オビ的にまとめてみよう ~多いなぁ、新番組も~
国井咲也の満巻全席 第281席ー後半●アマガミSSプラス 恋愛ゲーム、 いわゆるギャルゲー原作の 2度目のアニメ化。 物語が地続きではなく、 女性キャラごとに リセットがかかるという、 前代未聞の構造で、 魅力的な女性たちに 忌憚なく熱をあげられるという、 ある意味、 物語としての時系列を無視してまでも、 キャラ萌えを最優先させている、 男気あふれるサムライ・アニメ。ラノベオビ的に書いてみよう! 「うむ。『アマガミ』は これでいい!」(国井咲也/談)●エリアの騎士 米軍撤退で、 安堵とさらなる混沌が続く 中東を舞台にした、 空軍の傭兵部隊の話かと思っていたら、 少年漫画的な サッカー・アニメでした。 国内選抜チームに選ばれるほどの プレイヤである兄を持ちながら、 運動能力が平均より劣る弟の物語。 おそらくこの弟が 才覚を表してゆくのでしょう。 王道スポ根。ラノベオビ的に書いてみよう! 「不思議だ。澤穂希選手のCVが 福山さんに聞こえるようになります」 (国井咲也/談)●キルミーベイベー 芳文社のったりまったり 4コマ漫画が原作。 女子高生が暗殺者だったり、 忍者だったりしますが、 物語の整合性としての設定は 1話だけではいっさい掲示されない。 単なるキャラの色づけなのでしょう。 もちろん、 ギャグとしての意味合いもある。 なので物語性を求める向きには ハードルが高い作品かも。 逆に、 非常に現代的なのだといえるだろう。 気楽に見ましょう。ラノベオビ的に書いてみよう! 「Hey, Babe! あまり深く考えなさんな」(国井咲也/談) ●ハイスクールD×D 今期、もっとも肉食向け。 そこかしこに 『ももいろ爆弾』が仕掛けてある。 文字通り色仕掛けが満載。 なので そういった方向を求めていない向きには 目の毒になるシーンが多い。 物語の基本構造はアニメ的お約束で がっちり構築されている。 いわゆる「中2」だ。 主人公がお色気(古い表現だ)たっぷりで、 魔術らしき力を有する、 えげつないほど美しい先輩美女の 下僕になります。うらやましいですね。ラノベオビ的に書いてみよう!「ふたご山山頂に、 UMA(噂の、ももいろの、アレ)の影を 確認ッ!」(国井咲也/談) ●ポヨポヨ観察日記 とても短いです。 30分番組ではない、 ウルトラショートな短編アニメ。 ネコを拾ってきたOLと その家族の日常を描いている。 ネコは肥満が過剰だけれど、 物語には過剰さはない。そこが魅力。ラノベオビ的に書いてみよう! 「ちょっとだけみたら、 ちょっとだけいい気分になれた、 そんな感じ」(国井咲也/談)●ミルキィホームズ第2幕 物語としての作品だけで 語ろうとすると難しい作品。 よい意味でも悪い意味でもなく、 「なにも残らない」ように デザインされているかに思えます。 構造としては 「有名探偵の末裔が 有名泥棒の末裔と対決する」という 遊びの部分が 有名作品などのパロディでの バトル(対決)ものですが、 とにかくどちらにも 悪意といえるようなものがありません。 動機を意図的に薄弱にすることで キャラクタへのマイナスイメージを つくらせない、というようにしているかに 感じられますね。 ゆえにプラスなイメージもつきにくい。 善も悪もないから、 楽しくきゃっきゃしているだけなんです、 という印象だけが 残るようにしているのでしょう。 アニメーション制作には 時間がかかるので、 制作期間を置かねばならないときには、 メインの声優さんたちによるライブ、 イベントなどを開催し、 ユーザの「放送が終われば、 作品(コンテンツ)として完全に終了」という 意識にさせないようにする、という形だと 推測できます。 ラノベオビ的に書いてみよう! 「逆に怖いです。 落ちた池で笑いながら 身体を洗うシーンはむしろ 坂口安吾原作のようです」(国井咲也/談)●偽物語 中高年の秋葉原系の人に 読者が多いとも聞く、 メフィスト賞受賞作家、 西尾維新氏の原作 『化物語』の続編のアニメ化。 前作の後日譚にあたる。 会話のことばじりを、 圧倒的な情報量とセンスで 「展開させすぎ」て、 遊びとしてみせる印象の作家さんの 原作だけに 今回のアニメもそれに準じてます。 とにかく台詞量が多い。 なので東京で漫才師を志す若者は、 バラエティ番組よりこれを見ましょう。 いかに 「人に聞かせる目的で作られた会話」とは、 すなわち 「しゃべる前に考えられた」ものであるか わかるでしょう。 文章の長短ではありません。 思考停止している人が 書いたものというのは、 読む人が読めば すぐにそれとわかってしまうものなのです。 ラノベオビ的に書いてみよう! 「こんどは妹だ!」(ジェームズ・キャメロン) ●テニスの王子様 現時点では未見●モーレツ宇宙海賊 なんと、朝日新聞も ライトノベルに 手をだしていたのか、という 衝撃はさておき、 物語はすこぶる王道。 浴びるようにアニメや漫画に親しむ人には、 まさに幕の内弁当でしょう。 国家に認められた 宇宙海賊のリーダの死去に伴って、 その高校生になる一人娘が 組織の継承を求められて困って、 やっぱり海賊のカシラに、というお話のようです。 いまではもしかすると 「古い」と映る設定ですが、 言葉をかえせばそのぶん、 とがった部分がありません。 なので、現在ではこのレベルの 「そんなバカな話があるか」が、 王道たるコメディと 呼べるものなのかもしれません。 タイトルが古めかしい語感にされているのは おそらくそのため。 女の子はかわいく、 女性は凛々しい。 男は少し情けないようにみえる 人たちなのだけれど、 ここぞというときには 女性も義理も人情も必ず守ります。 男まさりな女たちは心の奥底では それを知っている…そんな感じ。 王道ですね。 安定感あるなー、と思っていたら、 監督は『機動戦艦ナデシコ』の 佐藤竜夫氏です。 さぁ、みんなでみよう! (もうわからないひとが多いと思うぞ)ラノベオビ的に書いてみよう! 「賊の帰還。 SFコメディの帰還。 おかえりなさい」(国井咲也/談)さて、よくもまぁ、くだらない感想文を書いたものである。去年末に10年ぶりくらいにこういうのもやってみようかと思ったのだけれど、3本くらいみた時点ですでに後悔した。日に日に『新番組』のマークがついたタイトルが増えてゆくからだ。せいぜい5、6本くらいだろうと思っていた2011年の自分にパンチを食らわせてやりたいところ。見るのは楽しいが、数が多いと書くことを考えるのが大変だからだ。ツイッタのようなものではいけない。仕事でやっている、または自身の単価を上げようとしなければならないのだから、ありふれた「その場だけの一行」と同じでは、なんの技術も洗練もできないと考えるからだ。向上心と愛らしいくまのキィホルダは、常日頃から持っていたい。だから、考えた。今年はもっと計画的に楽をしていこう。だいたい、ブログってそんなもんでいいんでしょ?(ええ?)ラノベオビ的に書いてみよう! 「手抜きは、計画的に」(国井咲也/談)