札幌の賃貸【逍遙館】の軌跡

残雪で足元が良くない3月末のある晴れた日、愛犬ヤムヤムを連れて子供のころから馴染みのある中島公園に出かけました。



眩しいよー

小学校中学年から高校を卒業するまで、山鼻9条という電停のそばに住んでいたわたし。
（その当時は中央保健所前という名前の電停でした）　　
わたしにとって中島公園は自転車で数分の距離にある遊び場であり、子供会館の二階にある図書館は、学校の図書館より好きな場所でした。



特に思い出深いのは、菖蒲池のボートハウスです。
高校生の時に知り合いの男の子とボートに乗ったのですが、岸を離れた途端にすぐ乗り物酔いをして、ボートハウスの二階で横にならせてもらい、男の子にずっと扇がせてしまったという情けないことがありました。
イヤハヤ、あの時はスミマセンでした・・・



そんな恥ずかしい思い出はさておいて、中島公園って、132年前からあるって知っていましたか？
その当時は【中島遊園地】と呼ばれていたそうで、私が子供の頃も、現キタラの場所に【こどもの国】という遊園地がありました。
ちなみにわたしが気に入っていたアトラクションは、【海底探検】でした。

小さなゴンドラのような乗り物に乗って海底を冒険するという内容で、観音開きの扉にゴンドラがぶち当たるようにして中に入ると、そこは暗闇に微かにライトが光る海の底。
曲がるレールの上をガタゴトと音を立てながら進むゴンドラ。
頭の上を泳ぐサメは女性を追っかけまわし、巨大なカニは、その大きなツメでダイバーを挟んで揺らすというような、ちょっとおどろおどろしい場面が繰り広げられていました。
終わりが近づいてくると、大きな貝殻が開きその中には微笑む人魚姫がいます。
最後は、大きな爆発音とともにゴンドラが激しく揺れ動き、海底火山の大爆発を体感したところで、観音開きの扉を押し開けるようにゴンドラは地上に戻るという、お化け屋敷とは一味違ったドキドキワクワクを体験できるのです。
乗ったことのある方、思い出しましたか！（＾＾）



なんと、【あの日の札幌】（北海道新聞社刊）にも1枚だけでしたが、こどもの国の写真が載っていました。奥に【海底探検】の建物が見えますね。

今年は、北海道命名150年。
色々な催しがあるようですが、今から100年前の大正7年にも50周年記念として、この中島公園をメイン会場にした【北海道博覧会】が開催されました。
記録によると、開催期間は50周年にちなんで50日間。
会場に訪れた人は、142万人。
当時の北海道の全人口に匹敵する数の人々が、中島公園にやってきたというのですから、すごいと思いませんか！

そんな歴史を感じながら、公園内を歩きました。



昭和33年に、現わくわくホリデーホールのある場所から移築された豊平館は、開道90周年の【北海道大博覧会】のあと、長く結婚式場として利用されていました。



今はすっかりお化粧直しも新たに、建設当時の外観に蘇っています。



実に青空に映える美しさだと、惚れ惚れと見とれてしまいました。

1時間ほどの散策の間に懐かしいことを色々と思い出しながらのんびりと休日を過ごし、公園を後にしました。
この先もずっと、札幌市民の憩いの場としてあり続けてほしいものです。

｜逍遙館俱楽部代表｜

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