくらむほどに、永劫は恐ろしい。

脊椎動物の腸の寄生性の虫、特に回虫、サナダムシ、および吸虫類のように――現象には、

また生物の存在には、いわく不気味な悪魔教的な背徳心を、過去の業とするような心理状態

がある。そしてそれは人を鋭敏にし、精神的飛躍を起こし、或る時には氷のように冷やかな

、凝然としてよどみわたった或るものとして逼迫する。

 ゆえに、創造を口にする、豚を嘲れ。キャベツ畑を嘲れ。秘孔のなかでグロテスクに蠢き
                いばら
続ける、ペットを褒め称えろ。荊棘の中に薔薇がある懺悔として、君らは一切れのパンを笑

い、その欲望がコスチュームプレイして、僧にも、善にもなるのに着目せよ。ああ、曰く私

はこう続ける。性的不能者のように執拗たれ。服装、顔付き、足、手、それら賤しい真似を

するそれを拾い取り嘲れ。それが言葉狩りの正体だ。ウィークリーマンション、蔑み続けて

きた不埒な行為、破廉恥な行為を褒め称えろ。

 しかし忘れるな、自分の真似をするな、必ずこうするように、だ――

 マタニティー・ファッションに鎮痛効果があるのはえてしてそのような理由だ、と豪語す

る僕の顔をみて、いつも遠くを見るようにして、つむじ風でもみるようにして笑ったターニ

ャ・・・ターニャは、僕の美しい便器。肉奴隷。
 、、、、、、、、、
 すべては所有である。まったく自由な状況でさえ、人は束縛を始める。内部生活に実際に

力強く働くことを得る神は、瞬く中に跡形もなく永劫の中に溶け込んで、何ごとにも容易に

飽くことを知らない。神の意識は、転生を進める。違う世界への入口を詳らかな憧れをもっ

て紹介される。人の肉体は永遠に生きることがかなわないゆえに、拙くとも、醜くとも、あ

なたにとっては、あなた以上のものを何処かに求めるために。

 おそらく、胎内にあったときから宿命観や幻想的描写が君の胸にある・・でも、人格者よ、

所詮はパラノイア的産物にすぎない。解き明かされるごとに人は神になり得ない・・ゆえに、

人は己以外になりえないことがわかる。元来絶対的に悪というものはない。その時彼は独

り自分の衷にのみ忠実な伴侶を見出す。それがアニマであれ、・・彼にとって人々を救うもの

以上に、マイクロフォンを持つという行為だ。彼は正気になる。矛盾を見ずして却って深き

恩寵を感ずる。そう結局、彼にとっての宗教は分身を探す、という行為だ。沈痛な、瞳の俊

秀な光をおさめた、彼の長き生命の夜は、新聞記事や雑誌さえ他人の気もちと応じない。何

故なら、そこに肉体がない。肉体は周囲の人と物とにどう繋がれたら正しい関係におかれる

か、ということにのみ機能する。これは動物的本能である。そしてそれが連帯をうみ、ある

種の保守的な状況をつくる。伝統に随うのもその一種の形態だろう。ゆえに、多くの人たち

は本能につながれて生命の威脅におびえまいとする、未熟さや、幼稚さを証明する。しかし

それが「第二の彼」であるなら、いかなる大衆の雑踏でも、彼は彼を取り戻すことができる

だろう。彼は心理的効果の産物であり、いわば、仮面をつけた人格のないロボットのような

ものである。そしてこれが神の無限の愛の正体である。

 本当にそうか・・人は必ず反駁する。しかし全身を顫動せしめるほどの価値に触れることが

、君に出来るか。宗教的飛躍である薬物の摂取以外に、無数の因子のあることを、その宝玉

たる君の魂において直感せよ――君は君の正しい価値に於てそれを持とうと願えるだろうか

。神は容赦なく我々を騙す。欺く。・・我々にはその神にまつわりつく、あらゆる法則以上の

ものを発見せしめていないがゆえに、より高い大きなものに対して盲目的な奴隷となる。そ

れがもっとも相応しい安住という名のマインドコントロールとも知らずに。

