楽天VIDEO:アニメ会の日替わりアニメ定食

2013/11/23(土)06:02

お勧め漫画を紹介しようじゃないの

火曜/土曜…三平×2(1201)

「漫喫漫玉日記 深夜便」桜玉吉 新刊単行本としてはいつ以来になるのだろうか? 2012年4月号のコミックビームで久々に発表された短編以降、 不定期掲載されていた作品をまとめた一冊。 鬱病疾患以後、心身の不健康さに比例していくかのように、 完成されていく随筆漫画。 達観なのか諦念なのかネガティブで茫洋とした日常に、 ズッコケと脱力が交錯する作風は、太宰治の筆を思わせる。 いや、これは太宰のひとつ向こう側の境地なのではないだろうか? 常に読み手がヒタヒヤする自棄をテーマとしつつ、 それでも必ず笑いを見失わない桜玉吉の随筆漫画には、 芸人として少なからず影響を受けている。 ・震災当日の自分の状況。 ・離婚の2年後にホテトルを呼んだ話。 ・深夜のファーストフードで遭遇した、  不思議なんだか、どうなんだかよくわからない、  得体の知れないエピソードをつづった表題作。 ・漫画喫茶での原稿作業生活の中にある些細な憤り。 と、この本に収録されている、 まるで昭和のプロレスのように虚実ないまぜの、 桜玉吉フィルターを通した日常の数々には、 いついかなる状況をもネタにする、 表現者としての業への覚悟が見える。 そしてそういう意識が、 様々な問題を生じてしまったこともまた事実。 次の書き溜めをのんびりと待ちたい。 「あわてないあわてない、ひとやすみひとやすみ」 書き手と読み手に同時に贈りたい言葉である。

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