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灯台

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2024年06月23日
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想像してみて欲しい。
ポキッと音を立てて板チョコレートが割れる時、
あるいは気品高く、ふくよかで、奥深く、大人っぽい、
魔法のような口溶け―――を。
チョコレートは一般的に、
ダーク、ミルク、ホワイトの三種類がある。
ココアはとか、余計なことは言わない、
バン・ホーテン飲んでろ。
カカオ豆をすり潰した汁に砂糖やミルクなどを混ぜ、
油脂で固めた固形物。

色んな問い掛けがあるけれど、
「砂糖多めでミルクなし」のチョコレートはピュイパートで、
「ミルクたっぷりで砂糖少なめ」のチョコレートは、
ビターチョコレート、ブラックチョコレート、
ショコラノワールというが、
カカオ分が八〇パーセント以上になると、
美味しさより苦味を感じ始める。
ビールの苦味は許せても、チョコレートの苦味は許せない。
そういう日本人の感性にはどちらも美味しくない。
日本人は一人あたり年間でおよそ二.二キロ食している、
日本人における長崎の遊女も食した“しょくらあと”だ。
とはいえ、これはコーヒーがブラック、
あるいはミルクコーヒー以外飲めないのと同じで、
あまり信用しない方がいいと僕は思う。

間食は、一日に二〇〇カロリー程度が目安というけど、
チョコレートの栄養素を一番効果的に摂取するには、
食事前に食べるのがいいとされており、
また、一回の食事前にまとめて摂取するより、
数回に分ける方がいいとされている。
そこが雪山で遭難したシチュエーションでないことを祈る。

ホットチョコレートという、
すさまじく頭のおかしいレシピがあるけれど、
僕はいつも雪山で遭難した時に飲みたいものだと考えてしまう。
きっと先入観なんだ、固定観念なんだ、
ガチガチのバキバキのベキベキに刷り込まれて、
僕は板チョコレートを割るたびに、
一人の配分は何個とかアホなことを考えてしまう。
ちなみにミルクや砂糖、シナモンやミントをトッピングすると、
どんな味がするのだろう、それは邪道だ。
僕は雪山で遭難したい。 

そしてチョコレート職人のジャン・リュック・デュクリュゾーが、
息子と力を合わせて作ったチョコの家に遭難する。
およそ一.五トンの チョコレートを使用し、約六〇〇時間かけて制作した。
ベッドや椅子などの人に長時間触れる家具を除いて、
すべてチョコレート、
さぞ甘い香りに包まれたお菓子の家だ。
ユーチューブの企画と関係があるのかどうしても聞きたい。
何だかはじめしゃちょー的だなと思った。

さて人類史にチョコレートが最初に登場するのは、
紀元前六〇〇年頃。
(カカオの栽培は紀元前二〇〇〇年頃といわれているが、)
北米大陸のメソアメリカ文明の遺跡から、
カカオ豆飲料の形跡が見つかっている。
カカオという植物はこの文明においては、
神の食べ物というべき位置付けで、
カカオは貨幣として流通するほど珍重された。
アステカでは税あるいは貢ぎ物で、
なおかつ、当時のチョコレートは現在のような固形物ではなく、
すりつぶしたカカオ豆を水で溶いて、
唐辛子とコーンミールを加えた、スパイシーなドリンク。
これはショコラトルと呼ばれる。

このドリンクは宗教儀式では神への捧げ物として、
他にも王族や戦士の間で精力剤や媚薬として利用され、
富裕層の嗜好品でもあった。
南米の天然バイアグラといわれる、
フレッシュカエルジュースと比べても、
飲みやすそうだ。
僕はハブ酒とか、指を入れた酒とかを考える、
人類が何故すごいのかを思い知る瞬間って、
何でこんな物を食べるんだろうということだろう。
ナチスがチョコレート爆弾を、
イギリス内閣に届ける企てがあったのと同じぐらい、
不思議なことだ。

そういえばチョコを食べて育った牛、
高級肉マユーラビーフの話があるが、
霜降りにするためにいろんな方法が試されている。
たった四カ月の間だから健康リスクも少ないし、
何よりまず、美味しそうに牛が餌を食べるらしい。
ちなみに日本でも松坂牛や神戸牛などは、
ビールを与えていると言われている。

どうでもいいことだけど、
(もちろんこれは物の言い方というやつだが、)
スーパーでチョコレートを万引きした男性が、
店の冷蔵庫に閉じ込められ死亡したという話がある。
南アフリカ共和国の話だ。
日本だったらこのスーパーは潰れるし、
もちろん冷蔵庫に閉じ込めていいわけがない。
ただ、窃盗に対する罰として、
頻繁に冷蔵庫に閉じ込めるということが行われていたらしい。
またシャツが血に染まるほど殴られた、と。
それらがすべて事実かどうかはわからないけれど、
僕は牛の話も、人間の話も等しく考えていたらいいと思う。
自分がされたら絶対に嫌なことや、
こんなこと絶対に起こってはいけないことを、
動物にはしていいなんていう理屈は絶対に通らないから、
怒りとも、憎悪とも、ものがなしさともつかない、
鈍い痛みのようなものが胸の奥底にわだかまる。