 だからそれゆえ、私は無様と知りながら足掻く、より醜悪なもの、より邪悪なものへと接

近する。かなしいかな、私の思う限り、それが善でも悪でもなく、たんなるシステムにすぎ

ないと思いながら・・人々は確乎として動かざるものの上に生活を築きあげたいと思っている

。だがそれは不可能だ。煩瑣な理論にも多くの傍点があるように、君はそれを見ないように

すること以外は、堅実な社会的生活など不可能だ。

 ・・・でもそれだからこそ、人はもっと神らしく振舞うべきだと思う。だがそれと同じくらい

に、神がもしいるのなら、その存在や在り処のもと、内部生活を、実在の上に基礎づけよう

とする要求に忠実でありたいエゴイストとなるだろう。本能的にナイフをつかんだ君がいて

、本能的に楯を持つ僕がいる。まるですべてが計算されたような一瞬、人は際涯という飛躍

に達し、おどろくべき恋に落ちる。・・論理的必然の強迫、出発点を首肯するという裏切りの

宿命が、本能的に飛ぶ能力を与える。深刻なる覚醒、魂に透み徹る、ある声の存在。
 、、、、、、、、、、、、
 皓い鐘の音が聴こえてくる。波動だ。鐘の音がなる、蒼い絶唱。波動は天空を駆け抜ける

。あれは菫の匂いです。ああ、夕暮れはベニバナ! 染料や食用油になる目眦に皺を寄せ

て、さっさっと行過ぎるように、それはもう、アザミってな具合さ。アザミは君の別の名前

さターニャ。きちんとセットした髪に、ばっちりンとしたメーク。うつくしいものをうつく

しいまま、摘み取りたい、終わらせたい入水自殺のように。真っ逆様に地獄へと墜落てゆく

ような不安をいだかせる、こわれやすい胸は、恋愛をおしつらぬくことで、位牌にぬかづい

たり、高架線から電車に飛び込んだりする情景を幾度も浮かばせた。ターニャ、君は教会に

飾られた女神の絵のようだ。世相の表皮の塵埃もしらず、汚濁もしらず、ネオン・サインさ

え美しいと思っている。ラブ・ホテルをまだ遊園地と勘違いしている。壊れちゃいそうな僕

の心は下半身だ。稲妻はだんだら模様、ゆさぶられる発光、やぶられた沸騰。満身創痍の鐘

の音。それは鍾乳洞からこえてくる、穴の奥からきこえてくる。ずがらごーン。ずばらごー

ン、――プラシーボ効果、おとり効果、偽薬効果――

 
      3-5 オカルティズム



      幻に命じられるがまま!燃焼血液して下さい。ミラクルなボディ!

       スウゥゥパァァァなボディ!

       ユワタア!オワタア!――アタタタタタ!

       神速ラッシュ!神業ロック!

        ・・・ニワトリは燃えているかああああ!


       3-6 恋人の耳にささやかれる言葉


 その時ターニャ空を見る。ホタルのはいらない蛍袋に、きいろくもないキバナコスモス。

流れ星がつうと空を撫でていく。わがままなこころを叱るように、あわくかがやきそむる、

ボタン。すぐには消えない痛み、ターニャ・・・・・・

 君がそうであって欲しい。それを鎮魂歌にして、タタラリーヤすることは、そう、そんな

に難しくない。むずかしいことじゃないの、ターニャ。

 化粧ウをしたナオン(ナオミ・キャンベル?)が、松ノ木をみると、カーンカンしたくな

るように、般若の面をかぶって、藁人形に五寸釘することは、そう。別にむずかしくない。

そう、むずかしいことじゃないのターニャ。でも君は人間なんだよ、そして僕は天才詩人。

だからターニャ、きみのために、わけがわからないまま歌をうたってみせる。どうしてなの
                         ほのお
かはわからない、でもターニャそれが愛。愛は?の裏側に文字を書く、水の背中に彫り込み
                 かお
をいれ、雲にはドラマティックな表情をうつしこむ。それがターニャ、快感に忠実で好きだ

