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2012/12/14(金)22:49

ドラえもんとPSYCHO-PASS 〜『SF』が描こうとするもの その2〜

金曜…国井咲也(471)

国井咲也の満巻全席  第327席 「道具」に未来を夢想していた時代は たしかにあったように思う。 道具や乗り物に 「スーパー」とつけられただけで、 わくわくしたものだった。 近未来は凄そうだぞ、という期待が 確かにあったのだ。 翻訳機がついに販売されはじめたみたいだし、 もうSF作品のおなじみで、 試験的にも見かけられないのは 空飛ぶ車と空飛ぶバイクぐらいでは ないだろうか。 アポロ計画での月面着陸船などをみると、 技術的にはとっくに 可能なレベルになっているようにも 思えるけど、 採算や操作性、法的交通規制の整備などの面で やっぱり難しいのかもしれない。 どうでもよいことだけれど、 『うる星やつら』の弁天さんのバイクは カッコよかった。(と、しみじみ) さて、 『ドラえもん』に出てくる道具は どうだろう? この作品は、未来からやってきたロボットが 向上心がいまひとつなく、 努力を忌避するきらいがある 小学生の男子を その状況に応じた利便性のきわめて高い 「未来の道具」で助けるというものだが、 時にそのロボットは 人間の心理でさえ コントロールできるような薬品を 持っている事があるから、 実はデンジャラスな作品だ。(言い過ぎ) これらの道具のいくつかは 実用化されているといっていいかもしれない。 うろ覚えだけど、 あまり流行らない和菓子屋さんを助けたいと、 のび太君とドラえもんが あちこち宣伝にまわるが、 宣伝効果が生まれるはずがなく、 和菓子屋の店主に 「もういいよ。ありがとう」と いいながら店の商品をいくつか譲り受け、 閉められた店にしょんぼりするというような 話があった。 そして力になれなかった二人は もらった和菓子を落ち込みながらも 自宅で食べるのだが、 その姿をスイッチを切り忘れた装置が 撮影していたのだ。 そしてその映像はリアルタイムで 近隣住民の各家庭の「鏡」に配信されていた為に、 「こんなにうまいのに、  なんでうれなかったんだろうね?」 「このきんつばのうまいことうまいこと!」 などと二人のニコニコ食べているナマの姿を 鏡で見かけた人々がその和菓子を買い求めて 店の経営が盛り返した、という話だった。 この鏡の映写システムと各世帯の鏡を 受像機としてつなげるシステム (名前まで覚えていない。なんだっけ?)などは 完全に実用化されたといっていいだろう。 鏡そのもの、ということではないが、 各サイズの受像機の普及と 超小型の撮影機材。 ネットワーク接続による映像や音声の配信は もう、誰がやっていても珍しくない。 現実のほうが進んで、 一周まわってしまっているかもしれない。 「お金をだしてまで欲しいと強く思っているひとは  そんなに多くはない」 ということにも多くの人が気づいている。 つまり、 現代の社会は『ドラえもん』が描いた 未来よりも成熟した期間に 入っているのではないか。 かつて「未来の道具」だった機能の多くは すでに整備され、インフラになっているのだ。 こうなるともう、 道具にドキドキワクワク、 というふうにはなりにくい。 すべからく高機能で 合理的になっているからだ。 すると今度はその 「高機能についていけない人類」と いうことになるのだろうか、 SF作品にかなりの確立で キィワード的に横たわっているように 感じられるようになるものがある。 それが、「管理」の考え方だ。 ちなみに、国井はまだ 『きんつば』を食べた事がない。 見た事もない。 この和菓子の話を読んでから、 ずーーーーっと気になっている。 国井の「漫画に出てきてたべたくなった食品」の 元祖だ。『美味しんぼ』にでてくるような 超高級料理よりも 食べてみたいと言うのは、まゆつばか。

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