でも万引きで書店が潰れるという話もある、経営はそれは大変だ、
最初はこれぐらいの目に遭わせてもいいと思ったのだろう、
残酷な答えは狼のように羊の咽喉笛へ食らいつく。
南アフリカ共和国の話だけではない、
どんなブラック企業も、イジメも、暴力というのも、
客観性を持たない固有の磁場を伴った正当性というものは、
いつだってそういうものだ。
僕は犬を飼っていた経緯があり、
中国で犬を食べられる店があるのを見て、正直眼を背けた。
僕はきっと牛を飼っていたら、牛を絶対に食べられない。
だから僕は思うのだ。
どうしてこんなことが起こるのか、
理由がわからないというのは嘘だ。
浮気しているというだけで人を殺す場合もある。
浮気してもいいと言っているのではない、
ただ、浮気した相手に逆上して人を殺すことが起こりうることを、
あなたは知っているはずだ。

あなたは牛の話にもしかしたら霜降りのためにだけではなく、
罪の意識から、チョコやビールを、と文脈を見出したかも知れない。
小さな一歩だ、雨が降るたびに僕は鳥が沢山死ぬことを考える。
優しさは後天的なもので、学習するべきことなんだ。
たった四カ月で悟った瞳をする牛のように、
一つの気になったことをとことんまで追いかけてみたらいい、
そこにはきっと僕等が知る由もない、死が確実にそこにある。

さて、メソアメリカ文明独自のショコラトル文化。
これに最初に触れたヨーロッパ人が、
アメリカ海域に最初に到達したコロンブスとされているが、
カカオ豆をただの苦いアーモンドと見なし
特別な興味を抱かなかった。
偉人が大量虐殺者であるという事実も踏まえ、
この男は煙草の価値も分からなかったと覚えるといいだろう。
その後アステカ帝国を征服したスペイン人の
エルナン・コルテスが、一五二八年にショコラトル文化を、
スペインに伝えたといわれている。
そのレシピにも改良が加わり、砂糖、バニラ、ナツメグ、
クローブ、オールスパイス、シナモンを含む、
飲みやすさ重視の嗜好品へと変貌する。
しかしそんなのは序の口。
このドリンクは味を追求してさらなる改良が加えられ、
一八四七年、J.S. フライ&サンズ社が、
カカオ豆の摩砕物にカカオ由来の油脂成分を後から添加するという、
魔改造レシピを考案するに至り、
チョコレートは液体から固体へとその姿を変える。
「飲む」 ではなく「食べる」チョコレートが生まれた瞬間だ。

そういえばジャンプで連載されていた、
「トリコ」という漫画があるけど、
グルメ漫画ないしは料理漫画特有の結構無茶苦茶な描写があるんだけど、
記憶に定かではないけど、
いわゆるファンタジーとしてチョコの滝とかが登場する。
で、実は現実世界にもそういうファンタジーな代物があって、
チョコレートプリンの味がする、
見た目もチョコレート色のフルーツ「ブラックサポテ」
というのがある。
何だか近頃観ているハスキー犬が飼い主と会話する動画と同じく、
しかめ面している僕の表情を半笑いにさせる。
スイーツラーメンを知った衝撃に何か近いものがある。

アステカ皇帝は一日五〇杯のチョコレートを飲み、
ギネス記録長寿者も、チョコレートが好きと言う。

とはいえ、チョコレートの製造工程としては、
まず原料であるカカオ豆の収穫から始まる。
収穫されたカカオ豆は豆を包むパルプとともに、
バナナの葉でくるむか木箱に入れて数日かけて発酵させ、
その後天日で乾燥させたのち工場へと運ばれる。
工場のほとんどはカカオの産地である熱帯地方ではなく、
温帯や冷帯に位置するため、
ここで船によって輸送されるのが一般的だ。
工場に運ばれたカカオは、まず磁石で鉄を除き、
風で埃を飛ばして、篩によって石を取り除き選別される。
選別されたカカオは砕かれ、篩によって外皮と胚芽を取り除かれる。
こうしてできたものはカカオニブと呼ばれる。