から、僕のもっている風。かぜは美しくて、なによりドラマティックで、だからもう君は死

ねない。だから君は僕に恋をする。そして思えばいいよ、ターニャ、君は幸せ。こんなに僕

に想われて、それに気付かない君の素敵な人生に、ひとしずく、はねかえる、この水の音。

 ・・・欲望にまみれながら考える。――午後五時の、対向車の、フロントガラス越しに見る、

無表情な運転手たち。隠しているのは何だ。ぶちまけたいのは何だ。・・言葉の為に裏切られ

、つつましやかな叡智という達観した人生観の発露の前で、なにか自他の生命の間に通う本

質的関係があることを、まったく別の鈍くて鋭いある種の悩みとして感じる。

 女よ、卑猥な言葉で虐げられたいと願ってはいないか。そして男よ、サディスティックな

文句で女たちを縛り付け、奴隷にしてみたいと思ってはいないか。・・
 、、、、、
 欲望は深い。抵抗しないという美徳や、受け容れると言う受容はまったくもって正しい。

不合理なこと、と嘲笑うのはもっと容易い。だが、本当の所、愛の理想はそれ以上に根深い

――動物園の中の珍しい動物のように、お前が沈潜している。言葉に潜む暗示により、狡知
    ろどん
になり、魯鈍となる。すなわち、労働にたいする嫌悪はワークマンシップの本能からの派生

物なのか? 女が男に従うという根拠は薄弱であり、近代の科学は何の容赦もなく、否定し

にかかる。また歴史上の反対声明をいくつも掲げ出す。時代にとって相応しいスローガンと

してもどちらが正しいかは明白だ。対人関係の問題を覗くとき、最終的に利己主義に陥り、

生命は血の色に漲るかのように煽動し、敗北し、蹂躪された。だが結局何が正しかったのか

というと、大きな愛の形だけが残った。他の物は何一つ伝える必要がなかった。そしてもし

、仮面を外した未曾有の大饗宴が繰り広げられ、淫らな行為に耽りながら、社会でのストレ

スが無意識のうちに顕在するとしても、人はやはり、偉大なる事実において白昼に強 姦す

るだろう。我々は動物であるから。でも欲望の充足のためだけに力が欲しい、と看破すれば

、真理など本能の如く知っているのみだ。たとえば、あの賢治ですら、惨酷性を棄てきるこ

とはできなかった。戦争とは何だ。日々の争いとは何だ・・欲望にまみれながら考える、露骨

な反感を持ち、猥褻!・・と、ばたんと扉をしめて帰って行ったあなたにも、いつか、そのこ

とがわかる日が来る。情報は人を麻痺し、性別は感覚をただ状況に置き換え、死刑を宣告さ

れた者が執行を待つ刑務所の独房棟のように、科学や数学が宣告するが、その実それがどの

程度の深さにおいて信頼できるのかはいまだに不明瞭である。痛刻な苦悩は魂の秘密におい

て涕涙を流すのとまったく別ごとでもあるように、肉体は、脳は生育し、やがて死なる戦慄

や悲哀をも自?しようとするが、それらは時間と労力との節約にすぎないと知った瞬間、人

は欲望に打ち克とうとする欲望を持つ。ああ、君はぐるぐるとまわり続けている。ドーナツ

状の、ああ浮き輪で、無人の海の島を目指して漂流してゆく。・・

  アインシュタインよ

  いまでは宇宙のインフレーション理論に応用され

  ダークエネルギーとよばれる。負のエネルギーは、

  なんらかの反発力の存在を前提として、

  宇宙はビックバンの直後に急速な指数関数的膨張を引き起こす。

  死もなく、また永遠の生もない、

  宇宙は終焉するか。しないか、再生するか、しないか、

  ・・・どちらかもわからぬままに神の名を

  底なしの奈落へと、宇宙はさようならをする

  いま赤い靄が立ち昇る。雲の青い影が風波を破ってゆく

  いま、こがねの珠が堅くなり、蒼くなり、凌 辱される。



        3-7 とりあえず俺がお前にローリングソバットかます理由



                      ・・・有るはずのない硬い彫刻線


              ぐ・ら        ・ふ

          りと・       ぐ・ら


                ・・神の手 いやあわれな、矛盾撞着 さらには韜晦


                   ・・・・何ビビってんの、おどけてんの


                ぐは    ・は

           うは・       ・はは


                 ・・・・・笑うように栄光!


