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テーマ:好きなクラシック(2394)
カテゴリ:楽譜&CD入荷情報
![]() 今回はラフマニノフ作曲ヴォカリーズ特集最終回です。 第3回で特集したアラン・リチャードソン版は、原曲のイメージに程よいピアノ曲らしい装飾変奏や和声の変更が加えられ、日本ではそれなりにポピュラーなピアノ編曲になっていて、美しい旋律を存分に堪能でき、ある程度ピアノが弾ける方にも、それなりにピアニスティックで弾き応えのある編曲でした。 今回ご紹介するアール・ワイルド版は、かなり技巧的に難しくピアニスト向けの編曲で、しかもカデンツァがついています。ちょっと聴いてみてください。 なんてピアニスティックな素晴らしい編曲でしょう! アール・ワイルド(Earl Wild, 1915年11月26日 - )はアメリカ合衆国のピアニスト・作曲家です。19世紀のヴィルトゥオーゾの伝統を引き継いだことを自負しており、正統的なレパートリーよりは、専らトランスクリプションや編曲を好んで演奏しており、ジャズやガーシュウィンの演奏でも有名です。 ペンシルバニア州ピッツバーグ出身。神童としてエゴン・ペトリほかに師事しました。10代で作曲を始め、ロマン派音楽のトランスクリプションも手がけています。1942年にトスカニーニに招かれ、ガーシュウィンの《ラプソディー・イン・ブルー》によってオーケストラと初共演を行い、大々的な成功を収め、名声を確かなものにしました。第二次世界大戦中は海軍に仕官し、退役後は新設されたABC放送に、局内ピアニスト・指揮者・作曲家として1968年まで活動しました。 現在はアメリカ合衆国ピアノ界の最長老にもかかわらず、年齢を感じさせない正確なメカニックにより、演奏活動や録音のかたわら、世界各地でマスタークラスを主宰しており、とりわけ北京、ソウル、東京での活動が知られています。2004年9月に病に倒れましたが、手術を受け、自宅療養を続けた後、2005年11月29日にカーネギー・ホールで生誕90周年祝賀コンサートをぶじ行う運びとなりました。 自作の大作では、ラフマニノフの《パガニーニ狂詩曲》と似た構成の、《フォスターの「草競馬」による変奏曲》があります。88歳で制作したCDは、グラミー賞に輝きました。 今回ご紹介したアール・ワイルド版のヴォカリーズは、19世紀ヴィルトゥオーソのトランスクリプションの伝統を継承した華麗な編曲で知られており、ピアニストには絶好のレパートリーとなっています。 今回も入荷数が少なかったのでYAHOO店のみに出してありますのでぜひご覧ください。 もちろんあとの便が入荷次第、他の店頭にも追々出品いたします。 4回にわたりラフマニノフの「ヴォカリーズ」のピアノ編曲を紹介して参りましたがいかがでしたか? 次回は同じラフマニノフの前奏曲集を特集します。 その他の店舗のアドレスはこのブログの一番左上、店舗案内でリンクできます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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