「甘々と稲妻・１巻」雨隠ギド



「作者の雨隠ギドさんて、タヌキっ娘漫画の、
『まぼろしにふれてよ』描いてた人だよな」

それくらいの予備知識で、
なんとなーく手に取り読んでみたところ、
とんでもなくどストライクなボールを放られてしまった。

男手一つで５歳の娘・つむぎを育てる男性教諭・公平と、
定食屋の一人娘で教え子の女子高生・小鳥。

そんな三人がひょんなことから、
それぞれの理由で、一緒に料理を作り、
一緒に食事をする生活を始めることになる。

とにかく全編あたたかく、
一人暮らし歴20年を誇る俺にはただただ沁みる。
料理もうまそうに描かれているけど、
なにより美味そうに食べてる描写がいい。

おまけページに作中に登場した、
簡単な料理のレシピが載ってるのもいい。
手の込んだ料理のレシピより実用的だ。
読めば必ず土鍋でご飯を炊きたくなる。

おっさん教諭と教え子の女子高生の校外での生活が、
今後ラブ的にどんな展開を迎えるのかも興味津々だが、
とにかく元気で素直で屈託がなく、
明朗な子供らしさ満点のつむぎちゃんが可愛い。
この子の笑顔のために公平と小鳥が奔走するのもわかる。

そんなつむぎちゃんには、
「よつばと」のよつばちゃんを紹介してあげたい。
この二人が仲良く遊んでいるところを想像しただけで、
炊き立て大盛りご飯三杯はいける。

一見、クールで涼しげな美少女タイプの小鳥が、
もろもり飯を食べる姿にも好感。