             ――そんでもって自由!


         あはははははははははは

               はは・  はは・   はははは


              ・・・笑え!笑え!


          驟雨――“腐雨”の血に濡れた支那製の大きな刀を

           ふりあげた恰好の鳥・・燃える鶏

            「鳥居」になった!



      にがにがしくーくぐっていこうー


                ――神様喜んで腹よじれ!


                    ・・・フラフープするみたいに



         3-8 良心を得る為に


 カオス(Chaos)と呟いた時に、僕の脳裏に大空の始めの萌え出づる揮発的な、海の潮の、

(あるいは、本当の意味では、形成した)鳥類のイメージを持たせる「エーテル(Ether)」

を想像したはずだ。口髭のように年齢と共に生ずるものではない。有罪を宣告された囚人に

死の準備をさせるために任命された聖職者のように、年齢と経験とにおいて優っているとい

うしばしば誤った考え方が、焼き尽くされた地上に地獄を叙している。烏が鵜の真似をする

ように、高く漂浪するものよ、しかして深きもの、「バイブル(Bible)」よ。水星、金星、

火星、木星、土星を見ているか。潤える瞳と温かな掌よ、君の心が民族性たる古い理想主義

を嘲るとき、裂罅がある。生々とした割れ目がある。歎願する。偽善者は何といっても義人

からきびしく裁かれる。知識など所詮、訓練の足りないことにすぎぬというのに、情報は個

人に還元されてゆくものにすぎぬのに、おお!非難を受けない強弱が私には本当に空しく、

そらぞらしく思えた。それを脱却するように偽悪を装って、君は馬鹿なふりをしてはいない
                            けいきょく
か。もしそうなら、愛好者となれ。趣味の最大の荊蕀の路において、薔薇の花を咲かせよ。

外界の知識よりもいやにふかい石灰洞の壁に描かれた、マンモスや馴鹿や馬などの着色画に

ロマンを感じるなら、君はそれを活かせ。・・もし君がそうなら、歴史を同じように笑いたま

え。――君には平等に権利を保証する法がある。そしてそれが奔馬の如き才能であるならば

、情報など無価値に過ぎぬ。ああ情報が欲望の一典型であるという見方が、本性に吸い込ま

れるように包摂され、感情的な申し立てには重きをおかず、事実を慎重に検討して宣告をく

だした。たとえそれがくず箱行きだとしても、文化人に君のような熱狂があるか!

 ――心の片隅に残るほどの重要な言葉を人に示すがいい。

 足に任せてただむやみに歩いては帰った子供時代・・、欲望や原理の黎明のころに思い馳せ

るごとく、野蛮人の伝説がことごとく嘘八百であった星座になぞらえた話を貴族の団欒のよ

うに思っていた。彼等が作り出す虚妄は、胸に闇のごとく、雪のごとく流れ込んだ。多くは

出鱈目であり、デマであり、たとえそれが正しいとしても・・、人間であることを非難した時

点で、根本的に不幸は始まっていた。たとえそういう見方が差別主義に陥り過ぎているとし

ても、・・そう想っている時、人はもっとしたいことがあるのではないか、と考えていた。

 人もまた野蛮人であるし、同時に草食動物のようなものである。それを選ぶ過程が違うだ

けで、自発発展の認識を透して、高められたる愛は、ガリバー旅行記さながらの野蛮人であ

り、あの馬人の如くである。だが、それは選ぶ行為であり、良心であり、ましてやそれを結

実することが人の運命的な人格なのではないか。根ざし深く潜在する尊い要素に、気付き、

道を与えれば情報は儀式のように思えてくるだろう。そしてそれはあなたと無関係の病根を

この誤謬のなかに宿していた、と認めるものである。

 岬や島々や山々小山を僕は月の光を浴びながら想像している。
        ドーム  リバーヴ   シルエット
 本当の声は堂母する。風呂する。影響する。

 

 4 目が炎のように輝く


 競争を擬態的につくりだし

  、、、、、諦めるのが ランランです。


  4-1 目のつぶれそうな幸福な土産物


        無意味に分岐する氾濫の底で おもいおもいの色をつけた瓦を

         神に向かって投げつけた!