さて色々疑問に感じるところもあるだろうが、
おそらくまずワイルドだな、と思うだろう。
あと、何故磁石で鉄を除くかというのも気になるだろう。
これも農薬の話と同じぐらい真面目に考えてもいいことで、
チョコレートには重金属混入の危険性という大きな問題があり、
カカオの名産地である中南米やカリブ海地域は、
土壌のカドミウム濃度が高い傾向にあるため、
そこで生産されるカカオ豆もまた自然と、
カドミウム量が多い傾向にある。
また製造工程で鉛が混入する事例も多い。
実際に二〇一四年の調査結果によると、
四六九製品中二八五製品のチョコレートにおいて、
カリフォルニア州が定めた生殖毒性を引き起こす、
化学物質の最大許容容量を超える、
カドミウムや鉛が検出されていて、
業界全体で解決すべき課題として、
科学者がその対策に乗り出しつつあるのが現状だ。

だのに、血圧低下作用、心筋梗塞をはじめとする、
心血管疾患リスクの低下作用。脂質プロファイルの改善。
ダイエット効果。空腹時血糖値の減少。 コレステロール改善。
炎症反応の抑制。皮膚の保護作用
認知機能の改善などなど、
こうやって知られざる情報を持って別の文脈にすると、
このオンパレードが大変気持ち悪く感じられることだろう。
なお、ちゃんと悪意を持って書いている。
結局、そうやってきちんと取り組まない限り、
根本的な解決策は一つもないのだ。
僕は論文を向こう十年ぐらいは、
信用しない方がいいんじゃないか説を推したい。
中央アメリカでキリスト教を布教する際に、
ワインの代わりとしてチョコレートを用いたという記録が、
残っているようなこと―――を挙げたい。

十六世紀の聖職者たちは、新たにもたらされたチョコレートを、
「先祖がキリスト教徒に望ましい生活として定めた規則」
にどのように組み込むか難儀することになる。
例えば、チョコレートに、
「完全な食事を一日一回、少量の食事を一日二回食べる」
という規則を適用する際は、
「チョコレートは飲料として流通しているため、
規則に当てはまらない」
という意見や、
「チョコレートには卵や牛乳が含まれるため、
規則に当てはめるべきだ」
といった相反する意見が存在していた。
「そもそもチョコレートは贅沢品であり、
節制するべきことは自明である」
という意見も存在していました。
信じられないだろう、こんなことが百年間も、
おおっぴらに繰り広げられていた。
世界平和とか、環境破壊なんかよりも、
ずっと大事なことがそこにあると思うのだ。
エゴっていうのがどういうものか、
あなたはこの文章の中から見出せるだろう―――か。

科学万能主義の一番ひどい出任せは、
人の知識欲を満たしたように錯覚させることではないかと思う。
五十年後、その理屈が通っている保証が何処にあるのか?
百年後、それでもまだその知識は受け入れられるだろうか?
そんなものより、もしかしたら、
本当にもしかしたら、
チョコレートパフェって美味しいんだぜということを、
事細かに書いた方が五十年後や百年後にとっても、
有益なんじゃないかと、
近頃では斜め向き下向きに考えてしまう僕である。
詩人として人間らしい声、人間としての立ち位置から、
変性意識をもって、特異的な書き方でもって、
神がかった能力を発揮する。
でもそれが本当に必要なことなのかどうかを、
誰よりも能力が高い僕が一番疑問に考える。

関西国際空港で何故か、
チョコレートパフェを食べていた夏の日が思い出される。
甘ったるくて、冷たくて、
あとこれ本当に食べきれるのか、残していいのかと思った。
そこにはまったく意味はない。
けれど、そういう星屑の海の中を歩いているような気持ちって、
人生における思い出として正しい態度じゃないだろうか。
カカオの種子を主原料とするチョコレートは、
かつて薬として使われていた歴史を持つように、
僕等は僕等の時代に対する、
むやみな信頼を止めなければいけない。
何から何まで、である。
蝉のように遠い、理想だけが必要なわけじゃない。

バレンタインも企業戦争であり、その裏側では児童労働や、
異常気象による供給不足の懸念などもある。
総じて有り触れてはいるのだが、
チョコレートはやっぱり嗜好品なのだ。
ロッテ七〇周年記念のアニメCMが熱かったことを、
覚えている人もいるだろう。
だってそれはバレンタインにチョコを貰うことを前提とした、
リア充達の胡散臭い欺瞞に満ちたショーだからである。
でもチョコと恋愛ホルモンの関係はあり、
フランスの伊達男にとって、チョコレートは朝の健康な儀式だ。
胡散臭いことこそあやかってみる―――いや、騙されてみる。
思春期に机の中とか、下足箱とかに、
チョコが見つからなかった口である僕でも、
あの神田沙也加が歌っている、「どりーみんチュチュ」
とかいう曲を聴くと何か甘酸っぱい気持ちになる。
何というか、チョコレートが幻想であることを、
こんなに深く、切実に、馬鹿馬鹿しく、
こっ恥ずかしいぐらいに表現している曲があったのだ。
そしてチョコレートこそ切なさの極みの嗜好品なのだ。



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最終更新日  2024年06月23日 01時28分13秒



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