ルノー対シューミ
予選を3番手で終えたシューミの決勝に向けたコメントは楽観的なものだった。ライバルよりも多くの燃料を積んでることは確実であり、金土曜のパフィーマンスを考えると決勝はニュルブルクリンクの再現になると誰もが考えていただろう。実際ルノーのパット・シモンズでさえ日曜は苦戦するとコメントしていた。
そのルノーはアロンソが2戦連続でポール獲得。今回は隣にフィジコが居る。スタートはシューミが付け入る隙がないままマッサを含めた4台がグリット順のまま1コーナーへ。
3周目、予定通りフィジコがアロンソより1秒遅いタイム(アロンソ 1:18.9、フィジコ1:19.9)でシューミを抑え始める。5周目にはアロンソ17秒台後半に。9周目からは17秒前半のタイムでシューミを突き放す。
シューミも8周目から17秒後半のペースに入るがそれからが伸びない。ユーズドタイヤのせいかアンダーが出てでしまいマシンと格闘。
ルノーの第1スティントまでにシューミがアロンソより速かったラップはわずかに1周。これではピット戦略で逆転するのは不可能だ。
23周目にシューミがピットイン。アンダー対策のためにエア圧を変えたニュータイヤを履いてフィジコの前に出る。しかし今度はオーバーステアが出てしまう。それでも第1スティントよりはマシだったらしくコンスタントに17秒台をきざむ。だがアロンソを追撃するには離されすぎた。
アロンソはそのままゴール。見事母国初優勝遂げる。
2連敗してフェラーリに傾いたシーズンの流れをルノーは自力で手繰り寄せた。
今回フェラーリが遅かった訳ではなくルノーが其れ以上に速かった。
次戦モナコでアロンソが連勝すればルノーのダブルタイトル2連覇はほぼ確実だろう。