         ・・・痛い!痛い焚いたように痛い!

          ――キサマア、詩人とは神様を殺せる存在なのだぞ!

          きわめつけの気違いといえば俺のことなのだぞ!

          山羊の眼をした男が 市場をあきらかにする・・ああそれは、

          「宗教」・・・消費社会のエンゼルマーク!撃墜マーク!


   4-2 魂の舞踏



                  はっきり
 彼女は雨の音を聴いていた。[判然とした声で、]
  巫女だった時代、・・前世の記憶を語った。


    ――「天に光るものがあった」――

 生命とヒューマニティーと、理想社会について想い、夢見、

 愛と恋の熱もともに熾烈に、


  (耳を澄ますと、清水が湧き出るように、明澄な歌声が真珠に変わる)・・

ターニャ が歌っていた。・・・雨が歌っている・・やがて狩り場は少なくなるでしょ

        う。エレジーを――エナジーが・・。風が歌ってる。ああ、わたしは村人に
                                         メディアム
        島の現実を教えなくてはいけない。この安逸で、よく響く中音で。

  (すべてを受け容れよ:chorus

 求めるな! 天国はまだ消えぬ溜息のように神々しい瞳の青に漂っておるわい!

  (目の前の空虚を見つめよ:chorus


  過去の声 1 懺悔が謎のようだと、眼に宿る海のようだと!

     過去の声2 聖人たちに何を求めよう!無慈悲の太陽!それとも焔の戯言!

 
  水を讃えよ! 木の葉が一枚枝から離れるように

 お前は最も深い所に呼びかける、内に向かって粛かに火を写し取っている、

  よろめいて後ろに倒れ・・額から背骨が、足の爪先が見える視界

 
       緑色がかった黄色の色合い

      黄色味がかった緑色の色合い

     流動体が澱んだ 軽い茶色の、または黄色っぽい茶色の色で・・

  記憶が弾んだ 秋色、紅葉に―― 



     ・・・「小鳥の囀りは、神のため息。

       ――ええ。   
――ええ。


 鳥は身繕いをした――鳥は卵を抱いていた

   ――囀っていた――成長した鳥は飛んでいた

     ――自然へと放たれていた――自然は血の色をした落日


        ――銃を撃つ音が聞こえた



    銃が「バン」と鳴った


           (・・・雨に打たれながら、何日も、何十日も、

            降り続ける雨の恵みを思った。旅人の糧。

            ー獲物を漁る術。



 喜びの顔:大漁があった

        クワクワクワクワクワクワーッ

  ざざざ ざざ ざ チュンチュン チュンチュン

    悲しみの顔:誰かが海で亡くなった

 
       釣針と釣糸を使う漁師のしわがれた顔

   (弾む球)ポーンポーンポン・・ぽぽ・・・ぽ・・・っ・・

               SE:シベリウス“交響曲第2番第4楽章”
                  グイド・レーニのベアトリーチェ・チェンチを想起する曲。


  
     ・・・「小鳥の囀りは、神のため息。

 生彩あらしめよ。満たせや充たせ

   クラッカーの音・・汽笛の音・・食器の音・・

       海がうまれた

  ――奇跡が起こって海が割れ、モーセと一行は向こう岸へ――

    ――ヘブライ語の「テホーム」は、原始の海を意味する――

 ――「水は生き物の群れが、群がるようになれ。また鳥は地の上、天の大空を飛べ。」と

     仰せられた。 旧約聖書 創世記 1章20節. ――



  ジャン・フーケ『聖母子と天使たち』・・


           太い腕を拱いている/巨人が小さな卵を割ろうとしている/

           モニュメンタルな絵。左右相称的な。

           枝が根のように見えてくる/チクタクの音を消している樹の体内/

           露出オーバー気味の。発光...... 消滅

           ポンプが露わになる/肖像が背後に隠れている/



     ・・・「天の高きに坐す――創造・・想像――

   脾 臓、肝 臓・胆 嚢、腎 臓・膀 胱、生 殖 器、妊 娠、筋 肉

  ・・・ カンヴァスを遠くから眼を細めて眺める人

  (白紙をテーブルから取り上げよ:chorus

 求めるな! 噛みあわぬ爽やかな朝にすれ違った人の顔は思い出せない!

  (鉛筆で輪郭をなぞれ:chorus


  過去の声 3 足の指は葉巻になる無邪気な船乗りにとって!

     過去の声4 瞬間の無・・あらゆるものが鉄格子になる!

  [青い照明ー赤い照明ー黄色い照明

   ・・わたしは交差点にいた・・・わたしは地獄の絵を眺めながら散歩を続けた・・・・


  高い木の上にあった果実の色合いはもう忘れた

   クエ!ス!チョ!ン!マア!ク!


    (笑ってるだけ――泣き顔に見えないだけ・・


       ・・・・・・・・・「道化だわ」

    (自分一人だけはかなく消える水飛沫になりたいわ、)

 
  ゼロ、ゼロ、ゼロ・・・ ゼロが続く ・・

    「ルイ・アームストロングが吹きまくる」・・

   トランス――純粋な大気――カエル・・

      ゼロ、ゼロ、ゼロ・・・ ゼロが続く ・・
     


ターニャ たしは世界の中心を探していた・・生きることは、蝕まれることだから

        だ。重力のように肩の荷を増やすことだからだ。――力を失ってしまうこ

        とだからだ。根源は飢え死にすることがない。争うことがない。しかし変

        化を見出せないゆえに、成長するということがない。地上で、わたしは意

        識上昇について考えている・・新たな旅を――始めようとしている・・・。


       ・・・・・・・・・「でも空っぽだったわ」

    (荷車に載せられた牛のようになりたいわ)


  「さみしかった」と彼女は呟いた

頂点/辺/面/内角/外角

      ・・・「ぼんやりと、誰もいない所で、ずっと、考えてたの」
 
    三角形/四角形/五角形/六角形

       ・・・「涙もいつか涸れたわ」


       溝がうまれた、疑問が・・

     あたしは精神的思慕であり、生命的憧憬でなければならぬ。


         ・・・「でもどうしようもなく、さみしかった」


           楽園をつくりたいと長老は言った/しかし楽園は、心の中にある/

           平和が欲しいと若い者が言った/しかし我々は常に平和である/



   MOTHER ・・とおい とお い昔・・・

 何百何千億年もの昔から、あなた達はいつもそうだった。自分たちの飢えと焦りに、あた

しを利用した。心ひかれるテーマ。宇宙と自己。恋の相談。仕事の相談。哲学の話。戦争の

話・・なんてくだらないの、なんて低次元なの――あなた達はその滔々たる流れの中で、いく

つもの罪を犯した。捧げ物をし、時には祈った。くだらない祈り。宗教。儀式。そしてそれ

で驕りたかぶる進行者。あたしは神殿の観念じゃない。授からぬからといってあなたが悪い

わけじゃない。授かったからと言ってあなたが幸運に恵まれたわけではない。


    ・・・あたしは、祭りの踊りが大嫌いだった。

   「自分たちはもうあたしのことなど忘れている」・・

      熱病とその解熱剤を併せ持っている あたし

  しかしそのあたしでさえ、あたしがどうしてここにいるのかは知らない――


           翼が欲しい・・・!   限界を超えて遠出するための

           船が欲しい・・・!  はるか彼方に光を見つけるように


     ヴァイオリン:ストラディバリウス

   喋らなくなってどれくらいになる?  

 瞳は不思議な風船のように凸凹とした。窓硝子を風が叩いている 

  どうしてわたしはここにいる

 木の葉の一片がひらめき落ちる・・「煙も見えず、雲もなく」


     ・・・指先を傷口にさしこむように、あたしにはあなたがわかっていた


 呼吸をしていた――いつか肉体を与えられたことに気付いた

   ――空は青かった――肉体というのは本当に重かった

     ――それでもあたしは嬉しかった――微妙な言葉の中で


        ――沈黙が意味を持つことを初めて知った



ターニャ たしは死を求めた。長い睡りを求めた。この地上に答えがないことは

        夙うの昔に、気付いていた。経験を積むほど、探知する能力が当惑してい

        る。常に世界の外側へ求めてゆきながら、常にわたしの心は世界の内側に

        あることを確信していたから。・・いくつもの新しい星を見つけても、いく

        つ新たな光を見付けてもそれは心の泉のものだ。けして涸れることのない

        情熱だ――しかしそれは人びとの中で・・・虚弱化する。――サインのサイク

        ルは、そうして旅の終わりを告げていた。もう何処へも行くまいとわたし

        は誓った。このまま時間が過ぎ去るだろうということもわかっていた。そ

        の時、わたしは・・彼に出逢った。


     ・・・旅は長い・・長老も、あの若者も、わたしの心の影

   壁面に塗る塗料のように、絵を転写した後、彩色した。

     さらに凹んだ箇所があった。・・

        液体の潤滑剤を用いたものの設計又は製造に必要な技術――


 「うれしかった」と彼女は何度も呟いた


           彼はわたしの世界の中心だ/それはある嫌悪の情のように/

           皆が自分に押しつけようとするたえざる拘束に苦しんでいた/

           彼に吸い寄せられた/渦に巻き込まれ泉へと近づいたのだ/

           時間が消えることで変動と再生が繰返されこの場所に立っていた/

           あなたは誰、と言った/わたしを知っている・・/



     ・・・「あなたは――誰・・?」

  (エメラルドグリーンの水晶球・・海・・そして 声。温度。魂


       ――ええ。   ――ええ。

      (初めて誰かに肯くということをしたのかも知れない。)

   (その時に、自分よりも相手を尊重するということを覚えたのかも知れない。)


             ――涙がこぼれた


           (・・・雨に打たれながら、何日も、何十日も、

            何度も何度も、考えた。人生とは何なの

            か。愛とは何なのか。――彼が教えてく

            れる。深い森の中で眠る無数の動物たち

            の骨のように雨が洗ってくれる。



    4-3 四囲を射れば、燠


 ・・・飛び去ろうとしているものが Angel

 両つの羽根、雙つの猛禽類の卵・・

  眼、瞳、
・・・・眼は

  羽根を形作っているようにも思えるし、

  いやいや、人生の地図のようにも思えるし、

  エンゼルでないとしても、

  泥の沼からニュルリと顔を出した 

  河童のようにも思えるし――


     4-4 天使は蛇になる、ちらちらとした燐は鱗粉になる


 
        ・・・それが瘡蓋や包帯の始まりだ、

        (始まり?)・・何が始まり、何が終わったのか、

         洗練される、感情意識に切れ長になる眼、

         潰れそうになる、(娘が男を、)

          ――影は深まるだろう

          そして影までが燃焼する強い神話の始まりだ。


      4-5 記憶の蓋


 過去の声はもう聴こえない。嵐は去った。感じ取れる限りの曲線が放射状となり、彼を愛

の神にした。そしてあたしを、作品にした。さまざまな紛糾があたし達の目の前にあった。

時代は欲求を形成し、行為を支配し、実際的に有益な観念から彼等は解き放たれることがな

い。でも、彼は蝋細工に熱を加えた。天井に不規則な突起物を配置することによって、音の

拡散を図った。匂いが生まれた。・・地上は、もう何十年も前に滅びていた。彼はもう人間で

はなかったのかも知れない。――しかし肉体はあった。魂もあった。分割不能の恩恵の胎内

で、高邁な行いのもとあたしは毒蛇に噛まれた。彼はあたしの林檎の実が好きだった。数多

くの白熱が鋳造を生み、現象を生んだ。子が生まれた。理性が生まれた。数々の便宜がうま

れ、あたしは悟った。あたしはもうすぐ死ぬだろう。・・死ぬということが、何を意味するの

かあたしにはわからなかった。ただ偶発的な出来事から、彼が死んだ。彼は死がどういうも

のであるのかを知っていた。あたしは恐怖を覚えた。しかしその時に、あたしは悟った。彼

は、そして、あたしはこの地上に新しい再現を呼び起こす記憶の蓋であったのだと――


       4-6 記憶の中の影


誓うよ、十年後

魂の群れが

僕の傍にあるって ・・

誓うよ

どうしても時折想像してしまう

巨大な影に

僕がやっぱり

立ち向かってるって


  トンネルの出口で

  僕は自分の名前を呼んでる


    ・・みんながそれを羨ましくなるほどに

   僕はふたたび かすかな声で 呼ぶんだ


誓うよ、僕は見付けてみせる

本当の僕自身を

どんな祈りも肉や骨を探るだろう

死んだ瞳が深い悲しみを持っているだろう

誓うよ、声のなかった世界の終わりを

あおい地球の一番上に立って

この世の始まりを宣言してみせる


  夜明けの自動販売機で

  折れた矢のようなコインを握りしめてない


    ・・裂いてきたものも生きている

   いまも優しさに疼いてる


     ――僕は 覚えてる

    ひとつひとつが 美しかった 思い出の頃を

      悲しみが言えなかったことは 昨日!と ・・


誓うよ、暮れるほどに道に迷った

前へ進めずに座り込んで「助けて」と言ったこと

・・ 立ち上がるべきなんだ

そしてもう、恐れちゃいけないんだ

強く前を向いてるべきなんだ

誓うよ、忘れていた あの頃の詩に

いつか忘れてしまう あの人に

他人のようになっていく 悲しみよ・・


  君が傷つけた人を迷路へとやってはいけない

  いつか君が青空に迷うだろう


    ・・込み上げてくる レンズの中に

   いまもいびつな眼底の鋳型に


ああ そして 僕等はシャッター音を聴く

ためらいもなく写し取った人生に

もう誰かの指図なんて一つもない ・・

誓うよ! そしてまた 笑うよ

僕には 魂があるから

生き延びる知恵が 肉体に眠っているから

恐れずに 新しい扉を 開けよう


  インプットされてゆく膨大なデータに裏打ちされた

  僕は ロボットかも知れない


    ・・たった一人の詩人が 天使になった

   これ以上ないまでに 高く翔ぼうとした悲劇なのかも


言って! 若い頃 僕は落ちていた

自然のままに 逆らうこともせずに

ただ 取り残されることを 受け入れていた

誓うよ! ・・違うよ

未完成のものばかり 純粋な 愛の光に変えて

意識の片隅の 記憶にだけ

腕を伸ばしていた


  人って 悲しみに 縛られるものなんだ

  何かに 苛まれるものなんだ


    ・・閉じ込めていた 痛みが

   いつか癒えるよって 


     ――ああ 僕の 血に触れ て

    形の見えないことから 夜を 探すように

      僕の青臭い 潮風の ゆらぎを見 て ・・


誓うよ、やがて静けさにはぐくまれた

やわらかな海に 

アンモナイトのような模様を浮かべながら

いつものように 陽が昇る

誓うよ、だまし絵のように見えた 遠い街よ

無意識の向こう側に

それはあった! そして 眼の前に

もう一度 鳥が 姿をあらわす


  時が 流れたね ・・

  約束は まだ 見つからないかい?


    ・・歩いていた その先に かがやきが

   あるような 気がして


     ――ただ ずっと 君のこと

    永遠のように 青い風のように

      言葉の翼が 震えてるのを 見ていた ・・


ああ! 背伸びしても 届かない 雲のように

イメージだけが

僕の涙を 伝えてくれ た

生きてるって 教えてくれ た

誓うよ! どんな世界へでも 

僕が 連れていくって

魔法のような いま この瞬間の

ドキドキが すべてだって! ・・


  眠らずに いたかったな ・・

  夢なんか 見ないで


    ・・本の頁が 閉じられるみたいに

   君の 無垢な笑顔 見たかったな


     ――美しくて ねえ! それ は

    本当に う つくしくて

      涙が出そうな 台詞だよ ・・






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